給湯器のエラーコード「370」の原因と対処法!修理・交換の費用相場と安全な解決手順
給湯器のエラーコード「370」の原因と対処法!修理・交換の費用相場と安全な解決手順
給湯器のリモコンにエラーコード「370」が表示され、突然お湯が出なくなってお困りでしょうか。エラー「370」は、主に石油給湯器において「燃焼系統のセンサー異常」や「吸排気口の閉塞」を示唆する重大なサインです。積雪や障害物を取り除いても解消しない場合は内部部品の故障が疑われます。無理にリセットを繰り返すと、一酸化炭素中毒などの重大事故につながる危険性があるため、直ちに使用を控え、適切な対処を行う必要があります。
株式会社 生活水道センター 代表取締役
保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号
株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。
お住まいの環境やご希望の対応に合わせて、まずは以下の中からご自身の状況に該当する行動をお選びください。
- 賃貸アパート・マンションにお住まいの方:
ご自身で業者を手配したり修理を行ったりせず、まずは管理会社または大家へご連絡ください。勝手に修理を行うと費用が全額自己負担になる場合や、退去時のトラブルになるおそれがあります。 - 持ち家で、安全な確認方法を知りたい方:
本記事内の「【状況別】エラー「370」が出たときにすぐ確認すべき3つのポイント」へお進みいただき、安全を確保した上で機器の周辺をご確認ください。 - 修理か本体交換かで迷っている方:
機器の使用年数が判断の鍵となります。「修理か交換か?使用年数から見る経済的な判断基準」の項目をご確認いただき、費用対効果をご検討ください。
給湯器のエラー「370」とは?主な原因と潜む危険性
給湯器のエラーコード「370」は、機器が安全にお湯を沸かすための重要な機能に異常が発生していることを知らせる警告です。ここでは、エラーの根本的な原因と、放置した場合の危険性について客観的な事実に基づいて解説します。
エラー「370」が示す不具合の正体(燃焼系の異常・吸排気口の閉塞)
エラー「370」は、主にノーリツ製などの石油給湯器(灯油ボイラー)において頻発するコードです。このエラーが表示された場合、大きく分けて以下の2つの原因が考えられます。
1. 燃焼系センサーやヒーターの故障
石油給湯器は、灯油を気化させて燃焼させることでお湯を作ります。この過程で重要な役割を果たすのが「気化サーミスタ(温度センサー)」や「気化ヒーター(気化器)」です。これらの部品が経年劣化や物理的な破損によって正常に作動しなくなると、機器は「安全に燃焼できない状態」と判断し、強制的に運転を停止してエラー「370」を表示します。
2. 吸排気口・排気筒(煙突)の物理的な閉塞
給湯器が正常に燃焼するためには、新鮮な空気(酸素)を取り込み、排気ガスを外へ逃がす必要があります。大雪による積雪、強風で飛んできたビニール袋や落ち葉などが屋外の吸排気口を塞いでしまうと、機器内部が酸素不足に陥ります。その結果、不完全燃焼を防ぐための安全装置が作動し、エラーが表示されます。
無理なリセット・使用継続が引き起こす一酸化炭素中毒の危険性
エラーが出た際、「電源プラグを抜き差ししたり、リモコンの電源を入れ直したり(リセット)すれば、一時的にお湯が出るから」と騙し騙し使い続けることは極めて危険です。
点火不良や酸素不足の状態で強制的に燃焼を繰り返すと、機器内部に大量のススが付着し、故障状態が悪化します。さらに恐ろしいのは不完全燃焼による一酸化炭素の発生です。一酸化炭素は無色無臭の気体であり、人間が気づかないうちに室内に充満する恐れがあります。特に屋内設置型(FF式など)の給湯器で排気筒に不具合がある場合、排気ガスが室内に漏れ出し、頭痛や吐き気、最悪の場合は死に至る一酸化炭素中毒を引き起こす危険性があります。メーカー各社も、エラーを解除しての無理な使用は絶対に行わないよう強く警告しています。
メーカーごとのエラーコード「370」の違いについて
エラーコードの意味は、給湯器のメーカーや種類(ガス、石油、エコキュートなど)によって異なることがあります。ノーリツ製の石油給湯器では「燃焼系の異常」を指すことが多いですが、他のメーカーや暖房機能付きの給湯器の場合、「暖房回路の異常(不凍液の不足や循環ポンプの不具合)」などを意味するケースもあります。
