温水器の交換費用はいくら?相場から安く抑えるコツまでプロが徹底解説

温水器の交換費用はいくら?相場から安く抑えるコツまでプロが徹底解説

こんにちは。給湯器修理.comです。

濱本 孝一

この記事の監修者

濱本 孝一

株式会社 生活水道センター 代表取締役

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号

株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。

この記事でわかること

  • 温水器の交換にかかる費用の一般的な相場と内訳
  • エコキュートやガス給湯器など種類ごとの価格の違い
  • 交換費用を相場より安く抑えるための具体的なコツ
  • 業者選びで失敗しないための確認ポイントと注意点

温水器の交換費用はいくらが目安?

温水器の交換費用の一般的な目安は、ガス給湯器で約10万〜25万円、電気温水器で約20万〜40万円、エコキュートで約40万〜60万円となります。これは本体代と標準工事費、古い機器の撤去費を含んだ金額です。ただし、給湯器の種類や号数、設置環境によって最終的な費用は大きく変動することがあります。

温水器交換費用の具体的な内訳

温水器の交換費用と一口に言っても、その中身はいくつかの項目に分かれています。主には「温水器の本体価格」「リモコンなどの部材費」「標準工事費」「古い温水器の撤去・処分費」です。標準工事費の中には、既存の配管を新しい機器に接続する作業や、動作確認のための試運転費用が含まれています。現場でよくお客様から「本体代だけだと思っていた」と驚かれることがありますが、安全にお湯を使える状態にするためには、確実な施工技術とそれに伴う工事費がどうしても必要になります。特にガスや電気を扱う工事は、見えない部分の安全性が命です。見積もりを見る際は、総額だけでなく、これらの内訳がしっかりと明記されているかを確認することが大切です。

種類別の一般的な相場レンジ

温水器には様々な種類があり、それぞれで相場レンジが異なります。以下の表は、あくまで一般的な目安としての交換費用相場です。

温水器の種類 費用の目安(工事費込) 特徴
ガス給湯器(従来型) 約10万〜15万円 初期費用が安く、設置スペースを取らない
ガス給湯器(エコジョーズ) 約15万〜25万円 ガス代が節約できる省エネタイプ
電気温水器 約20万〜40万円 火を使わず安全だが電気代はやや高め
エコキュート 約40万〜60万円 大気熱を利用し、ランニングコストが非常に安い

私自身、これまでに数え切れないほどの現場を見てきましたが、初期費用(交換費用)だけでなく、今後のランニングコスト(ガス代や電気代)も含めて総合的に判断されるお客様が多いと感じます。正確な情報は公式サイトやメーカーをご確認いただき、最終的な判断は専門業者にご相談ください。

時期や繁忙期による費用の変動

温水器の交換費用は、依頼する時期によっても変動する傾向があります。特に11月から2月にかけての冬場は、水温が下がり温水器に大きな負荷がかかるため、故障が急増する大繁忙期です。この時期は業者のスケジュールが埋まりやすく、またメーカーの在庫も品薄になりがちです。そのため、大幅な値引きが難しくなるケースが少なくありません。以前、真冬の大雪の日に「お湯が出なくて凍えそうだ」と悲痛な声でお電話をいただいたことがありましたが、在庫の確保に奔走し、なんとかその日のうちに交換できた時は私も心の底からほっとしました。もし可能であれば、春から秋にかけての閑散期に交換を検討すると、費用を抑えやすくなるおそれがあります。

設置環境による追加費用の差

温水器の交換費用を左右するもう一つの大きな要因が、設置環境です。たとえば、温水器が狭い隙間に設置されていて作業スペースが確保できない場合や、高所作業車が必要な場所にある場合は、追加の作業費が発生することがあります。また、既存の配管が激しく錆びていて一部を引き直さなければならないケースも現場ではよく遭遇します。ある現場では、家の裏手の雑草が生い茂る獣道のような場所を、数十キロある新しい温水器を担いで運んだことがありました。こうした搬入経路の難易度も、見積もりに影響を与える要因の一つです。だからこそ、事前の現地調査が非常に重要になってきます。

温水器の交換費用はどう決まる?条件による違いとは?

