給湯器は電気?ガス?料金や違いを徹底比較解説!
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目次
給湯器は電気?ガス?料金や違いを徹底比較解説!プロが教える選び方
こんにちは。給湯器修理.comです。
株式会社 生活水道センター 代表取締役
保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号
株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。
この記事でわかること
- 自宅の給湯器が電気かガスかを見分ける簡単な方法
- 電気とガスで給湯器のランニングコストがどう違うか
- お湯を沸かす仕組みや料金プランごとの安さの傾向
- それぞれのメリットとデメリットを踏まえた選び方
1. 自宅の給湯器は電気?ガス?わからない場合の簡単な見分け方
本体ラベルや外観の形状から判断するポイント
結論から申し上げますと、給湯器が電気かガスかは、屋外に設置されている本体の「見た目」と「ラベル」を確認するのが一番確実です。
私たち修理業者がお客様から「お湯が出ない!」とお電話をいただいた際、最初にお聞きするのが「お使いの給湯器はガスですか?電気ですか?」という質問です。しかし、意外と多くの方が「外にある四角い箱です……」としか答えられず、ご自身の家の給湯器の種類を把握されていません。無理もありません、普段は気にして見るものではないですからね。
まず、ガス給湯器の外観は、比較的コンパクトな長方形の箱型をしています。外壁に掛けられている(壁掛けタイプ)か、地面に置かれている(据え置きタイプ)ことが多く、正面や上部に排気口(網目状の吹き出し口)があるのが特徴です。また、本体の下部にはガス管が接続されています。
一方、電気給湯器(エコキュートや電気温水器)は、まるで大きな冷蔵庫のような巨大な「貯湯タンク」がドーンと立っているのが特徴です。エコキュートの場合は、さらにエアコンの室外機のような「ヒートポンプユニット」が隣に並んで設置されています。
現場でのちょっとした笑い話ですが、ある日「お湯が出ないから急いで来て!」と呼ばれて駆けつけると、そこにあったのはガスでも電気でもなく、灯油を入れる大きなタンクがついた「石油給湯器(灯油ボイラー)」だったことがあります。お客様は「電気で動いてると思ってた!」と驚かれていました。
もし外観でピンとこない場合は、本体の正面や側面に貼られている「銘板シール(仕様ラベル)」を見てください。「都市ガス」「LPガス」という記載があればガス給湯器、「定格電圧 200V」「エコキュート」などの記載があれば電気給湯器です。シールには型番も書いてあるので、業者に修理や交換を依頼する際は、この型番をスマホで写真に撮っておくと非常にスムーズに話が進みますよ。
室内リモコンの表示や機能で確認する方法
結論として、キッチンやお風呂場にあるリモコンの「表示画面」や「ボタンの種類」を見るだけでも、電気かガスかを簡単に見分けることができます。
わざわざ寒い冬や雨の日に、外の給湯器を見に行くのは面倒ですよね。そんな時は室内のリモコンをチェックしましょう。
ガス給湯器のリモコンは、お湯を出している最中に画面に「炎のマーク」が点灯したり、「燃焼」というランプが赤や緑に光ったりするのが大きな特徴です。また、ボタンの構成もシンプルで、給湯温度の設定、お風呂の自動お湯はり、追いだきボタンなどがメインです。
対して電気給湯器(エコキュートなど)のリモコンは、画面に「タンクの残湯量」を示すメモリ(電池の残量表示のようなマーク)が表示されているのが最大の特徴です。電気給湯器は深夜にお湯を沸かしてタンクに貯めておく仕組みなので、「いまタンクにどれくらいお湯が残っているか」を常に表示しておく必要があるのです。また、「沸き上げ」「沸き増し」といった、ガス給湯器には存在しないボタンがあるのも目印になります。
過去の現場でこんなことがありました。「リモコンの炎マークがつかなくなった!給湯器が壊れた!」とひどく焦った様子でお電話をいただいたお客様。お伺いして調べてみると、給湯器の故障ではなく、地震の揺れで屋外のガスメーターが安全装置を作動させ、ガスを遮断していただけでした。ガスメーターの復帰ボタンを押すだけで解決し、お客様は「修理代が高くつくかと思ってヒヤヒヤした〜!」と胸をなでおろされていました。