誤った自己判断を防ぐため、必ずご自宅の給湯器の本体に貼られている銘板シールで「メーカー名」と「型番(品番)」を確認し、メーカー公式の取扱説明書や公式ウェブサイトのサポート情報と照らし合わせてください。
【状況別】エラー「370」が出たときにすぐ確認すべき3つのポイント
お湯が出なくなると焦ってしまいますが、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。専門業者を呼ぶ前に、ご自身で安全に確認できる3つのポイントを解説します。ただし、少しでも危険を感じた場合は直ちに作業を中止してください。
1. 異臭(ガス臭・灯油臭・焦げ臭)や異音がないか確認する【安全最優先】
給湯器の周辺を確認する際、最も優先すべきは安全の確保です。給湯器本体や排気口の周辺から、以下のような異常がないかを確認してください。
- ガス臭や強い灯油のニオイがする
- 焦げ臭いニオイや、黒い煙が出ている
- 「ボンッ」「ピー」などの異常な爆発音や警告音が鳴っている
- 本体から大量の水や灯油が漏れている
【重要】これらの症状が一つでも見られる場合は、火災や爆発、一酸化炭素中毒の危険性が極めて高い状態です。絶対に機器に触れたり電源を入れたりせず、直ちにガスの元栓や灯油のバルブを閉め、窓を開けて換気を行った上で、ご契約のガス会社・燃料会社、または専門業者へ至急連絡してください。
2. 屋外の吸排気口周辺に雪や障害物がないか目視で確認する
異常なニオイや音がない場合は、屋外に設置されている給湯器本体、または壁から出ている排気筒(煙突)の周辺を目視で確認します。
- 大雪の直後であれば、排気口が雪で埋もれていないか。
- 台風や強風の直後であれば、飛来物(ビニール袋、落ち葉、ダンボールなど)が吸排気口に張り付いて塞いでいないか。
- 給湯器のすぐ前に、自転車や荷物などの障害物を置いていないか。
物理的な閉塞が原因である場合、機器の電源を切った状態でこれらの障害物を取り除き、空気の通り道を確保することでエラーが解消することがあります。ただし、高所にある排気筒の確認など、転落の危険が伴う作業は絶対にご自身で行わないでください。
3. エラーコードのリセット(電源の入れ直し)を「一度だけ」試す
障害物が見当たらず、一時的なシステムバグや安全装置の誤作動が疑われる場合のみ、以下の手順でリセット操作を一度だけ試すことができます。
- 給湯器を使用している蛇口(お湯側)をすべて完全に閉める。
- 台所や浴室にある給湯器リモコンの運転スイッチ(電源)を「切」にする。
- 数分間待った後、再度リモコンの運転スイッチを「入」にする。
- エラー表示が消えていることを確認し、お湯を出してみる。
この操作でエラーが消え、正常にお湯が出るようになれば、一時的な誤作動であった可能性が高いです。しかし、すぐに再び「370」が表示される場合や、翌日などに再発する場合は、内部部品が確実に故障しています。先述の通り、何度もリセットを繰り返すことは大変危険ですので、一度試して改善しなければ、速やかに専門業者へ点検を依頼してください。
給湯器の「エラー370」修理費用と出張費の相場
障害物を取り除いてもエラーが消えない場合、メーカーや専門業者による修理が必要です。ここでは、修理にかかる費用の相場と内訳について解説します。
メーカー修理にかかる費用の内訳と目安
ノーリツなどのメーカー公式情報によれば、エラー370に関連する燃焼系部品(気化サーミスタ、気化器、バーナー、電装基板など)の修理費用は、概ね約48,500円〜110,000円程度が相場とされています。修理費用は以下の3つの要素で構成されます。
| 費用の内訳 | 内容の解説 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 部品代 | 故障した気化器、センサー、基板などの新しい部品の代金です。故障箇所が複数に及ぶと高額になります。 | 数千円〜数万円 |
| 技術料(作業工賃) | 専門のサービスマンが分解・交換・安全確認を行うための作業費用です。作業の難易度や時間によって変動します。 | 10,000円〜30,000円程度 |
| 出張料(訪問費) | 業者がお客様の自宅へ訪問するための交通費や諸経費です。 | 3,000円〜5,000円程度 |
※実際の費用は、ご使用の機種、故障の範囲、お住まいの地域によって異なります。必ず事前に見積もりを取得し、内訳を確認してください。
修理不可でも発生する「出張診断料」に注意