温水器の交換費用は、主に「給湯能力(号数やタンク容量)」「機能(給湯専用か追い焚き付きか)」「設置場所の状況」という3つの条件によって決まります。たとえば、家族が多いほど大きな容量が必要になり、それに比例して本体価格が上がります。また、配管の延長など追加工事の有無も費用を左右する重要な要素です。

号数や給湯能力による価格の違い

ガス温水器の場合、「号数」という単位で給湯能力を表します。16号、20号、24号といった種類があり、数字が大きくなるほど一度に作れるお湯の量が多くなります。単身世帯なら16号、2〜3人家族なら20号、4人以上の家族でキッチンとお風呂で同時にお湯を使いたいなら24号が目安とされています。号数が大きくなればなるほど、本体内の熱交換器などの部品が大型化するため、本体価格も高くなります。電気温水器やエコキュートの場合は「タンク容量(370Lや460Lなど)」がこれに該当します。お子様が独立して夫婦二人暮らしになったお客様から、「今までと同じ24号で見積もりを出してほしい」と言われることがありますが、私は現場で「もし同時にお湯をあまり使わないなら、20号に下げて費用を抑えることもできますよ」とご提案するようにしています。ライフスタイルに合わせた能力選びが費用を抑えるコツです。

機能(給湯専用・オート・フルオート)の差

温水器の機能によっても交換費用は大きく変わります。最もシンプルなのが、蛇口をひねってお湯を出すだけの「給湯専用」タイプです。これに加えて、お風呂の湯張りから保温までを自動で行う「オート」タイプ、さらに足し湯や配管洗浄まで全自動で行う「フルオート」タイプがあります。当然、機能が豊富になるほど本体価格は上昇します。現場でよくあるのが、「前の機種がフルオートだったから今回も同じで」というご依頼です。しかし、よくよくお話を伺うと「配管洗浄機能なんて一度も使ったことがないし、足し湯も自分でボタンを押せば十分」とおっしゃる方も少なくありません。その場合、オートタイプに変更するだけで数万円の節約になるおそれがあります。ご自身の生活に本当に必要な機能を見極めることが大切です。

設置場所(壁掛け・据え置き・PS)の条件

温水器がどこに設置されているかも、費用を決める重要な条件です。戸建て住宅の外壁に固定されている「壁掛けタイプ」や、地面にブロックを置いて設置する「据え置きタイプ」は、比較的作業がスムーズに進むため標準工事費に収まることが多いです。しかし、マンションの廊下にある扉の中に収められている「PS(パイプシャフト)設置タイプ」の場合、状況が変わります。マンションのPSはスペースが限られており、新しい温水器のサイズが微妙に合わない場合、専用の取り付け金枠(アダプター)を別途用意しなければなりません。この金枠代だけで数千円から一万円程度の追加費用がかかることがあります。「なぜ隣の家よりうちの見積もりが高いの?」とご質問いただくことがありますが、こうした設置環境の細かな違いが理由になっていることが多いのです。

エコキュートや電気温水器の交換費用はどれくらいになる可能性がある?

電気を利用する温水器の場合、電気温水器から同タイプへの交換なら約20万〜40万円が目安です。一方、省エネ性能が高いエコキュートへの交換や新規設置の場合は、約40万〜60万円程度になる傾向があります。基礎工事や特殊な電気配線工事が必要な場合は、さらに5万〜10万円ほどの追加費用が発生することがあります。

電気温水器の交換費用相場と注意点

電気温水器は、巨大な電気ポットのようにお湯を沸かしてタンクに貯めておく仕組みです。すでに電気温水器をお使いのご家庭で、新しい電気温水器へ交換する場合、既存の配管や電気配線をそのまま流用できることが多いため、工事費は比較的抑えられ、総額で約20万〜40万円程度が目安となります。ただし、電気温水器はタンクの中に数百リットルもの水が入っているため、撤去作業にはタンク内の水抜きという工程が必須です。長年使われたタンクの底には水垢やサビが溜まっていることが多く、排水用のバルブが固着して回らないというトラブルに現場で遭遇すると、思わず冷や汗をかくことがあります。こうした予期せぬ撤去の手間がかかることも、電気温水器工事の特徴の一つです。