このように、リモコンの表示は給湯器の種類を見分けるだけでなく、トラブルの原因を探る重要なヒントにもなります。ご自宅のリモコンに「炎のマーク」が出るか、「タンクの残量表示」があるか、ぜひ一度確認してみてください。
賃貸物件でよく採用される給湯器の種類と見分け方
結論から言うと、賃貸アパートやマンションでは、スペースの制約から「ガス給湯器」が採用されているケースが圧倒的に多いです。
賃貸物件にお住まいの方から「うちの給湯器ってどれですか?」と聞かれることも少なくありません。特にマンションの場合、玄関のすぐ横にある鉄の扉(パイプシャフトまたはPSと呼ばれます)の中に給湯器が隠されていることが多いため、普段は全く目にしないからです。
パイプシャフトの扉を開けてみて、中に金属製の箱が入っていれば、それは十中八九「ガス給湯器」です。マンションでは大きな貯湯タンクを置くスペースがないため、瞬間的にお湯を作れるコンパクトなガス給湯器が重宝されるのです。
ただし、最近増えている「オール電化」の賃貸マンションやアパートでは事情が異なります。この場合、室内の洗面所やクローゼットの中、あるいは玄関脇のスペースに、円柱形やスリムな四角形の「電気温水器」がドーンと設置されていることがあります。室内にあるため、初めて見た方は「なんだこの大きなタンクは?」と驚かれることが多いですね。
賃貸物件での忘れられないエピソードがあります。真冬の深夜、「お湯が出ないんです、明日仕事なのにシャワーも浴びられない!」と泣きそうな声でお電話をいただきました。オール電化の賃貸マンションにお住まいの若い女性でした。現場に急行して室内の電気温水器を確認すると、なんと温水器の専用ブレーカーが落ちていただけだったのです。カチッとブレーカーを上げた瞬間、ウィーンと動き出し、「ああっ、よかった……!」と安堵の表情を浮かべられたのを今でも鮮明に覚えています。
- 外観チェック:コンパクトな箱型で排気口があればガス。巨大なタンクがあれば電気。
- リモコンチェック:炎マークが出ればガス。残湯量メモリや「沸き増し」ボタンがあれば電気。
- 賃貸物件:玄関横のパイプシャフト内ならガス。室内に大きなタンクがあれば電気温水器。
ご自身の住まいの給湯器がどちらかを知っておくことは、万が一の故障時に業者へ的確に状況を伝えるための第一歩です。ぜひ今日にでも確認してみてくださいね。
費用は機種・設置状況で変わります
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2. 給湯器は電気とガスどちらが安い?ランニングコスト比較の目安
エコキュート(電気)とガス給湯器の月額料金の比較目安
結論から申し上げますと、毎月の光熱費(ランニングコスト)だけで比較した場合、エコキュート(電気)の方がガス給湯器よりも大幅に安くなる傾向にあります。
給湯器の交換工事に伺うと、お客様から最もよく聞かれるのが「結局、電気とガスってどっちが安いの?」というご質問です。生活に直結するお金の話ですから、皆様真剣です。
ここで、費用と相場について「①料金の内訳」「②一般的な相場レンジ」「③時期・繁忙期による変動」「④設置環境による差」という4つの観点から整理してみましょう。
まず、①料金の内訳についてですが、給湯器にかかるコストは「機器本体代+設置工事費(初期費用)」と「毎月の電気代・ガス代(ランニングコスト)」の2つに分かれます。ランニングコストの②一般的な相場レンジとして、4人家族を想定した場合の目安を見てみましょう。
| 給湯器の種類 | 月額の光熱費目安(4人家族) | 年間コスト目安 |
|---|---|---|
| エコキュート(電気) | 約1,500円〜2,500円 | 約18,000円〜30,000円 |
| 都市ガス給湯器 | 約4,000円〜6,000円 | 約48,000円〜72,000円 |
| プロパンガス給湯器 | 約7,000円〜10,000円 | 約84,000円〜120,000円 |
※数値はあくまで一般的な目安であり、契約プランや使用状況によって変動します。
このように、毎月のランニングコストだけを見ればエコキュートの圧勝です。しかし、ここで注意しなければならないのが「初期費用」の存在です。エコキュートは本体代や基礎工事費が高く、初期費用が40万円〜60万円ほどかかります。一方、ガス給湯器は15万円〜25万円程度で収まることが多いのです。
