給湯器つけっぱなしは損?ガス代・電気代や危険性を解説
「給湯器の電源をつけっぱなしにしているけど、これって大丈夫なのかな?」と疑問に思ったことはありませんか。給湯器の電源を入れっぱなしにするとガス代や電気代がいくらかかるのか、特に灯油やマンションでの給湯器つけっぱなしはどうなのか、気になりますよね。また、給湯器をつけっぱなしにしておくと1日いくらかかりますか?という具体的な費用や、つけっぱなしで壊れることはないのか、危ないのではないかという不安もあるでしょう。特に、冬場に給湯器をつけっぱなしにしておくとどうなるのか、凍結防止の観点からも知りたいところです。結局、給湯器はこまめに消した方がいいのでしょうか、それともつけっぱなしでも大丈夫なのでしょうか。この記事では、そんな給湯器のつけっぱなしに関するあらゆる疑問にお答えします。
- 給湯器をつけっぱなしにした場合のガス代・電気代の目安
- つけっぱなしによる故障や危険性の有無
- 冬場の凍結防止機能と電源の関係性
- 状況に応じて推奨される給湯器の正しい使い方
目次
給湯器をつけっぱなしにした場合のガス代・電気代は?
- 電源入れっぱなしでガス代はかかる?
- 給湯器つけっぱなしの電気代はいくら?1日の目安
- 灯油給湯器の場合の費用は?
電源入れっぱなしでガス代はかかる?

多くの方が勘違いしがちな点ですが、給湯器の電源をつけっぱなしにしているだけでは、ガス代は一切かかりません。
ガスが消費されるのは、お湯の蛇口をひねって給湯器が点火し、燃焼を開始したときだけです。リモコンの電源が入っている状態は、あくまで「いつでもお湯を作れる準備状態(待機状態)」にすぎません。そのため、お湯を使わない限り、ガスが消費されることはないのです。
ポイント
給湯器の電源がONの状態でも、お湯を使用しなければガスは消費されません。したがって、つけっぱなしにしていること自体でガス代が上がる心配はありません。
「給湯器の電源をこまめに消せばガス代が節約できる」という情報は誤解であり、実際にはガス代に直接的な影響はないことを覚えておきましょう。
給湯器つけっぱなしの電気代はいくら?1日の目安

給湯器の電源をつけっぱなしにすると、ガス代はかかりませんが、待機電力としてわずかな電気代が発生します。
待機電力とは、家電製品がコンセントに接続されているだけで消費する電力のことです。給湯器の場合、リモコンの表示や、いつでもお湯を作れるようにするための内部の電子回路を維持するために電力を消費します。
待機電力の量は機種によって異なりますが、一般的な家庭用給湯器の場合、約3W~8W程度とされています。これを元に1日の電気代を計算してみましょう。
【待機電力の計算例】
待機電力を5W、電力料金単価を31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価)として計算します。
| 計算式 | 5W ÷ 1000 × 24時間 × 31円/kWh |
|---|---|
| 1日の電気代 | 約3.72円 |
| 1ヶ月(30日)の電気代 | 約3.72円 × 30日 = 約111.6円 |
| 1年間の電気代 | 約111.6円 × 12ヶ月 = 約1,339.2円 |
※上記はあくまで目安です。実際の電気代は、ご使用の給湯器の機種やご契約の電力プランによって変動します。
このように、給湯器をつけっぱなしにした場合の電気代は、1日あたり数円程度、年間でも1,000円~2,000円程度が目安です。この金額を高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれですが、後述するメリットを考慮すると、決して大きな負担ではないと言えるでしょう。
灯油給湯器の場合の費用は?