エコキュートへの交換費用と基礎工事

近年、電気代の節約を目的に電気温水器からエコキュートへ交換されるお客様が非常に増えています。エコキュートは大気中の熱を取り込んでお湯を沸かすため、電気温水器に比べて電気代を大幅に削減できるのが魅力です。しかし、交換費用は約40万〜60万円と高額になる傾向があります。その理由の一つが「基礎工事」です。エコキュートは満水時で数百キロの重さになるため、それを支える強固なコンクリートの土台(基礎)が必要になります。既存の電気温水器の基礎がそのまま使えることもありますが、サイズが合わなかったり、ひび割れて劣化していたりする場合は、新しく基礎を打ち直す必要があります。この基礎工事だけで数万円の追加費用が発生する可能性があるため、見積もり時にしっかりと現地調査をしてもらうことが重要です。

現場でよくある電気工事の追加費用

電気を利用する温水器の交換では、電気配線に関する追加工事が発生することがあります。たとえば、ガス給湯器からエコキュートへ新しく切り替える場合、専用の200V電源を分電盤(ブレーカー)から引いてくる配線工事が必要です。もし分電盤に空きがない場合は、分電盤自体の交換や増設が必要になり、費用が跳ね上がるおそれがあります。以前、築40年以上の古いお宅でエコキュートの設置をご依頼いただいた際、分電盤の容量が全く足りず、電力会社への申請からやり直す大掛かりな工事になったことがありました。お客様も「まさかそこまで大ごとになるとは」と驚かれていましたが、安全に電気を使うためには絶対に妥協できない部分です。電気工事は第二種電気工事士などの国家資格が必要なため、絶対にDIYなどで行わず、専門業者にお任せください。

ガス給湯器(温水器)の交換費用はどの程度が目安?

ガス温水器(給湯器)の交換費用は、従来型で約10万〜15万円、省エネタイプのエコジョーズで約15万〜25万円が一般的な目安です。エコジョーズは本体価格がやや高めですが、ガス代を節約できるため長期的なランニングコストを抑えられます。ドレン排水の工事が必要になるため、設置環境の確認が不可欠です。

従来型ガス給湯器の交換費用とメリット

従来型のガス給湯器は、昔から広く普及しているタイプで、交換費用も約10万〜15万円と比較的安価に抑えられるのが最大のメリットです。構造がシンプルで本体サイズもコンパクトなため、狭い場所への設置にも適しています。賃貸アパートのオーナー様など、初期費用をなるべく抑えたいというご要望の際には、この従来型をおすすめすることが多いです。また、既存の給湯器が従来型の場合、配管の接続位置がほとんど変わらないため、工事自体もスムーズに進み、約2〜3時間程度で完了することが大半です。「お湯が出なくて困っているから、とにかく早く安く直してほしい」というお客様にとっては、非常に頼りになる選択肢と言えます。

エコジョーズへの交換とドレン排水工事

一方、最近主流になりつつあるのが省エネ型の「エコジョーズ」です。排熱を再利用してお湯を沸かす仕組みのため、ガス代を年間で1万〜2万円程度節約できるおそれがあります。交換費用の目安は約15万〜25万円と従来型より高くなりますが、長く使えば使うほどお得になります。ただし、現場目線で一つ注意が必要なのが「ドレン排水工事」です。エコジョーズは排熱を利用する過程で、エアコンの室外機のように結露水(ドレン水)が発生します。この水は酸性を含んでいるため、垂れ流しにせず、適切に汚水桝や雨水桝へ接続する配管工事を行わなければなりません。コンクリート土間を這わせて配管を延長しなければならない現場などで、どうやって見栄え良く、かつつまずかないように配管するか、職人としての腕の見せ所でもあり、頭を悩ませるポイントでもあります。