現場での見積もり時、「とにかく毎月安くなるやつにして!」と勢いよくおっしゃるお客様がいらっしゃいました。しかし、「エコキュートにすると初期費用が約30万円高くなります。毎月の差額でその30万円を回収するのに、約10年かかりますよ」とシミュレーション結果をお見せしたところ、「えっ!そんなにかかるの!?」と目を丸くされていました。結局、そのお客様は初期費用を抑えるために最新の省エネガス給湯器(エコジョーズ)を選ばれました。ランニングコストだけでなく、トータルコストで判断することが非常に重要です。
家族の人数やお湯の使用量で変わるコスト変動の条件
結論として、お湯を大量に使う「大家族」ほどエコキュートの恩恵が大きく、お湯の使用量が少ない「単身や2人暮らし」の場合はガス給湯器の方がトータルでお得になりやすいです。
エコキュートは深夜の安い電力を使って、1日分のお湯を一気に沸かしてタンクに貯めておきます。そのため、「お湯を使えば使うほど、ガスに比べてお得感が増す」という特徴があります。食べ放題のバイキングで、たくさん食べる人ほど元が取れるのと同じ理屈ですね。
逆に、1人暮らしや共働きの2人暮らしで、普段はシャワーしか使わないようなご家庭の場合、せっかく沸かしたタンクのお湯を使いきれず、放熱ロスが発生してしまいます。この場合、必要な時だけ瞬間的にお湯を沸かすガス給湯器の方が、無駄がなく経済的です。
さらに、③時期・繁忙期による変動も見逃せません。冬場は元の水温が低いため、設定温度(例えば40度)まで沸かすのに多くのエネルギーを消費します。冬になると「ガス代が急に跳ね上がった!給湯器が壊れてガスが漏れてるんじゃないか!?」と血相を変えてお電話をいただくことが毎年必ずあります。現場に急行して点検し、「ガス漏れはありません。冬は水が冷たいので、沸かすのに夏場より多くのガスを使うからですよ」とご説明すると、皆様「なーんだ、そうだったの」とホッとされます。冬場はガス代も電気代も上がるのが普通だと覚えておいてください。
また、冬場は給湯器の故障が多発する超繁忙期です。業者のスケジュールが埋まりやすく、緊急対応の割増料金がかかることもあるため、交換費用が通常より割高になるケースがある点にも注意が必要です。
契約している料金プランや地域による違いへの注意喚起
結論から言いますと、電気の「深夜電力プラン」の有無や、ガスの種類(都市ガスかプロパンか)、そしてお住まいの地域(寒冷地など)によって、どちらが安いかは激変します。
エコキュートのランニングコストが安いのは、「深夜の電気代が安い料金プラン」を契約していることが大前提です。もし、昼夜問わず電気代が一定のプランのままエコキュートを導入してしまうと、電気代がとんでもない金額に跳ね上がってしまいます。
また、④設置環境による差も非常に大きいです。例えば、北海道や東北などの寒冷地では、冬場の外気温が氷点下になります。エコキュートは大気中の熱を集めてお湯を沸かす「ヒートポンプ技術」を使っているため、外気温が低すぎると効率がガクッと落ち、想定以上に電気代がかかってしまうことがあります。寒冷地仕様のエコキュートもありますが、それでも温暖な地域ほどの省エネ効果は出にくいのが現実です。
私が以前対応したお客様で、プロパンガス地域から都市ガス地域に引っ越してこられたご家族がいました。新居の給湯器交換にお伺いした際、「前の家はプロパンガスで、冬場はガス代が月2万円を超えて本当にきつかった。都市ガスになったら半分以下になって感動しました!」と嬉しそうに語ってくれました。プロパンガスは自由料金制のため、都市ガスに比べて料金がかなり高く設定されていることが多いのです。
コスト比較の注意点
- プロパンガスをお使いなら、エコキュートへの交換で光熱費が劇的に下がる可能性大。
- 都市ガスをお使いなら、初期費用を含めるとガス給湯器(エコジョーズ)のままの方がお得なケースも多い。
- エコキュートを導入する際は、必ず電力会社の「深夜電力プラン」への変更手続きを忘れないこと。
このように、「電気とガス、どちらが安いか」はご家庭の状況によって全く答えが変わります。最終的な判断は、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて慎重に行いましょう。
3. お湯を沸かすのは電気とガスどっちが安い傾向にある?