修理を依頼する際、あらかじめ知っておくべき重要な注意点があります。それは、業者が訪問して機器を点検した結果、「部品の製造が終了していて修理できない」「本体の劣化が激しく、交換した方が良い」という結論に至った場合でも、点検・診断に対する費用(出張診断料)として数千円程度が請求されるのが一般的であるということです。
「直っていないのにお金を取られるのか」とトラブルになるケースがありますが、専門家が時間と交通費をかけて原因を特定したことに対する正当な対価となります。依頼する際は、電話口で「修理に至らなかった場合の出張費や見積もり費用は発生するか」を事前に確認しておくと安心です。
修理か交換か?使用年数から見る経済的な判断基準
エラー370の修理見積もりが5万円〜10万円と高額になった場合、そのまま修理にお金をかけるべきか、新しい給湯器に交換すべきか迷う方は多いなります。この判断において最も重要な客観的指標となるのが、給湯器の「使用年数」です。
家庭用給湯器の「標準設計使用期間」は約10年
給湯器をはじめとする特定保守製品には、安全上支障なく使用できる期間の目安として「標準設計使用期間」が定められており、家庭用給湯器の場合は「10年」と設定されています。また、メーカーが修理用の部品を保有している期間も、製品の製造終了からおよそ10年です。この基準をもとに、以下の判断基準を参考にしてください。
| 使用年数 | 推奨される対応 | 理由と経済的背景 |
|---|---|---|
| 購入から1〜3年未満 | メーカー修理 | メーカーの無償保証期間内である可能性が高く、無料で修理できるケースがほとんどです。保証書を確認し、メーカーへ直接連絡しましょう。 |
| 購入から4〜7年程度 | 修理を優先して検討 | 延長保証に加入している場合は無償修理が可能です。有償修理となる場合でも、本体の寿命まではまだ年数があるため、修理費用が5万円以内であれば修理する方が経済的な場合が多いです。 |
| 購入から8〜10年以上 | 本体の新品交換を推奨 | 標準設計使用期間に近づいている、または超過しています。高額な修理を行っても、すぐに別の部品が壊れるリスクが高いため、交換が合理的です。 |
修理後の「いたちごっこ(連鎖的な故障)」リスクとは
使用開始から8年以上経過した給湯器でエラー370が発生した場合、気化器やセンサーを数万円かけて新品に交換したとしても、水漏れを防ぐパッキン、循環ポンプ、別の電装基板など、他の部品も等しく8年分の経年劣化を起こしています。
そのため、「数万円かけて修理したのに、半年後に別の箇所が壊れてまた修理代がかかった」という、いわゆる「いたちごっこ」に陥るリスクが非常に高くなります。修理費用に10万円をかけるのであれば、20万円弱で最新の省エネ機種(エコフィールやエコジョーズなど)に交換し、毎月の光熱費を削減しつつ、新たなメーカー保証を得る方が、長期的な視点で見れば圧倒的に費用対効果が高く、何より安全です。
エラー「370」は自分で修理できる?DIYの危険性と法律の壁
インターネット上には「給湯器の部品を自分で取り寄せて交換した」「センサーを清掃して直した」といったDIY(自己修理)の体験談が見られることがあります。しかし、給湯器の修理を専門知識のない一般の方が行うことは、極めて危険であり、場合によっては法律違反となります。
無資格者による分解・修理は法令違反になる可能性がある
給湯器は、電気、ガス、灯油、水道が複雑に絡み合う精密機器です。内部のカバーを開けて配線を触ったり、部品を交換したりする作業には、感電や火災、燃料漏れのリスクが伴います。
さらに、ガス管の接続や電気配線の工事には、「ガス可とう管接続工事監督者」や「第二種電気工事士」などの国家資格が法律で義務付けられています。無資格者がこれらの作業を行うことは法令違反です。万が一、素人の修理が原因で火災や一酸化炭素中毒事故が発生した場合、取り返しのつかない事態になるだけでなく、火災保険が適用されない可能性もあります。安全のため、給湯器の分解や内部部品の操作は絶対に自力で行わず、必ずプロに任せてください。
費用は機種・設置状況で変わります
正確な料金は現地確認が確実です。無料見積もり・ご相談を24時間受付中。まずはお気軽にお問い合わせください。
通話料無料/24時間365日受付
信頼できる給湯器修理・交換業者の選び方と相見積もりのコツ
修理や交換を決断した場合、次に悩むのが業者選びです。緊急時にお湯が出ない焦りから、インターネットで最初に見つけた業者に即決してしまうと、相場を大きく超える高額請求を受けたり、手抜き工事をされたりするトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