ガス種(都市ガス・プロパンガス)による違い

ガス給湯器を選ぶ際、ご自宅で使っているガスの種類(都市ガスかプロパンガスか)に適合した機種を選ぶ必要があります。実は、本体の見た目は全く同じでも、内部のバーナーの仕様が異なるため、ガス種を間違えると不完全燃焼を起こし、一酸化炭素中毒などの重大な事故につながる恐れがあります。本体価格や交換費用自体は、都市ガス用でもプロパンガス用でも基本的には変わりません。しかし、引っ越しなどでガス種が変わる場合、「前の家で使っていた給湯器を持っていって取り付けてほしい」というご依頼を受けることがありますが、ガス種が違う場合は部品の改造(ガス種転換)が必要になり、メーカー対応となるため高額な費用がかかるか、買い替えをおすすめすることになります。見積もりを依頼する際は、ご自宅のガス種を正確に伝えることが大切です。

現場からのワンポイントアドバイス
見積もりを依頼する前に、現在お使いの給湯器の本体に貼られている「銘板シール」をスマートフォンで撮影しておくと非常にスムーズです。そこには型番や製造年月、ガス種などが記載されており、私たち業者はその写真を見るだけで、必要な後継機種やおおよその工事内容を瞬時に把握することができます。

温水器の交換費用を相場より安く抑える方法はある?

温水器の交換費用を安く抑えるには、複数の専門業者から相見積もりを取ることが最も効果的です。また、閑散期である春から夏にかけて依頼する、現在のライフスタイルに合った適切な容量(号数)に見直す、メーカーにこだわらず業者の割引率が高い機種を選ぶといった工夫で、数万円単位で費用を削減できるおそれがあります。

複数業者での相見積もりの重要性

温水器の交換費用を適正価格に、かつ少しでも安く抑えるための鉄則は、必ず複数の業者から相見積もりを取ることです。業者によって、得意なメーカーや仕入れのルートが異なるため、全く同じ機種の見積もりでも数万円の差が出ることが珍しくありません。また、相見積もりを取ることで「標準工事費」の中に何が含まれているのか、追加費用の条件はどうなっているのかを比較することができます。以前、お客様から「A社は15万円、B社は10万円だったからB社にしようと思う」とご相談を受けたことがありました。しかし、B社の見積もりをよく見ると、古い給湯器の処分費やリモコン代が含まれておらず、最終的にはA社より高くなるというカラクリでした。金額の安さだけで飛びつかず、見積もりの「内訳」をしっかり比較することが、後悔しないための最大の秘訣です。

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閑散期を狙った交換のメリット

先ほども少し触れましたが、温水器の交換には明確な繁忙期と閑散期があります。冬場(11月〜2月)は故障が相次ぎ、業者は目の回るような忙しさになります。この時期は「いくらでもいいから早く直して!」というお客様が多く、業者側も強気の価格設定になりがちです。逆に、春から夏(4月〜8月)にかけては水温が高く、温水器への負荷が減るため故障が激減します。この閑散期は、業者側も「少し利益を削ってでも仕事が欲しい」と考えるため、値引き交渉に応じてもらいやすくなる傾向があります。「まだ壊れていないけど、そろそろ10年経つから心配」という方は、ぜひこの春〜夏の時期に余裕を持って交換を検討してみてください。焦らずじっくりと業者を選べるのも大きなメリットです。

ライフスタイルに合わせた号数・機能の見直し

現在お使いの温水器のスペックが、今の生活に本当に合っているかを見直すことも、費用を抑える有効な手段です。家を建てた当初は子どもがいて4人家族だったため「24号のフルオート」を設置したけれど、現在は子どもが独立して夫婦2人暮らしになっている、というケースは非常に多く見られます。この場合、新しい温水器を「20号のオート」や、いっそのこと「給湯専用」にダウングレードすることで、本体価格を数万円単位で安く抑えることができます。現場でお客様にこの提案をすると、「なるほど、その手があったか!」と喜ばれることがよくあります。業者に言われるがまま同じスペックの後継機種を選ぶのではなく、「今の生活で本当にお湯を同時にたくさん使うか?」「配管洗浄機能は必要か?」を一度立ち止まって考えてみてください。

費用は機種・設置状況で変わります

正確な料金は現地確認が確実です。無料見積もり・ご相談を24時間受付中。まずはお気軽にお問い合わせください。

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温水器交換の業者選びで確認すべき理由と注意点とは?