深夜電力を活用した場合の電気代の目安と条件
結論として、純粋に「お湯を沸かすためのエネルギー単価」だけを比べた場合、深夜電力を活用したエコキュート(電気)が圧倒的に安いです。
エコキュートの心臓部である「ヒートポンプ」は、空気中の熱を取り込んで圧縮し、その熱でお湯を沸かします。電気の力だけでお湯を沸かす従来の電気温水器と比べ、約3分の1の電力でお湯を作ることができる画期的な仕組みです。これに、夜間の電気代が安くなる「深夜電力プラン」を組み合わせることで、驚異的なランニングコストの安さを実現しています。
しかし、このシステムには落とし穴があります。それは「昼間にお湯を沸かすと高くつく」ということです。
ある日、エコキュートを設置して半年ほど経ったお客様から「言われたほど電気代が安くならないんだけど、設定がおかしいのかな?」とご相談を受けました。現場にお伺いしてリモコンの使用履歴を確認すると、日中に何度も「沸き増し(追加でお湯を沸かす機能)」が行われていました。詳しくお話を聞くと、ご家族の入浴時間がバラバラで、昼間からお風呂に入ったり、何度も追いだきをしたりしていたのです。
エコキュートは、深夜の安い電力で沸かしたお湯を使い切ってしまうと、昼間の高い電気代を使ってお湯を作り直さなければなりません。これでは本末転倒です。「昼間にお湯を沸かすと電気代が割高になるので、タンクの容量設定を少し大きめ(多めにお湯を貯める設定)に変更しておきますね」と調整したところ、翌月にはしっかり電気代が下がったと喜びのご報告をいただきました。エコキュートはお湯の使い方を工夫してこそ、真の節約効果を発揮します。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)での料金の大きな違い
結論から申し上げますと、ガス給湯器のコストは「都市ガス」か「プロパンガス」かで天と地ほどの差があります。
ガス給湯器はお湯を沸かすスピードが速く、水圧も強いという素晴らしいメリットがありますが、燃料となるガスの単価がランニングコストを直撃します。都市ガスは公共料金に近い性質があり、価格が比較的安定していて安価です。しかし、プロパンガスは販売店が自由に価格を決められる「自由料金制」のため、都市ガスの1.5倍から、ひどい場合は2倍以上の料金設定になっていることも珍しくありません。
修理現場での生々しい体験をお話ししましょう。ある冬の日、プロパンガスを使用している古い戸建ての給湯器修理に伺いました。お客様は毎月の高額なガス代に頭を抱えており、「先月のガス代、3万円を超えたのよ……もうお風呂に入るのも怖くて」とため息をついておられました。給湯器自体も寿命を迎えていたため、私は思い切って「初期費用はかかりますが、オール電化にしてエコキュートにしませんか?」と提案しました。
初期費用の見積もりに最初は躊躇されていましたが、数年で元が取れる計算を見て決断。後日、設置工事を終えて数ヶ月経った頃に近くを通りかかったのでご挨拶に伺うと、「あの後、光熱費が毎月1万円台に収まるようになったの!本当にありがとう!」と満面の笑みで感謝されました。私たち業者にとっても、お客様の生活が劇的に改善される瞬間を見るのは無上の喜びです。
もし現在プロパンガスをお使いで、毎月のガス代に悩んでいるのであれば、電気給湯器への切り替えは非常に有効な選択肢となります。
季節や外気温がお湯を沸かすコストに与える影響
結論として、電気であれガスであれ、お湯を沸かすコストは「夏は安く、冬は高くなる」という傾向が顕著に出ます。
水道水の温度は季節によって大きく変わります。夏場は水温が25度前後あるため、40度のお風呂を沸かすには「15度」だけ温度を上げれば済みます。しかし、真冬は水温が5度以下になることも珍しくありません。この場合、同じ40度にするにも「35度」も温度を上げなければならず、単純計算で夏場の倍以上のエネルギー(ガスや電気)が必要になります。
さらに、エコキュートの場合は外気温の影響をダイレクトに受けます。大気中の熱を集めてお湯を沸かす仕組み上、外の空気が冷たい冬場は熱を集めるのに時間がかかり、効率が低下してしまうのです。
大寒波が到来した数年前の冬、朝から鳴り止まない電話の対応に追われました。「お湯が出ない!」「エコキュートのリモコンにエラーが出てる!」というSOSです。現場に向かうと、多くのご家庭でエコキュートの室外機(ヒートポンプユニット)の周りに雪がドッサリ積もっていたり、吹き出し口が凍結したりしていました。
