給湯器の故障症状と原因別の対処法を完全解説!
こんにちは。給湯器修理.com、運営者の「佐藤 裕」です。
毎日当たり前のように使っているお湯が急に出なくなったり、聞き慣れない異音がしたりすると、本当に焦りますよね。私自身も仕事柄、毎日のようにお客様から相談を受けますが、多くの方が「これって給湯器の寿命なの?」「修理と交換、どっちがお得なの?」といった不安を抱えて検索されています。特に、急に水漏れが始まったり、見たこともないエラーコードが点滅したりしたときは、どう対処すればいいのか判断に迷うものです。
給湯器の故障症状には、簡単なフィルター掃除やリセット操作で直る軽微なものから、一酸化炭素中毒や火災につながる危険なサインまで様々です。正しい知識がないまま使い続けると、思わぬ事故に繋がることもあります。この記事では、皆さんが感じている不安を解消できるよう、症状ごとの原因と正しい対処法を、専門用語をできるだけ噛み砕いて分かりやすく解説していきます。
- 五感で気づく危険な症状とリスクのレベル
- よくあるエラーコードの意味とユーザーができる対処法
- 修理で済むか交換すべきかの経済的な判断基準
- 賃貸物件やDIYで対応できる範囲の境界線
給湯器の故障症状から原因を特定するポイント

給湯器は水、ガス、電気という異なる要素を同時に制御し、高温・高圧で稼働する非常に精密な機械です。何らかの不具合が発生したとき、機械は必ず音や臭い、エラー表示といった形でサインを出しています。ここでは、皆さんが普段の生活の中で気づくことができる「具体的な症状」から、内部で何が起きているのかを読み解くポイントを詳しく解説します。
ボンッなどの異音でわかる危険度
給湯器から聞こえる「音」は、故障の前兆を知るための最も雄弁なサインです。正常な運転音とは明らかに違う音が聞こえた場合、その音の種類(周波数や聞こえ方)によって緊急度がまったく異なります。耳を澄ませて、どのような音が鳴っているか確認してみましょう。
最も危険な爆発音「ボンッ」
特に最大限の注意が必要なのが、お湯を出そうとした着火の瞬間に聞こえる「ボンッ」という衝撃音です。これは専門用語で「爆発着火」と呼ばれます。通常であればガスが出ると同時に火花が飛んでスムーズに着火しますが、点火プラグの劣化やバーナーの目詰まりがあると、着火のタイミングが遅れます。その間に内部に溜まったガスに一気に引火することで、小さな爆発が起きているのです。
この状態を放置すると、爆発の衝撃で排気筒が外れて室内に排気ガスが漏れ出したり、機器の筐体が変形したりする恐れがあり非常に危険です。即座に使用を中止し、修理を依頼してください。
部品の悲鳴「ピー」「キーン」
「ピー」という笛のような音や、金属的な「キーン」という音が鳴り続ける場合は、内部の回転部品である「ファンモーター」の不具合が疑われます。高速回転するファンの軸受(ベアリング)が摩耗しているときに出やすい音です。今すぐ爆発するわけではありませんが、いずれファンが動かなくなり、給湯器が完全に停止する「機能停止の前兆」と言えます。
| 音の種類 | 音の特徴 | 想定される原因 | 緊急度・リスク |
|---|---|---|---|
| ボンッ | 低周波の衝撃音 | 点火不良による爆発着火 | 危険(即使用中止) |
| ピー / キーン | 高周波の連続音 | ファンモーターのベアリング摩耗 | 中(機能停止の前兆) |
| ゴーッ | 重低音の唸り | 排気口の詰まり、ファンの過負荷 | 高(不完全燃焼のリスク) |
| ポコンポコン | 沸騰するような音 | 熱交換器の詰まり、循環不良 | 中(オーバーヒート) |
水漏れが起きた場所別の原因
「給湯器の下が濡れている」というのも、非常によくあるトラブルです。しかし、一口に水漏れと言っても、どこから漏れているかによって深刻度と修理費用が大きく変わります。
配管接続部からの漏水
給湯器本体につながる配管(給水管、給湯管、追い焚き配管)のつなぎ目から水が垂れている場合、これは「パッキンの劣化」や「接続ナットの緩み」が主な原因です。冬場であれば凍結によって配管自体に亀裂が入っていることもあります。配管部分の修理であれば、比較的安価で済むケースが多いです。
本体内部からの漏水は重症
一方で、給湯器の本体内部(鉄板の箱の中)から水がポタポタと垂れてきている場合は要注意です。これは、お湯を作る心臓部である「熱交換器(銅製の釜)」に穴が空いている可能性が高いからです。長年の使用で銅管が腐食して穴が開くケースが多く、部品代も高額になるため、交換のサインとなることが多い症状です。