業者選びでは、安さだけでなく「必要な資格を持っているか」「保証内容が充実しているか」「見積もりの内訳が明確か」を確認すべきです。ガスや電気の工事には液化石油ガス設備士や第二種電気工事士などの国家資格が必須であり、無資格者による施工は事故の危険があります。安全のためにも信頼できる専門業者を選びましょう。

必須となる国家資格の確認(安全のために)

温水器の交換工事は、水、ガス、電気という、一歩間違えれば重大な事故につながるインフラを扱う非常にデリケートな作業です。そのため、関連する法律によって厳格な資格制度が設けられています。たとえば、プロパンガスの配管接続には「液化石油ガス設備士」、都市ガスの可とう管接続には「ガス可とう管接続工事監督者」、電気配線の接続には「第二種電気工事士」、水道管の工事には「給水装置工事主任技術者」などの資格が必要です。残念ながら、業界の中には無資格で工事を行ってしまう悪質な業者も存在します。ガス漏れによる爆発事故や、漏電による火災を防ぐためにも、業者のホームページなどで有資格者が在籍しているか、あるいは見積もり時に「資格証を見せてほしい」と確認することが非常に重要です。私たちプロの職人は、資格証の提示を求められて嫌な顔をすることはありません。むしろ、安全意識の高いお客様だと感心するくらいです。

保証内容(製品保証と施工保証)のチェック

温水器を長く安心して使うためには、交換後の「保証」がどうなっているかを確認することも欠かせません。保証には大きく分けて2種類あります。一つはメーカーが製品の初期不良などに対して保証する「製品保証(メーカー保証)」で、通常は1〜2年です。もう一つは、業者が自分たちの工事のミス(配管の接続不良による水漏れなど)に対して保証する「施工保証」です。優良な専門業者の多くは、独自の施工保証を5年〜10年と長期間設定しています。以前、他社で激安で交換したというお客様から「水漏れしているから直してほしい。施工した業者と連絡がつかない」とSOSを受けたことがあります。現場に行ってみると、配管のパッキンが斜めに入ったまま無理やり締め付けられていました。安さだけに釣られて保証の薄い業者を選んでしまうと、万が一のトラブルの際に余計な出費と精神的ストレスを抱えることになります。

悪徳業者を避けるための見積もりの見方

悪徳業者やトラブルになりやすい業者を見極めるポイントは、見積もりの「透明性」にあります。「温水器交換工事一式:〇〇万円」としか書かれていないどんぶり勘定の見積もりを出してくる業者は要注意です。優良な業者であれば、本体代、リモコン代、標準工事費、古い機器の処分費、諸経費などが細かく明記されています。また、「今すぐ契約してくれたら半額にします!」と極端な大幅値引きで契約を急がせる業者も警戒が必要です。冷静な判断を奪うのは悪徳業者の常套手段です。私自身、現場でお見積もりをお渡しする際は、「他社さんともじっくり比較して、ご家族で話し合ってから決めてくださいね」とお伝えするようにしています。お客様に納得して選んでいただくことが、結局は一番の信頼につながると信じているからです。

注意喚起:訪問販売トラブルにご注意を
「近所で工事をしている者ですが、お宅の給湯器から異常な音が出ていますよ。無料で点検しましょうか?」と突然訪問してきて、不安を煽り高額な契約を結ばせるトラブルが後を絶ちません。怪しいと感じたら絶対に家に上げず、きっぱりと断るか、地元の信頼できる業者に改めて点検を依頼してください。

賃貸やマンションの場合、温水器の交換費用は誰が負担する傾向がある?

賃貸アパートやマンションの場合、元々備え付けられている温水器の交換費用は、経年劣化による故障であれば基本的に貸主(大家さんや管理会社)が負担する傾向があります。ただし、入居者の過失で壊した場合は自己負担になるおそれがあります。分譲マンションの場合は、所有者である自分自身で費用を負担することになります。

