給湯器エラー902の直し方とリセット方法|ノーリツ等の原因やシャワー利用可否を解説

給湯器エラー902の直し方とリセット方法|ノーリツ等の原因やシャワー利用可否を解説

給湯器のエラー「902」は、「ふろ側の燃焼異常・給排気閉塞」を知らせる警告です。追い焚きやお湯張りはできませんが、シャワーは使えるケースが多く見られます。ノーリツ給湯器などでエラー902が出た際の直し方としては、まず屋外の給湯器周りの障害物を取り除き、リモコンのリセットボタンでリセットをお試しください。また、エラー140や290、92など他の故障エラーコードが表示された際も、エラーコード一覧で確認し適切な対処が求められます。賃貸にお住まいの方は、ご自身で業者を呼ばず管理会社へ連絡が必要です。状況別の正しい対処法を解説します。

濱本 孝一

この記事の監修者

濱本 孝一

株式会社 生活水道センター 代表取締役

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号

株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。

【お住まいの環境や使用年数に合わせて、次の行動をお選びください】

  • 賃貸アパート・マンションにお住まいの方
    ご自身で業者を手配せず、まずは管理会社・大家さんへご連絡ください(費用の自己負担トラブルを防ぐため)。
  • 持ち家で給湯器の設置から10年未満の方
    安全を確認した上で給排気口の確認とリセットを試し、直らなければメーカーや専門業者へ修理をご依頼ください。
  • 持ち家で給湯器の設置から10年以上経過している方
    メーカーの部品供給が終了している公算が大きいため、修理だけでなく新しい給湯器への交換も含めてご検討ください。

1. 給湯器エラー「902」とは?シャワーだけでも使えるのか

給湯器のリモコンパネルに点滅表示されるエラーコード「902」は、主に「ふろ側の燃焼異常」や「ふろ給排気閉塞異常」を示唆する警告です。このエラーコードは、ノーリツ、リンナイ、パーパスなど、国内の主要な給湯器メーカーで共通して使用されている規格となります。

エラー902が表示される理由と仕組み

現代の給湯器には、安全にガスを燃焼させるために内部の状態を常に監視するセンサーが多数搭載されています。屋外にある給湯器本体の給気口から十分な空気が取り込めなかったり、排気口から排気ガスがスムーズに排出されなかったりすると、機器内部で酸素不足による不完全燃焼が発生したり、異常な温度上昇(高温検知)を引き起こしたりします。

このような異常をセンサーが検知すると、「不完全燃焼防止装置」などの安全装置が即座に作動し、機器の運転を強制的に停止させます。その結果、リモコンに「902」を表示し、使用者に危険や不具合を知らせる仕組みになっています。

シャワー(給湯)は使える公算が大きい

お風呂に入ろうとした矢先にエラー902が表示されると非常に焦りますが、「せめてシャワーだけでも浴びたい」と考える方は多くなります。結論から言えば、シャワーや台所の蛇口からお湯を出せる見込みは十分にあります。

一般的な家庭用給湯器は、「給湯側(シャワーや蛇口へお湯を送る機能)」と「ふろ側(浴槽の追い焚きやお湯張りを行う機能)」の燃焼回路が独立して作動する構造になっています。エラー902はあくまで「ふろ側」の異常をピンポイントで知らせるサインであるため、給湯側の機能に問題が波及していなければ、一時的にシャワーでお湯を使うことは可能です。

ただし、給湯器全体に何らかの負荷がかかっている、あるいは安全装置が作動して一部の機能を制限している状態には変わりありません。エラー表示を無視して無理に使用し続けることは避け、早急に原因の確認や点検を行うことが強く推奨されます。

2. ノーリツ給湯器等のエラー902の直し方・リセット方法

業者を呼ぶ前に、ご自身で安全に確認・対処できるケースがあります。エラー902は、給湯器内部の部品故障だけでなく、外部環境の影響(外的要因)によって給排気が妨げられて発生することも多いためです。ノーリツ給湯器などでエラーを確認した際は、以下の手順に沿ってリセット方法をお試しください。