安心できる業者を選ぶためのチェックポイント
業者を選定する際は、以下の条件を満たしているかを確認してください。
- 水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)であるか:各自治体の水道局から、適切な施工ができると認められた業者の証です。
- 必要な資格を保有しているか:液化石油ガス設備士、ガス機器設置スペシャリスト、給水装置工事主任技術者などの有資格者が在籍・施工するかを確認します。
- 料金体系が明確であるか:ホームページ上に「基本料金」「部品代」「出張費」などの目安が明記されており、不明瞭な「追加費用」が発生しないことを約束している業者が安心です。
- 保証制度が充実しているか:施工後のトラブルに対する「工事保証」と、機器本体の「メーカー延長保証」が用意されているかを確認しましょう。
複数社から見積もり(相見積もり)を取り、総額を比較する
適正価格で安全な工事を受けるための最大の防衛策は、必ず複数の業者(最低でも2〜3社)から見積もりを取ることです。
見積もりを比較する際は、単に「総額が一番安いところ」を選ぶのではなく、「見積書の内訳が詳細に書かれているか」「出張費や古い給湯器の廃棄費用は含まれているか」「担当者の電話対応や説明は丁寧で分かりやすいか」を総合的に判断が必要です。
給湯器エラー「370」に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、エラー370に関して検索されることが多い疑問について、客観的な事実に基づいて回答します。
Q1: リモコンの電源を入れ直したらエラーが消えましたが、使い続けても大丈夫ですか?
A: 一時的な誤作動であれば問題ないこともありますが、何度も同じエラーコードが出る場合、騙し騙し使い続けることは非常に危険です。内部部品が故障したまま燃焼を繰り返すと、一酸化炭素中毒を引き起こしたり、機器の損傷をさらに悪化させたりするリスクがあります。再発する場合は早急な点検が推奨されます。
Q2: 冬場(雪の日)にエラー370が頻発するのはなぜですか?
A: 冬場は、屋外にある給湯器の排気口や吸気口が積雪によって塞がれやすくなるためです。空気が十分に取り込めず不完全燃焼の危険が高まると、安全装置が働いてエラー370を表示します。積雪地域では、機器周辺の除雪を定期的に行うことがトラブル予防につながります。
Q3: 業者に「部品の保有期間が過ぎている」と言われましたが、どういう意味ですか?
A: メーカーは、製品の生産終了からおよそ10年間、修理用の部品を保管する義務(または自主基準)を持っています。10年以上前の古い給湯器の場合、メーカーの倉庫に交換すべきセンサーや基板の在庫が存在しないため、「直したくても物理的に直せない」状態を指します。この場合は、本体の交換が必要となります。
まとめ:エラー「370」が出たら安全第一で専門業者へ相談を
給湯器のエラーコード「370」は、燃焼系の異常や吸排気口の閉塞を知らせる重要なサインです。本記事で解説したポイントをまとめます。
- まずは安全確認:ガス臭、灯油臭、焦げ臭、異常音がある場合は直ちに使用を中止し、換気を行う。
- 物理的要因の排除:屋外の吸排気口周辺の積雪や障害物を取り除く。
- 絶対にしてはいけないこと:何度もリセットを繰り返して無理に使用すること(一酸化炭素中毒の危険)や、無資格でのDIY修理。
- 経済的な判断:使用年数が7年未満なら修理を検討し、8〜10年を超えている場合は本体の交換が長期的にお得で安全。
お湯が使えない生活は非常に不便ですが、焦って危険な行動をとったり、悪質な業者に依頼したりしないよう注意が必要です。まずは落ち着いてご自宅の給湯器のメーカーと使用年数を確認し、信頼できる専門業者へ点検や見積もりを依頼してください。
【公的機関・メーカー公式の確認先】
【次の行動へ進む】
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株式会社生活水道センター 本部長
保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405
株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。