賃貸物件における費用負担の原則

賃貸物件にお住まいの場合、給湯器やエアコンなどの備え付け設備は「大家さんの所有物」という扱いになります。そのため、普通に使っていて寿命(経年劣化)で壊れてしまった場合の交換費用は、大家さんや管理会社が負担するのが一般的です。お湯が出なくなったら、ご自身で勝手に業者を手配するのではなく、まずは管理会社や大家さんに連絡してください。焦って自分で業者を呼んで交換してしまうと、「指定の業者じゃなかったから」「まだ修理で直せたはずだ」とトラブルになり、最悪の場合、交換費用を自己負担させられるおそれがあります。現場でも、「管理会社に連絡がつかなくて自分で呼んじゃったんだけど…」というお客様がいらっしゃいますが、その場合は事情を説明し、必ず管理会社の許可を得てから作業に入るようにしています。

分譲マンションでの管理規約と指定機種

分譲マンションの場合は、給湯器は専有部分の設備とみなされるため、所有者であるご自身で交換費用を負担することになります。ここで注意しなければならないのが「マンションの管理規約」です。マンションによっては、外観の景観を損ねないために「給湯器の本体色は外壁と同じ指定色(特注色)にしなければならない」というルールが存在することがあります。特注色の場合、本体価格が割高になるだけでなく、メーカーに発注してから納品されるまでに1〜2ヶ月かかることも珍しくありません。真冬に壊れてから特注色を発注し、数ヶ月間お湯なし生活を強いられたお客様を見たことがありますが、本当に気の毒でした。分譲マンションにお住まいの方は、完全に壊れる前に管理組合に給湯器の交換ルールを確認しておくことを強くおすすめします。

あわせて読みたい:マンションの給湯器交換時間と流れを徹底解説!

勝手に交換してしまった場合のトラブル事例

マンションでの給湯器交換において、もう一つよくあるトラブルが「排気カバー」に関する問題です。マンションの廊下(共有部)に給湯器が設置されている場合、排気ガスが通行人に直接当たらないように、排気の方向を変える「上方排気カバー」や「側方排気カバー」の取り付けが義務付けられていることがあります。これを無視して標準仕様の給湯器を取り付けてしまうと、後日管理組合から是正勧告を受け、追加工事を余儀なくされるケースがあります。私たちが現地調査に伺う際は、周囲の環境や規約の有無を必ずチェックしますが、ネット通販などで機器だけを安く買ってDIYで付けようとする方は、こうした落とし穴にハマりやすいので十分に注意してください。

温水器の交換時期(寿命)の目安と故障のサインとは?

温水器の交換時期の目安は、設置から約10年〜15年とされています。メーカーの部品保有期間も製造終了から10年程度のため、10年を超えると修理が難しくなる傾向があります。「お湯の温度が安定しない」「異音や異臭がする」「水漏れしている」といった症状が出たら、完全に壊れる前に早めの点検や交換を検討してください。

メーカーが定める設計上の標準使用期間

温水器(給湯器)には、安全上支障なく使用できる期間として「設計上の標準使用期間」が定められており、家庭用の場合、一般的に「10年」と設定されています。もちろん10年経ったからといって翌日に突然爆発するわけではありません。15年、中には20年近く大切に使われているお宅もあります。しかし、10年を過ぎると内部のパッキンや基盤などの経年劣化が進み、故障のリスクが急激に高まります。さらに厄介なのが、各メーカーは製品の製造終了から約10年間しか修理用の部品を保有していないという点です。つまり、11年目に故障して修理を依頼しても「もう部品がないので修理できません。交換になります」と言われてしまう可能性が高いのです。現場でこの事実をお伝えすると、がっかりされるお客様が多いですが、これが現実です。

見逃してはいけない故障の初期サイン

温水器が完全に沈黙する前には、いくつか「SOSのサイン」を出していることが多いです。以下のような症状に心当たりはありませんか?