給湯器のエラーを確認する方法

給湯器のエラーを確認するには、台所や浴室に設置されているリモコンの液晶画面を見ます。異常を検知すると、画面上に2桁または3桁の数字(エラーコード)が点滅表示されます。この数字を控えておくことで、取扱説明書やメーカーの公式サイトから原因を特定しやすくなります。

ステップ1:屋外の給湯器周辺(給排気口)を確認する

屋外に設置されている給湯器本体の周辺環境を確認します。給排気口(空気の吸い込み口や吹き出し口のルーバー部分)が物理的に塞がれていると、エラー902が発生します。以下のような障害物がないか確認してください。

  • 飛来物・ゴミ:台風や強風によって飛んできたビニール袋、ダンボール、落ち葉などが給排気口に張り付いていないか。
  • 積雪:大雪によって給湯器の周辺や、上方に伸びる煙突部分が雪に埋もれていないか。
  • 工事用のシート:マンションの大規模修繕や外壁塗装などの工事中で、ブルーシートが給湯器に覆いかぶさっていないか。
  • 荷物:給湯器のすぐ前に自転車、古タイヤ、段ボールなどの荷物を置いて隙間を塞いでいないか。

もし障害物が見つかった場合は、安全に配慮しながら取り除いてください。積雪の場合は、給湯器に直接お湯をかけて溶かすと故障の原因になるため、周囲の雪をスコップなどで慎重に除雪してください。

ステップ2:給湯器のエラーをリセットするにはどうすればいいですか?

障害物を取り除いた後、または特に障害物が見当たらなかった場合は、給湯器のリモコンをリセットします。一時的なシステムエラーであれば、この操作で復旧することがあります。リセットボタンを用いた手順は以下の通りです。

  1. 家の中でお湯の使用をすべて止める。
  2. リモコンの「運転スイッチ(リセットボタン)」を押し、電源を「切」にする。
  3. 数秒待ってから、再度「運転スイッチ」を押して電源を「入」にする。
  4. エラー表示(902)が消え、正常にお湯張りや追い焚きができるか確認する。

【注意点】コンセントの抜き差しは推奨されません
エラー表示を強制的に消すために、屋外にある給湯器本体の電源プラグ(コンセント)を頻繁に抜き差しすることは避けてください。内部の電子基盤に急激な負荷がかかり、ダメージを与えて新たな故障を引き起こす原因となります。運転スイッチのオン・オフでリセットしてもエラーがすぐに再発する場合は、内部部品(ファンモーターの劣化やセンサー異常など)の故障が疑われるため、専門業者による点検が必要です。

3. 【安全第一】ガス臭や焦げ臭がある場合の緊急対応

エラー902は、燃焼不良や排気異常という「ガスや火」に直接関わる重要なエラーです。もし給湯器の周辺で以下のような異常な症状がある場合は、重大な事故につながる恐れがあるため、直ちに行動を止めて安全確保を優先してください。

  • ガス臭いにおいがする
  • 焦げくさいにおいがする、または本体から煙が出ている
  • 給湯器本体から異常な音(ボンッという爆発音や異音)がする
  • 給湯器周辺で大量の水漏れが発生している

直ちに使用を中止し、関係各所へ連絡を

上記の異常を少しでも感じた場合は、お湯の使用をすぐに止め、リモコンの運転スイッチを切ってください。安全のため、室内の窓を開けて換気を行い、ご自身が契約しているガス会社、または賃貸物件の場合は管理会社の緊急連絡先へ至急連絡してください。火気の使用(換気扇のスイッチを入れる・切る行為も含む)は引火の原因となるため厳禁です。

DIYでの分解修理は極めて危険であり法令違反の恐れも

インターネット上の動画サイトなどを参考に、ご自身で給湯器の本体カバーを開けて内部部品の清掃や交換を行おうとすることは絶対におやめください。素人による分解や修理は、一酸化炭素中毒、ガス漏れ、火災などの致命的な事故に直結する恐れがあります。