石油(灯油)を燃料とする給湯器(石油給湯器・灯油ボイラー)の場合も、基本的な考え方はガス給湯器と同じです。
電源をつけっぱなしにしているだけでは灯油は消費されず、待機電力による電気代のみが発生します。灯油給湯器の待機電力もガス給湯器と同程度か、やや高めの機種もあるとされていますが、それでも電気代に大きな差が出ることは少ないでしょう。
したがって、灯油給湯器をお使いの場合も、つけっぱなしによる燃料費の心配は不要です。ただし、電気代は同様にかかるため、この点は理解しておく必要があります。
給湯器をつけっぱなしにするメリット・デメリット
- メリット:冬場の凍結防止機能が作動する
- デメリット:待機電力による電気代の発生
- デメリット:故障のリスクは高まる?
メリット:冬場の凍結防止機能が作動する

給湯器をつけっぱなしにする最大のメリットは、冬場の「凍結防止機能」が自動で働くことです。
近年の給湯器には、外気温が一定以下(一般的に5℃前後)になると、機器内部の配管を凍結から守るための機能が搭載されています。この機能は、主に2つの方法で凍結を防ぎます。
給湯器の凍結防止機能
- ヒーター式:内蔵された電気ヒーターで給湯器内部を温める。
- ポンプ式:給湯器内部の水を強制的に循環させて凍結を防ぐ。
これらの凍結防止機能は、給湯器の電源プラグがコンセントに接続され、リモコンの電源がON(またはOFFでも作動する機種もある)の状態でないと作動しません。
もし電源を落としてしまうと、寒冷地などでは配管内の水が凍結・膨張し、配管の破損や水漏れ、最悪の場合は給湯器本体の故障につながる可能性があります。凍結による修理費用は数万円から十数万円に及ぶこともあるため、待機電力のコストと比較しても、冬場は電源をつけっぱなしにしておくメリットの方がはるかに大きいと言えるでしょう。
特に寒さが厳しい地域にお住まいの方や、冬場に家を数日間留守にする場合は、必ず給湯器の電源は入れたままにしておくことを強くおすすめします。
デメリット:待機電力による電気代の発生

前述の通り、給湯器をつけっぱなしにすることの明確なデメリットは、待機電力による電気代がかかることです。
金額としては年間で1,000円~2,000円程度と少額ではありますが、コストがゼロではないことは事実です。少しでも電気代を節約したいと考える方にとっては、この待機電力がデメリットと感じられるかもしれません。
しかし、お湯を使いたいときにすぐに使える利便性や、冬場の凍結防止という重要な役割を考えると、このコストは必要経費と捉えるのが一般的です。
デメリット:故障のリスクは高まる?

「電源をつけっぱなしにしていると、部品が消耗して早く壊れるのでは?」と心配される方もいるかもしれません。
結論から言うと、電源をつけっぱなしにしていること自体が、直接的に給湯器の故障リスクを高めるという報告はほとんどありません。給湯器の寿命は、主にお湯を作るための燃焼時間や部品の経年劣化によって決まります。待機状態は機器に大きな負荷をかけるものではないため、寿命への影響は軽微と考えられています。
注意点
電源のON/OFFを頻繁に繰り返すことは、基盤などの電子部品に負荷をかけ、かえって故障の原因になる可能性があると指摘する専門家もいます。そのため、1日に何度も電源を入れたり切ったりする使い方は避けた方が良いでしょう。
給湯器の寿命は一般的に約10年~15年とされています。つけっぱなしかどうかよりも、設置からの年数や使用頻度の方が、故障のリスクに大きく関わってきます。定期的なメンテナンスを心がけることが、給湯器を長持ちさせる上で最も重要です。
給湯器つけっぱなしは危ない?安全性について
- つけっぱなしによる火災や爆発の危険性
- マンションでの給湯器つけっぱなしの注意点
- 不完全燃焼やガス漏れのリスク
つけっぱなしによる火災や爆発の危険性