  • 設定温度よりぬるいお湯が出たり、熱くなったり冷たくなったりと温度が安定しない
  • 給湯器を使用中、「ボンッ」という小さな爆発音や、普段聞いたことのない異音がする
  • 排気口から黒い煙が出ている、またはガスの生臭いニオイがする
  • 給湯器の本体下部や配管の接続部からポタポタと水が漏れている
  • リモコンに頻繁にエラーコードが表示される

特に「異臭」や「黒煙」は不完全燃焼を起こしている可能性があり、一酸化炭素中毒の危険性が高いため、直ちに使用を中止して専門業者に点検を依頼してください。現場で「ちょっと変なニオイがしてたけど、お湯は出るから使ってた」というお話を伺うと、背筋がヒヤッとすることがあります。

完全に壊れる前に交換すべき切実な理由

私がお客様に声を大にしてお伝えしたいのは、「完全に壊れてお湯が出なくなる前に交換を検討してほしい」ということです。温水器が壊れるのは、水温が下がりフル稼働する「真冬」が圧倒的に多いです。真冬にある日突然お湯が出なくなる絶望感は、想像を絶します。お風呂に入れないだけでなく、冷たい水で洗い物をしなければなりません。しかも、冬場は業者が繁忙期のため、電話をしても「最短で工事に行けるのは1週間後です」と言われてしまうこともザラにあります。以前、「まだ使えるから」と交換を先延ばしにしていた結果、大晦日に完全に壊れてしまい、お正月休みの間ずっと家族全員で銭湯通いを余儀なくされたお客様がいらっしゃいました。「あの時、プロの言うことを聞いて交換しておけばよかった」とひどく後悔されていました。設置から10年を過ぎたら、いつ壊れてもおかしくないという心構えと、早めの見積もり取得をおすすめします。

温水器の交換費用に補助金は使える可能性がある?

高効率な温水器(エコキュート、エコジョーズ、ハイブリッド給湯器など)へ交換する場合、国や自治体の補助金制度を活用して費用を抑えられるおそれがあります。たとえば「給湯省エネ事業」などの国の制度では、数万円から十数万円の補助が出るケースもあります。ただし、予算上限や申請期限があるため事前の確認が必要です。

国が実施する給湯省エネ事業などの補助金

近年、国は家庭の省エネ化を強力に推進しており、その一環として高効率給湯器の導入に対する補助金制度を実施しています。代表的なものが経済産業省などが主導する「給湯省エネ事業」や「子育てエコホーム支援事業」といったキャンペーンです。これらを活用すると、一定の省エネ基準を満たしたエコキュートやハイブリッド給湯器、エネファームなどを設置する際に、数万円から最大で十数万円の補助金が還元されるおそれがあります。現場でこの補助金のお話をすると、「そんな制度があるなんて知らなかった!」と驚かれる方が非常に多いです。実質的な負担額を大きく減らすことができるため、これから温水器を交換する方は絶対にチェックしておくべき制度です。

自治体独自の補助金制度の活用

国の補助金だけでなく、お住まいの市区町村などの自治体が独自に設けている補助金制度が存在するケースもあります。たとえば、「エコジョーズへの交換で1万円補助」「太陽熱温水器の撤去とエコキュートの設置で5万円補助」など、自治体によって条件や金額は様々です。国の補助金と併用できる場合とできない場合があるため、お住まいの自治体のホームページで「〇〇市 給湯器 補助金」と検索してみることをおすすめします。私たちのような地元密着の専門業者は、こうした地域の補助金情報にも精通していることが多いので、見積もりを依頼する際に「うちの地域で使える補助金はありますか?」と遠慮なく聞いてみてください。

補助金申請時の注意点とスケジュールの重要性

補助金を活用する上で最も注意しなければならないのが、「予算の上限」と「申請のタイミング」です。国の補助金は「予算上限に達し次第、早期終了」となることがほとんどです。例年、秋口から年末にかけて予算が消化され、締め切られてしまうケースが多いです。また、補助金の申請は「工事着工前」に行わなければならないものや、登録事業者(国に登録された施工業者)が代理で申請しなければならないものなど、厳しいルールが定められています。「ネットで安い給湯器を買って、知り合いの業者に付けてもらってから自分で申請しよう」と思っても、条件を満たさず補助金が下りないという悲劇が起こり得ます。補助金を利用したい場合は、制度に詳しく、申請手続きをサポートしてくれる登録事業者を選ぶことが成功の鍵となります。

温水器の交換費用に関するよくある質問

ここでは、温水器の交換費用や工事に関するお客様からのよくある質問にお答えします。作業にかかる時間や、交換中の生活への影響、見積もり後の追加費用の有無など、現場で実際に聞かれることが多い疑問をまとめました。不安を解消してから工事に臨めるよう、ぜひ参考にしてください。

温水器の交換工事にかかる時間はどのくらいが目安?