また、各種ガス事業関連法規等により、特定の国家資格を持たない者がガス機器の接続や内部工事を行うことは制限されています。安全のため、点検や修理は必ず専門の有資格者が在籍する業者へ依頼してください。

4. 賃貸アパート・マンションにお住まいの方の注意点

賃貸物件にお住まいでエラー902が発生した場合、持ち家の方とは対応手順が大きく異なります。ご自身で直接修理業者を手配することは避け、必ず所定の手続きを踏んでください。

まずは管理会社または大家さんへ連絡する

賃貸アパートやマンションに入居時から備え付けられている給湯器は、貸主(大家さんや管理会社)の所有物であり、建物の重要な付帯設備です。民法および一般的な賃貸借契約の規定により、通常の使用範囲内で発生した経年劣化や自然故障に対する修繕義務と費用負担は、原則として貸主側にあります。

そのため、エラーが発生してお風呂が使えなくなった場合は、直ちに管理会社のサポート窓口や緊急連絡先、または大家さんへ状況を報告し、今後の修理手配について指示を仰いでください。

無断で業者を呼ぶと全額自己負担になるリスク

「夜間ですぐにお湯を使いたいから」「管理会社が定休日で連絡がつかないから」といった理由で、入居者が自己判断でインターネットで見つけた24時間対応の修理業者などを呼んでしまうケースがあります。

しかし、事後になって管理会社へ領収書を提示して費用の精算を求めても、「指定業者以外での修理は認められない」「事前の承認がない勝手な工事だ」といった理由で支払いを拒否され、数万円の修理費用が全額自己負担になってしまうトラブルが多発しています。

契約内容によっては、入居者の過失(給排気口の前に意図的に荷物を置いて塞いだなど)が原因である場合を除き、貸主の手配と費用負担で修理・交換が行われます。後悔しないためにも、必ず最初に管理側へ連絡することを徹底してください。

費用は機種・設置状況で変わります

正確な料金は現地確認が確実です。無料見積もり・ご相談を24時間受付中。まずはお気軽にお問い合わせください。

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5. 業者へ依頼する場合の修理費用・交換費用の目安

リセットを行ってもエラー902が解消されない場合や、頻繁にエラーが再発する場合は、メーカーのサービスマンや給湯器の専門業者へ点検・修理を依頼する必要があります。ここでは、持ち家の方に向けて費用の目安と判断基準を解説します。

修理にかかる費用の相場

エラー902の修理費用は、故障している部品の箇所やメーカーによって異なりますが、一般的な相場は7,000円〜60,000円程度です。

  • 電装系部品の交換:温度センサーや制御基盤などの交換であれば、比較的安価で10,000円〜20,000円前後で済むケースが多いです。
  • 燃焼系・ファンモーターの交換:空気を送り込むファンモーターの劣化や、燃焼に関する主要部品の交換が必要な場合は、部品代そのものが高額になり、30,000円〜60,000円程度かかることがあります。

出張費・故障診断料について

修理を依頼する際、多くのユーザーが誤解しやすいのが「出張費」や「診断料」の存在です。業者が自宅に訪問し、給湯器のカバーを開けて専用の機器で原因を特定した時点で、実際の部品交換修理を行わなくても数千円程度の費用が発生するのが一般的です(各給湯器メーカーの公式サポート窓口へ依頼した場合でも同様に発生します)。

トラブルを防ぐため、依頼する前に電話口で「もし部品がなくて直らなかった場合や、本体交換を提案された場合でも、本日の出張費や診断料はかかるのか」を明確に確認しておくと安心です。

10年以上の給湯器は「交換」を検討すべき理由

ご自宅の給湯器が設置から約10年以上経過している場合、数万円かけて修理するよりも、本体ごとの交換を検討するほうが長期的に見て合理的です。

  1. 標準使用期間の経過:給湯器の設計上の標準使用期間はおおむね10年と定められており、これを超えると経年劣化により、今回修理した箇所以外の部品も次々と故障する公算が大きくなります。
  2. 部品の供給終了:多くのメーカーでは、製品の製造終了から10年程度で修理用の補修部品の保有期間を終了します。「業者を呼んで出張費を払ったが、すでにメーカーに部品がないため結局修理できなかった」というケースが少なくありません。