給湯器をつけっぱなしにすることについて、「火事や爆発が起きないか心配」という声も聞かれますが、正常な状態の給湯器であれば、その危険性は極めて低いとされています。
現代のガス給湯器や灯油給湯器には、以下のような様々な安全装置が搭載されています。
- 不完全燃焼防止装置:酸素不足などで不完全燃焼が起きると自動で運転を停止します。
- 立ち消え安全装置:風などで炎が消えた場合にガスを自動で遮断します。
- 過熱防止装置:機器内部が異常な高温になると運転を停止します。
- 凍結防止装置:前述の通り、低温による機器の破損を防ぎます。
これらの安全装置のおかげで、電源をつけっぱなしにしているだけで火災や爆発につながる可能性は、通常の使用状況ではまず考えられません。メーカー各社も、安全性を最優先に製品を設計・製造しています。
ただし、以下のような異常が見られる場合は危険です!
- 給湯器本体から異音や異臭(ガスの臭いなど)がする
- 給湯器の排気口周りが黒くすすけている
- エラーコードが頻繁に表示される
- 本体から水漏れしている
上記のような症状がある場合は、給湯器の経年劣化や不具合の可能性があります。直ちに使用を中止し、電源プラグを抜いて、契約しているガス会社や専門の修理業者に連絡してください。
マンションでの給湯器つけっぱなしの注意点
マンションやアパートなどの集合住宅で給湯器を使用する場合も、基本的には戸建て住宅と考え方は同じで、つけっぱなしにしておくことが推奨されます。
特に、ベランダや共用廊下など、屋外の寒い場所に給湯器が設置されているケースが多いため、冬場の凍結防止機能は非常に重要です。万が一、配管を破裂させてしまうと、自室だけでなく階下の部屋へ水漏れの被害を及ぼす可能性もあり、大きなトラブルに発展しかねません。
ただし、マンションの管理規約によっては、長期不在時の対応など、特別なルールが定められている場合も考えられます。不安な場合は、一度管理組合や管理会社に確認しておくとより安心でしょう。
不完全燃焼やガス漏れのリスク
つけっぱなしにしているかどうかに関わらず、給湯器を使用する上で常に注意したいのが不完全燃焼やガス漏れのリスクです。
不完全燃焼は、給排気がうまくいかない場合に発生し、有毒な一酸化炭素(CO)を発生させる危険があります。これを防ぐためには、以下のような点に注意が必要です。
- 給湯器の給排気口の周りに物を置かない
- 定期的に専門業者による点検(法定点検)を受ける
ガス漏れは、ガス管の接続部分の劣化などが原因で発生する可能性があります。ガスの臭いがした場合は、すぐに火気の使用をやめ、窓を開けて換気し、ガス会社に連絡してください。
これらのリスクは、電源のON/OFFとは直接関係ありませんが、安全に給湯器を使い続けるための基本的な知識として、必ず覚えておきましょう。
給湯器はこまめに消した方がいい?状況別の使い方
- 基本的には「つけっぱなし」が推奨される理由
- 電源を切った方が良いケース
- 冬場に給湯器をつけっぱなしにしておくとどうなる?
基本的には「つけっぱなし」が推奨される理由
これまで解説してきた内容を総合すると、給湯器の電源は基本的に「つけっぱなし」にしておくのが最も合理的で安全と言えます。
つけっぱなしを推奨する理由まとめ
- ガス代に影響はない:待機状態ではガスを消費しないため。
- 電気代はわずか:年間の待機電力コストは限定的。
- 凍結防止機能が働く:冬場の故障リスクを大幅に低減できる。
- 利便性が高い:使いたいときにすぐお湯が使える。
- 機器への負担が少ない:頻繁なON/OFFは基盤に負荷をかける可能性がある。
メーカーも基本的には常時電源ONでの使用を想定して設計しており、多くの取扱説明書でもそのように案内されています。例えば、大手給湯器メーカーのリンナイやノーリツの公式サイトでも、凍結予防のために電源プラグは抜かないようにと注意喚起されています。(参照:リンナイ公式サイト)
電源を切った方が良いケース
基本はつけっぱなしが推奨されますが、例外的に電源を切った方が良いとされる状況もあります。
電源を切ることを検討すべき状況
- 長期間(1ヶ月以上など)家を留守にする場合落雷による故障リスクや、ごくわずかな待機電力の節約のため。ただし、冬場に長期不在にする場合は、凍結防止の観点から電源は入れたままにし、「水抜き」などの適切な処置を行う必要があります。詳しくは給湯器の取扱説明書を確認するか、専門業者に相談してください。