ガス給湯器の交換なら約2〜3時間、エコキュートなどの電気温水器の交換なら約半日〜1日が一般的な目安です。ただし、設置場所が狭かったり、配管の引き直しなどの追加工事が必要な場合は、さらに時間がかかるおそれがあります。

現場の状況によって時間は前後します。たとえば、マンションのベランダ設置で搬入経路がスムーズな場合は、職人2人で作業に入れば2時間弱で終わることもあります。逆に、エコキュートの基礎コンクリートを打ち直す必要がある場合は、コンクリートが乾くのを待つため、数日間にわたって工事が行われる(その間は仮設の給湯器でお湯を使えるようにする等の対応が必要)こともあります。工事当日は、開始時の立ち会いと、完了後の試運転・操作説明の際の立ち会いをお願いしております。工事中はずっと見張っていただく必要はありませんが、ご在宅いただくのが基本です。

見積もり後に追加費用が発生する可能性はある?

優良な業者であれば、現地調査をしっかり行った上で見積もりを出すため、原則として追加費用は発生しません。ただし、壁を開けてみないと分からない内部の配管腐食など、予期せぬトラブルが見つかった場合には追加工事が必要になることもあります。

私たちプロも、透視能力があるわけではないので、壁の中や土の中の配管の状態までは完全に把握できないことがあります。既存の給湯器を取り外してみたら、裏側の木材が腐っていたり、水道管が錆びてポッキリ折れてしまったりというアクシデントは現場で時折起こります。そうした予期せぬ事態が発生した場合は、勝手に工事を進めて後から高額な請求をするようなことはせず、必ずその場でお客様に状況を説明し、追加費用の了承を得てから作業を再開します。見積もり時に「万が一追加費用がかかるとしたら、どんなケースが考えられますか?」と業者に確認しておくと安心です。

古い温水器の処分費用は見積もりに含まれている?

多くの専門業者では、見積もりの「標準工事費」の中に古い温水器の撤去・処分費用が含まれています。しかし、業者によっては処分費を別途請求するケースもあるため、見積書をもらった際に内訳をしっかりと確認することが大切です。

古い給湯器は産業廃棄物として適切に処理しなければならないため、処分には必ずコストがかかります。激安を謳うチラシなどでは、この「処分費」をあえて記載せず、工事当日に「処分費は別で1万円いただきます」と請求する手口が存在します。また、電気温水器のように巨大で重い機器の処分は、ガス給湯器よりも処分費が高く設定されていることが一般的です。見積書に「既存機器撤去・処分費」という項目があるか、または「標準工事費に含む」と明記されているかを必ずチェックしてください。

温水器の交換費用まとめ:後悔しないためのポイント

温水器の交換費用は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、費用の相場を知り、適切な業者を選ぶことが重要です。最後に、この記事で解説した重要なポイントを振り返ります。

  • 交換費用の目安はガス給湯器で約10〜25万円、エコキュートで約40〜60万円
  • 費用は「号数・容量」「機能」「設置環境」によって大きく変動する
  • 安く抑えるには、複数業者での相見積もりと、閑散期(春夏)の依頼が有効
  • 資格の有無や保証内容を必ず確認し、安さだけで悪徳業者を選ばない
  • 設置から10年を過ぎたら、完全に壊れる前に早めの交換検討を
  • 国や自治体の補助金制度を活用して、賢く高効率給湯器を導入する

現場で毎日お客様と接していると、「もっと早くプロに相談しておけばよかった」という声をよく耳にします。お湯が出ないストレスは、生活の質を大きく低下させます。この記事が、温水器の交換費用に関する疑問や不安を解消し、信頼できる業者を見つけるための一助となれば幸いです。安全で快適なお湯のある生活を取り戻すために、ぜひ納得のいく選択をしてください。正確な情報は公式サイトやメーカーをご確認いただき、最終的な判断は専門業者にご相談ください。

佐藤 裕

この記事の執筆者

佐藤 裕

株式会社生活水道センター 本部長

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405

株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。

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