電気系統への二次被害に注意
内部の水漏れを放置すると、漏れ出した水が下部にある電装基板や配線にかかり、ショートして基板が焼損したり、最悪の場合は漏電ブレーカーが落ちて停電したりするリスクがあります。「たかが水漏れ」と思わず、コンセントを抜いて早めの対処が必要です。
お湯の温度が安定しない時の不具合
シャワーを浴びている最中に、急に水になったり熱湯になったりすると、ストレスが溜まるだけでなく火傷の危険もあります。この「温度のゆらぎ(ハンチング)」も、給湯器内部の制御系が劣化している証拠です。
混合弁やセンサーの劣化
最近の給湯器は、ガス量だけでなく、水の量や混ぜる水の比率を細かく制御して設定温度を作っています。温度が安定しない主な原因として、お湯と水を混ぜ合わせる「混合弁(ミキシングバルブ)」や、流れる水の量を調整する「水量サーボ」といった駆動部品のギア欠けや固着が考えられます。また、出湯温度を検知するサーミスタ(温度センサー)の感度が鈍り、正しい温度調整ができなくなっているケースもあります。
一時的な水圧変化の可能性
故障を疑う前に、生活環境も確認してみましょう。例えば、キッチンで食器洗い機を使っていたり、洗濯機が回っていたりすると、一時的に水圧が変化して給湯器の制御が追いつかなくなることがあります。
故障かどうかの見極め方
他の場所で水を使っていない状態で、シャワー単独でお湯を出しても温度が安定しない場合は、給湯器本体の故障(能力ダウン)の可能性が高いと言えます。
エラーコードが示す具体的な異常
リモコンに点滅する2桁や3桁の数字、いわゆる「エラーコード」は、給湯器のマイコンが検知した「ここが悪い」という具体的なメッセージです。メーカー(リンナイ、ノーリツ、パロマなど)によって多少の違いはありますが、主要なコードは業界で統一されているものも多いです。
頻出エラーコードとその意味
- 「111」または「11」:点火不良
ガスが供給されていない、またはイグナイター(点火装置)が火花を飛ばせていない状態です。台風や豪雨の後に起きることもあります。 - 「632」:ふろ循環不良
お風呂の追い焚きができないときに出ます。故障ではなく、浴槽の循環フィルターが汚れで詰まっているか、浴槽の水位が循環アダプターより低いことが原因の大半です。 - 「710」:燃焼制御回路異常
給湯器の頭脳である電装基板の故障を示唆しています。このコードが出ると、部品交換(基板交換)が必要になるケースがほとんどです。
危険なエラーコード「140」はリセット厳禁
絶対に無視してはいけないのが「140」や「161」などの過熱防止・温度異常系のエラーです。これは機器内部が異常な高温(オーバーヒート)になり、最後の安全装置である「温度ヒューズ」が切断されたり、センサーが危険を検知して強制停止したりしたことを示します。電源を抜き差しして無理やり再稼働させると、火災事故に直結する恐れがあるため、すぐに業者へ連絡してください。
ガス臭いなどの異臭は直ちに対処
視覚や聴覚だけでなく、嗅覚で感じる異変は、すでに何らかの物質が漏れ出していることを意味し、危険信号レベルはMAXです。
ガス臭・灯油臭
未燃焼の燃料が漏れている証拠です。配管の接続部が緩んでいるか、着火動作に失敗して生ガスが排出されています。引火すれば爆発するリスクがあるため、換気扇を回すような電気スイッチの操作も避け(火花が飛ぶため)、窓を開けて換気し、ガスの元栓を閉めてください。
酸っぱい臭い・焦げ臭い
排気口から「酸っぱい臭い」がする場合は、不完全燃焼を起こしている可能性があります。目に染みるような刺激を感じることもあります。また、「焦げ臭い」場合は、内部に溜まったホコリが炭化しているか、電装基板上のコンデンサなどの部品がショートして焦げている可能性があります。
これらの症状が出た場合は、直ちに使用を中止し、専門業者による点検を受ける必要があります。「たまに臭うだけだから」という様子見は絶対に禁物です。
給湯器の故障症状における修理か交換の判断基準
「直すべきか、買い替えるべきか」。これは給湯器トラブルに直面したお客様から最も多くいただく、そして最も悩ましい質問です。安易に修理を選んで後悔するケースもあれば、まだ使えるのに焦って交換してしまうケースもあります。ここでは、プロの視点から「損をしない」ための経済合理的な判断基準をお伝えします。
給湯器の寿命と耐用年数の目安