10年以上経過した給湯器の交換費用の相場は、機器の号数や機能(追い焚き機能付き、エコジョーズなど)にもよりますが、本体代と標準工事費込みで100,000円〜250,000円前後が目安となります。

対応内容 費用の目安 備考
出張点検・故障診断 3,000円〜8,000円程度 修理を行わなくても訪問時点で発生することが多い
部品修理(電装系など) 10,000円〜20,000円程度 センサー類や制御基盤の交換など
部品修理(燃焼系など) 30,000円〜60,000円程度 ファンモーターなどの主要部品交換
給湯器本体の交換 100,000円〜250,000円程度 本体代+標準工事費+古い機器の処分費込みの相場

6. 給湯器の故障エラーコード一覧と確認方法

給湯器の故障エラーコードは902以外にも多数存在します。代表的なエラーコードとその直し方や修理費用について確認しておきましょう。

ノーリツ給湯器エラー140の直し方とリセット

ノーリツ給湯器などで表示されるエラー140は、温度ヒューズ断線や過熱防止装置の作動を示します。機器内部が異常高温になっているサインのため、リセットで直らない場合は専門業者による部品交換が必要です。

給湯器のエラーコード290の直し方と修理費用

エラーコード290は、エコジョーズ給湯器における中和器の異常(ドレン排水の詰まりなど)を示します。直し方としては、ドレン配管の凍結やゴミ詰まりがないか確認し、解消後にリセットを行います。中和器本体の寿命による交換が必要な場合、給湯器のエラーコード290の修理費用は15,000円〜30,000円程度が目安となります。

給湯器のエラー92とは何ですか?

エラー92は、中和器の寿命警告(中和器の交換時期が近づいていること)を知らせるエラーです。この時点ではまだお湯を使えるケースが多いですが、完全に寿命を迎えるとエラー290などに変わり給湯器が停止するため、早めに業者へ中和器の交換を依頼してください。

7. 修理・交換を依頼する業者の選び方と注意点

給湯器のトラブルは日常生活への影響が大きいため、焦って目についた業者を選んでしまいがちですが、悪徳業者とのトラブルを避けるために以下の点に注意して依頼先を選びましょう。

安易な「格安」「最安値」表記に警戒する

インターネット検索で「地域最安値」「給湯器修理 数千円〜」などと極端な安さを謳う業者の中には注意が必要です。現場に到着してから「このままではガスが漏れて爆発する」などと事実無根の不安を煽り、修理で済むはずの状況でも不要な高額交換工事を強引に契約させる悪徳業者が存在すると、消費者庁などの各機関から報告されています。極端に安い見積もりには裏があると考え、慎重に判断してください。

資格と実績、見積もりの明瞭さを確認する

ガス給湯器の設置や修理には、専門的な知識と技術が必要です。「ガス機器設置スペシャリスト(GSS)」や「液化石油ガス設備士」「ガス可とう管接続工事監督者」などの公的な資格を持った技術者が在籍している業者を選びましょう。

また、施工実績が豊富で、見積もり内容(部品代、作業費、出張費、古い機器の処分費など)を細かく明朗に提示してくれる業者が安心です。時間に余裕があれば、複数の業者から相見積もりを取ることで、適正価格を把握しやすくなります。

公的機関やメーカー公式情報の活用

給湯器の安全な使用方法や、長期間(10年以上)使用した製品の点検を促す「長期使用製品安全点検制度」については、経済産業省のホームページや、ノーリツ、リンナイなどの各給湯器メーカー公式サイトにて正確な情報が公開されています。料金体系や保証内容に疑問を持った場合や、ご自宅の製品がリコール対象になっていないか不安な場合は、メーカーの公式サポートセンターへ直接問い合わせることも有効な手段です。

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佐藤 裕

この記事の執筆者

佐藤 裕

株式会社生活水道センター 本部長

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405

株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。

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