ヒートポンプは周囲の空気を吸い込んで熱を奪い、冷たい空気を吐き出します。そのため、雪で塞がれてしまうと空気が循環できず、エラーで停止してしまうのです。「雪かきをして、室外機の周りの風通しを良くしてくださいね」とアドバイスし、お湯をかけて凍結を溶かす応急処置をして回りました。
プロからのワンポイントアドバイス
冬場に光熱費が上がるのは、給湯器の故障ではなく「自然の摂理」です。少しでもコストを抑えるには、お風呂が沸いたら家族で間隔を空けずに入浴し、追いだきの回数を減らすのが一番の節約術ですよ。
正確な料金シミュレーションや、ご自宅の環境に合った機器選びについては、ぜひ専門業者にご相談ください。私たちはお客様のライフスタイルに合わせた最適なご提案をさせていただきます。
4. 電気給湯器(エコキュート等)のメリット・デメリットと向いている条件
ランニングコストを抑えやすいメリットと活用条件
結論から申し上げますと、エコキュートの最大のメリットは「圧倒的なランニングコストの安さ」です。条件に合致するご家庭であれば、家計の強い味方になります。
先ほども触れましたが、深夜電力とヒートポンプの組み合わせにより、お湯を沸かすコストはガス給湯器の3分の1から4分の1程度にまで抑えることができます。これがエコキュート最大の魅力であり、多くの方が導入を決める決定打となります。
エコキュートが最も向いているのは、「一戸建てにお住まいで、家族の人数が多く(4人以上)、毎日たっぷりお湯を使うご家庭」です。お湯の使用量が多いほど、ガスとのコスト差が開き、初期費用を早く回収できるからです。
私が担当した5人家族のお客様の事例です。育ち盛りの中高生のお子さんが3人おり、毎日部活から帰ってはシャワーを浴び、夜は夜で全員がお風呂に入るため、都市ガスでも毎月のガス代が1万5千円を超えていました。給湯器の寿命を機にエコキュート(大容量の460Lタイプ)に交換したところ、給湯にかかる光熱費が月額3,000円程度に激減。「毎月1万円以上浮いたから、これで家族で美味しいご飯に食べに行ける!」と大変喜んでいただきました。
このように、お湯をたくさん使うご家庭にとっては、エコキュートはまさに「打ち出の小槌」のような存在になり得ます。ただし、太陽光発電システムを導入しているご家庭であれば、昼間の余剰電力を使ってエコキュートを沸き上げる設定にすることで、さらに電気代を極限までゼロに近づけることも可能です。
導入費用(初期費用)が高くなりやすい点への注意喚起
結論として、エコキュートの最大のデメリットは「初期費用の高さ」です。本体代だけでなく、大掛かりな基礎工事が必要になるためです。
エコキュートの貯湯タンクは、満水になると重さが400kg〜500kgにも達します。グランドピアノよりも重いものが家の外にドンと置かれるわけですから、地震で倒れないようにコンクリートの頑丈な基礎を打つ必要があります。また、200Vの専用電源を引くための電気工事も必要です。
そのため、ガス給湯器からエコキュートへ初めて交換する場合、工事費込みで40万円〜60万円程度の初期費用がかかるのが一般的です。
見積もりをお出しした際、お客様の反応は二極化します。「長い目で見れば得だから」と即決される方もいれば、「えっ、給湯器に50万円!?車が買えちゃうじゃない!」と絶句される方もいらっしゃいます。ある現場では、ご主人はエコキュート推し、奥様は初期費用の高さからガス給湯器推しで、目の前で夫婦喧嘩が始まってしまい、私がオロオロしながら仲裁に入ったこともありました(苦笑)。
初期費用の負担を少しでも軽くするために、国や自治体の「補助金制度」を積極的に活用しましょう。高効率給湯器の導入に対して、数万円から十数万円の補助金が出る事業が毎年のように実施されています。私たちのような専門業者は最新の補助金情報に精通していますので、「今使える補助金はありますか?」と遠慮なく聞いてくださいね。
設置スペースや運転音に関する事前確認事項
結論から言いますと、エコキュートを設置するには「広くて頑丈なスペース」が必要であり、また深夜の「低周波音」による近隣トラブルにも注意が必要です。