一般的に、家庭用給湯器の設計上の標準使用期間は「10年」とされています。これは、メーカーが適切なメンテナンスを行った上で安全に使用できると見込んでいる期間です。
実際には10年以上使えることもありますが、設置から7〜8年を過ぎると、パッキンの硬化、センサー類の感度低下、基板のコンデンサ劣化など、様々な部品で経年劣化が始まります。この時期から「給湯器の故障症状」が頻繁に出始めます。公的な基準としても、製品の経年劣化による事故を防ぐための目安として、製造から10年が一つの区切りとされています。(出典:日本ガス石油機器工業会『長期使用製品 安全点検制度についてのご案内』)
10年を超えている場合は、一箇所を修理しても、すぐにまた別の場所(例えば次は水量サーボ、その次はファンモーターなど)が壊れる「故障のイタチごっこ」になりやすいため、基本的には交換を推奨しています。
修理代と交換費用の損益分岐点
では、具体的な費用の面でシミュレーションしてみましょう。修理費用は、作業員の出張費や技術料を含めると、センサー交換などの軽微なものでも1.5万円〜、基板や熱交換器などの主要部品交換だと3万円〜5万円程度かかることが一般的です。
判断の計算式:修理か交換か
修理代 ≧ 新品価格 × (残りの寿命 / 10年)
例えば、8年使用している給湯器(残り寿命は約2年)が故障し、修理見積もりが4万円だったとします。新品への交換が工事費込みで15万円だとすると、残り2年のために4万円を投資するのは経済的とは言えません(15万円×0.2=3万円以上の価値があるか疑問)。
また、製造終了から10年が経過するとメーカーの部品保有義務期間が終了するため、そもそも「部品がないので修理できない」と言われるリスクも高まります。使用年数が8年を超えていて修理費が高額になるなら、最新の省エネ機種(エコジョーズなど)に交換したほうが、ガス代の節約効果も含めて賢い選択となるでしょう。

賃貸アパートでの故障対応ルール
もしあなたが賃貸マンションやアパートにお住まいなら、話はシンプルかつ慎重に進める必要があります。原則として、元から設置されている給湯器は大家さんや管理会社の持ち物(設備)だからです。
費用の負担区分
経年劣化による自然故障であれば、修理・交換費用は全額貸主(大家さん)持ちで行われます。しかし、借主が勝手に業者を手配して修理や交換をしてしまうと、その費用を請求できなくなるばかりか、「指定業者以外に触らせた」として退去時にトラブルになるケースがあります。
借主負担になるケースに注意
ただし、寒冷地での「水抜き忘れ」による凍結破損や、物をぶつけて壊したといった過失がある場合は、借主負担になることがあります。トラブル時はいずれにせよ、まずは管理会社へ「お湯が出ない」と連絡するのが鉄則です。
自分で直せる範囲と業者依頼の境界
最近はDIYが流行っていますが、給湯器の修理に関しては「自分でできること」は非常に限定的です。
ユーザーができるメンテナンス
- 電源リセット:コンセントの抜き差しでマイコンのエラーを解除する。
- フィルター清掃:浴槽の循環アダプターや、給水元栓のストレーナーのゴミを取り除く。
- 外部の確認:排気口を塞いでいる物(枯葉や荷物)をどかす。
絶対やってはいけないこと
これ以外の、特にドライバーを使って「フロントカバーを開けて内部を触る行為」は絶対にやめてください。ガス接続や電気配線には国家資格(ガス機器設置スペシャリスト、電気工事士など)が必要ですし、何より安全装置を誤って無効化してしまう恐れがあります。給湯器の故障症状の根本的な修理は、プロに任せるのが安全かつ確実です。

給湯器の故障症状を放置せず安全に対処する
今回は、給湯器の様々な故障症状と、それらが示すリスクについて詳細に解説してきました。
お湯が出ない不便さはもちろんですが、給湯器のトラブルは「一酸化炭素中毒」や「火災」といった、居住者の命に関わる重大事故に直結する可能性があります。異音、異臭、エラーコード、温度異常といったサインは、機器が発しているSOSです。
「まだ騙し騙し使えるから大丈夫だろう」と無理をして使い続けるのが一番のリスクです。設置から10年近く経っている場合は、修理よりも交換の方が経済的で、何より安全性が担保されます。少しでも不安を感じたら、自己判断せずに、まずは信頼できる専門業者やメーカーに点検を依頼することをお勧めします。安全で快適なバスタイムを取り戻しましょう。
※本記事の情報は一般的な目安です。正確な判断は必ず専門家の診断を受けてください。