- 雷が近くで鳴っている場合落雷によるサージ電流で電子基板が故障するのを防ぐためです。雷が鳴り始めたら、給湯器の電源プラグをコンセントから抜くことが推奨されます。
- 機器に明らかな異常がある場合前述の通り、異音・異臭・水漏れなどがある場合は、安全のために直ちに電源を切り、業者に連絡してください。
冬場に給湯器をつけっぱなしにしておくとどうなる?
冬場に給湯器をつけっぱなしにしておくことの重要性を改めてまとめます。
電源をONにしておくことで、外気温の低下を給湯器が感知し、自動的に凍結防止ヒーターや循環ポンプを作動させます。これにより、給湯器内部や接続されている配管が凍結し、破損するのを防いでくれます。
逆に、もし電源を切ってしまうと、この凍結防止機能が一切働かなくなります。その結果、配管が破裂して水浸しになったり、給湯器本体が故障して高額な修理費用や交換費用が発生したりするリスクが非常に高まります。
冬場のわずかな待機電力を惜しんで電源を切ることは、まさに「安物買いの銭失い」になりかねません。特に寒冷地では、冬期間は給湯器の電源を絶対に切らないようにしましょう。
給湯器つけっぱなしに関するよくある質問
- Q. 給湯器はつけっぱなしでも大丈夫ですか?
- Q. 給湯器をつけっぱなしにしておくと1日いくらかかりますか?
- Q. つけっぱなしで給湯器は壊れる?
Q. 給湯器はつけっぱなしでも大丈夫ですか?
はい、基本的にはつけっぱなしで大丈夫です。むしろ、メーカーは常時電源を入れておくことを推奨しています。
つけっぱなしにすることで、冬場の凍結防止機能が正常に働き、機器を故障から守ることができます。また、待機状態ではガス代はかからず、電気代もごくわずかです。安全性についても、現代の給湯器には複数の安全装置が搭載されているため、正常な状態であれば心配する必要は少ないでしょう。
Q. 給湯器をつけっぱなしにしておくと1日いくらかかりますか?
発生するのは待機電力による電気代のみです。機種や電力契約によりますが、1日あたり約3円~5円程度が目安です。
1ヶ月で約90円~150円、1年間で約1,100円~1,800円程度となります。このコストで凍結による高額な修理リスクを回避できると考えれば、非常に合理的と言えるでしょう。
Q. つけっぱなしで給湯器は壊れる?
電源をつけっぱなしにしていることが直接の原因で給湯器が壊れる可能性は低いと考えられています。
給湯器の寿命(約10年~15年)は、主にお湯を作る際の燃焼時間や部品の経年劣化によって決まります。待機状態は機器に大きな負荷をかけるものではないため、寿命への影響は限定的です。むしろ、頻繁に電源をON/OFFする方が電子部品に負荷をかけ、故障につながる可能性も指摘されています。
寿命が近づいてきた給湯器は、つけっぱなしかどうかに関わらず不具合が発生しやすくなるため、定期的な点検や、10年以上経過している場合は交換を検討することが大切です。
まとめ:給湯器つけっぱなしの疑問を解消!
この記事では、給湯器をつけっぱなしにすることに関する様々な疑問について解説しました。最後に、記事の重要なポイントをまとめます。
- 給湯器の電源は基本的に「つけっぱなし」が推奨されている
- 電源を入れっぱなしにしてもガス代はかからない
- つけっぱなしで発生するのは待機電力によるわずかな電気代のみ
- 1日あたりの電気代の目安は数円程度
- 冬場は凍結防止機能が自動で働くため電源ONが必須
- 凍結防止機能は電源が入っていないと作動しない
- 電源を切ると配管破裂や本体故障のリスクが高まる
- つけっぱなしが直接的な故障原因になる可能性は低い
- 頻繁な電源のON/OFFは機器に負荷をかける場合がある
- 現代の給湯器には多くの安全装置が搭載されている
- 正常な状態であれば火災などの危険性は極めて低い
- 異音や異臭など異常があればすぐ使用を中止し業者に連絡する
- マンションでも凍結防止のためつけっぱなしが基本
- 長期不在時や落雷時は電源を切ることを検討する
- 灯油給湯器もガス給湯器と基本的な考え方は同じ
給湯器の電源をどうするか迷ったときは、この記事の内容を参考に、ご自宅の状況に合わせて適切に判断してください。基本的には「つけっぱなし」で問題ありませんが、何か不安な点があれば、専門の業者に相談することが最も確実な方法です。