エコキュートの貯湯タンクは非常に大きく、ヒートポンプユニットと並べて設置するため、最低でも畳半畳ほどのスペースが必要です。また、搬入経路も確保しなければなりません。家の横の通路が狭くてタンクが通らず、クレーン車を使って家の屋根越しに庭へ吊り下げるという大掛かりな工事になった現場もありました。当然、クレーン代が追加でかかってしまいます。
さらに気をつけたいのが「運転音」です。エコキュートは深夜にお湯を沸かすため、皆が寝静まった夜中にヒートポンプが「ブーン……」という低い音(低周波音)を出して稼働します。エアコンの室外機と同じような音ですが、深夜の静寂の中では意外と響きます。
以前、隣の家との境界線ギリギリにエコキュートを設置しようとした現場でのヒヤリハットです。設置位置のすぐ目の前が、お隣さんの寝室の窓だったのです。このまま設置すれば、間違いなく夜中の運転音でクレームになると直感しました。すぐにお客様に状況を説明し、「少し配管を延ばしてでも、こちら側の壁面に設置場所をずらしませんか?」と提案しました。結果的にトラブルを未然に防ぐことができ、お客様からも「プロの視点で気づいてくれて助かった」と感謝されました。
エコキュート設置前のチェックポイント
- タンクとヒートポンプを置く十分なスペースがあるか
- 玄関から設置場所まで、巨大なタンクを運び込める幅があるか
- 設置場所の近くに、隣家の寝室の窓などがないか(騒音トラブル防止)
これらの条件をクリアできる戸建て住宅であれば、エコキュートは非常に優秀な給湯器です。
5. ガス給湯器(エコジョーズ等)のメリット・デメリットと向いている条件
瞬間式でお湯切れの心配がない最大のメリット
結論から申し上げますと、ガス給湯器の最大のメリットは「必要な時に、必要なだけお湯を作れる(お湯切れの心配がない)」ことです。
ガス給湯器は、水が配管を通る瞬間に強力なガスの炎で一気に温める「瞬間式」という仕組みを採用しています。そのため、水道の蛇口をひねっている間は、文字通り無限にお湯が出続けます。
一方、エコキュートはタンクに貯めたお湯を使い切ってしまうと、水しか出なくなってしまいます。再度お湯を沸かすには数時間待たなければなりません。
こんな珍しいケースがありました。一度エコキュートを導入したお客様から、「どうしてもガス給湯器に戻してほしい」とご依頼があったのです。理由を聞くと、お年頃の娘さんが2人いて、朝シャンや夜の長風呂でシャワーを出しっぱなしにするため、毎日お湯切れを起こしてしまい、家族で「お湯の奪い合い」で喧嘩が絶えないとのことでした。
「タンクの残量を気にしながらシャワーを浴びるのがストレスで限界です!」という奥様の悲痛な叫びを受け、私たちはガス給湯器(エコジョーズ)への再交換工事を行いました。工事後、「これで心置きなくシャワーが使えます!」と清々しい顔をされていたのが印象的でした。お湯の使用量が読めないご家庭や、来客が多くて急にお湯をたくさん使うことがあるご家庭には、ガス給湯器が圧倒的に向いています。
設置スペースがコンパクトで初期費用も安い
結論として、ガス給湯器は本体がコンパクトで設置場所を選ばず、初期費用もエコキュートに比べて大幅に安いのが大きな魅力です。
ガス給湯器は壁に掛けたり、マンションの狭いパイプシャフトに収めたりすることができるため、敷地が狭い都市部の住宅には欠かせない存在です。また、基礎工事などの大掛かりな作業が不要なため、交換工事も半日(約3〜4時間)でサクッと終わります。
費用面でも、本体代と工事費を合わせて15万円〜25万円程度が相場(※一般的な目安です)であり、エコキュートの半額以下で導入できるケースがほとんどです。
ある都内の狭小住宅での現場での出来事です。お客様は「どうしても光熱費を下げたいからエコキュートにして!」と強く希望されていました。しかし、家の周りの通路を採寸してみると、幅がわずか50cmしかありません。エコキュートのタンクを搬入するには数センチ足りなかったのです。足場を組んで屋根を越える方法も提案しましたが、工事費が跳ね上がってしまいます。
お客様は肩を落とされましたが、「それなら、ガス代を節約できる最新のガス給湯器にしましょう」と、省エネタイプの「エコジョーズ」をご提案しました。結果的に初期費用が予算の半分以下に収まり、浮いたお金でキッチンのコンロも新しく交換することができ、「こっちの選択で大正解だったわ!」と大変満足していただけました。
エコジョーズによるガス代節約とドレン排水の注意点
結論から言いますと、ガス給湯器を選ぶなら従来型よりもガス代が約10〜15%節約できる「エコジョーズ」がおすすめですが、専用の排水工事が必要になる点に注意が必要です。
エコジョーズは、これまで空気中に捨てていた排気ガスの熱を再利用してあらかじめ水を温めることで、少ないガスでお湯を沸かせる画期的な仕組みです。しかし、熱を奪われた排気ガスが冷える過程で結露が発生し、「ドレン水」という酸性の水がポタポタと排出されます。このドレン水を適切に処理するための配管工事(ドレン排水工事)が必須となります。
ここで、絶対にやってはいけないDIYの失敗談をお話しします。ネットでエコジョーズ本体を安く買い、ご自身で見よう見まねで取り付けようとしたお客様がいらっしゃいました。ガス管の接続は無資格で行うと違法であり、ガス漏れの危険があるため絶対にNGなのですが、さらにドレン排水のことなど知る由もありません。
数日後、「ベランダが水浸しになって、下の階からクレームが来た!」と慌てて私どもにSOSの電話がありました。現場に行ってみると、ドレン水が垂れ流しになっており、しかもガス管の接続部からは微量なガス漏れ反応が……。一歩間違えれば大事故に繋がる大変危険な状態でした。すぐにガスを止め、有資格者である私たちが全て正規の工事でやり直しました。
安全のための厳守事項
給湯器の設置・交換には「ガス機器設置スペシャリスト」や「第二種電気工事士」などの国家資格や専門資格が不可欠です。感電、ガス漏れ、一酸化炭素中毒、水漏れなどの重大な事故を防ぐため、絶対にDIYは行わず、無理をせず専門業者へご依頼ください。
ガス給湯器は、初期費用を抑えつつ、お湯切れのストレスなく快適な生活を送りたい方に最適な選択肢です。エコジョーズを選べば、ランニングコストの弱点もかなりカバーできますよ。
6. まとめ:給湯器は電気とガスの違いを理解して最適な選択を!
今回は「給湯器は電気?ガス?料金や違いを徹底比較解説!」というテーマで、現場のリアルな実体験を交えながら詳しく解説してきました。
最後にもう一度、重要なポイントを整理しておきましょう。
- 見分け方:外観のタンクの有無や、リモコンの「炎マーク」「残湯量表示」で簡単に確認できる。
- 電気(エコキュート)の強み:深夜電力を活用するため、毎月のランニングコストが圧倒的に安い。大家族やプロパンガス地域の方に特におすすめ。
- 電気(エコキュート)の弱み:初期費用が高く、設置スペースが必要。お湯切れのリスクがある。
- ガス(エコジョーズ等)の強み:初期費用が安く、コンパクト。瞬間式なのでお湯切れの心配がなく、いつでもたっぷり使える。
- ガス(エコジョーズ等)の弱み:プロパンガスの場合などは特に、毎月の光熱費が高くなりがち。
「電気とガス、結局どちらがいいの?」という問いに、すべての人に当てはまる絶対の正解はありません。家族の人数、お湯の使い方、現在契約しているガスや電気のプラン、そして設置スペースの有無など、ご家庭の状況によって「最適な正解」は変わります。
ネット上の情報だけで「絶対にこっちが最安だ!」と判断するのは危険です。初期費用の差額回収シミュレーションや、設置環境の確認は、プロの目で見なければ正確な判断が難しいからです。
給湯器は10年以上毎日使い続ける大切なライフラインです。交換の時期が近づいてきたら、ぜひ一度、信頼できる専門業者に現地調査を依頼し、ご家庭にぴったりのプランを提案してもらってください。複数業者から見積もりをとって比較するのも賢い選び方です。
私たち給湯器修理.comも、お客様の「お湯が出ない!」という焦りや、「光熱費をなんとかしたい」というお悩みに、現場の最前線で寄り添い続けます。最終的なご判断で迷われた際は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
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株式会社生活水道センター 本部長
保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405
株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。
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