【プロ解説】風呂釜の交換費用はいくら?相場と安く抑えるコツ・注意点を徹底解説

【プロ解説】風呂釜の交換費用はいくら?相場と安く抑えるコツ・注意点を徹底解説

こんにちは。給湯器修理.comです。

濱本 孝一

この記事の監修者

濱本 孝一

株式会社 生活水道センター 代表取締役

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号

株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。

「お風呂のお湯がぬるい」「シャワーの温度が安定しない」「種火がすぐ消えてしまう」など、毎日の入浴でストレスを感じていませんか。長年使ってきたお風呂の調子が悪くなると、いよいよ交換のタイミングこともあります。

しかし、いざ交換しようと思っても「風呂釜の交換費用はどれくらいかかるのか」「うちの浴室の状況だと追加工事が必要なのか」など、お金や工事に関する不安が次々と湧いてくるのではないでしょうか。とくにガス機器の交換は頻繁に行うものではないため、相場感がわからず業者選びに迷ってしまう方も多いはずです。

私はこれまで、数多くの給湯器や風呂釜の設置・修理現場に立ち会ってきました。狭い団地の浴室から、戸建ての広いシステムバスまで、さまざまな現場で汗を流してきた経験があります。この記事では、そんな現場の最前線で培った知識と実体験をもとに、風呂釜の交換費用に関する疑問をわかりやすく、そして正直にお伝えします。

この記事でわかること

  • 風呂釜の交換にかかる一般的な費用相場と内訳
  • 風呂釜のみや浴槽セットなど状況別の費用目安
  • バランス釜から壁貫通型へ変更する際の注意点
  • マンションや団地で交換する際の手続きと寿命

【費用相場】風呂釜の交換にかかる費用の目安とは?

風呂釜の本体価格と工事費の一般的な内訳

結論からお伝えすると、風呂釜の交換費用は、おおよそ10万円〜25万円程度が一般的な相場レンジとなります。もちろん、選ぶ機種や既存の設備状況によって金額は上下しますが、まずはこの範囲を目安として頭に入れておくと安心です。

風呂釜の本体価格と工事費の一般的な内訳

風呂釜の交換費用の内訳は、大きく分けて以下の4つから構成されています。

  1. 風呂釜本体の価格:メーカー希望小売価格から割引されることが多く、機種の機能(追い焚き専用か、シャワー付きかなど)によって幅があります。
  2. 標準工事費:既存機器の取り外し、新しい機器の取り付け、給水・給湯管の接続、ガス管(可とう管)の接続、試運転などの基本的な作業料金です。概ね3万円〜5万円程度が相場です。
  3. 標準部材費:排気筒(煙突)の接続部材や、配管を繋ぐための細かいジョイント部品などです。
  4. 既存機器の撤去・処分費:古い風呂釜を引き取り、適正に廃棄するための費用で、数千円〜1万円程度かかります。

現場に出ていると、お客様から「チラシに『本体価格5万円!』と書いてあったのに、見積もりを取ったら15万円になった」と驚かれることがよくあります。これは、チラシの価格が「本体のみ」の値段であり、工事費や部材費が含まれていないケースが多いからです。見積もりを見る際は、必ずこれら4つの項目がすべて含まれた「総額」で比較が必要です。正確な情報は公式サイトやメーカーのカタログをご確認いただき、最終的な判断は専門業者にご相談ください。

費用が変動しやすい条件や設置環境について

風呂釜の交換費用は、設置されている環境によって大きく変動します。というのも、現場は一つとして同じ状況がないからです。

費用が変動しやすい条件や設置環境について

費用が変動しやすい主な条件としては、以下の点が挙げられます。

  • 給排気筒(煙突)の延長や取り回し変更:設置場所と外壁の距離が遠い場合や、障害物を避けるために排気筒を延長・屈折させる必要がある場合、追加のステンレス部材費がかさみます。
  • ガス管の延長や位置変更:新しい風呂釜のガス接続口の位置が古いものと異なる場合、ガス管を延長したり取り回しを変えたりする工事が発生します。
  • 搬入経路や作業スペースの狭さ:とくに密集した住宅街や、エレベーターのない団地の上層階などでは、搬入に手間がかかります。

以前、築40年ほどの戸建て住宅で風呂釜を交換した際のことです。浴室の外にある狭い路地に風呂釜が設置されていたのですが、隣の家との隙間がわずか40センチほどしかなく、大人がカニ歩きでやっと通れるような環境でした。通常なら作業員1〜2名で数時間で終わる工事ですが、この時は古い機器の搬出と新しい機器の搬入だけで一苦労。壁や窓を傷つけないよう慎重に作業を進めたため、半日がかりの大工事となりました。このように、作業スペースが極端に狭い場合や高所作業が必要な場合は、人員追加による人件費が加算されることがあるため、見積もり時にしっかりと現地調査をしてもらうことが大切です。

見積もり額が相場と大きく異なる場合に確認したいポイント

複数の業者から見積もりを取った際、1社だけ極端に安い、あるいは高いというケースに遭遇することがあります。そんな時は、金額だけで飛びつかず、内訳を冷静に確認してください。

見積もり額が相場と大きく異なる場合に確認したいポイント

見積もりが相場より安すぎる場合(いわゆる「激安」「最安」を謳う業者)は、安い理由が明確であるかを確認しましょう。例えば、「メーカーから大量仕入れをしているため本体代が安い」という合理的な理由があれば安心ですが、中には「標準工事費」の中に必要な部材や古い機器の処分費が含まれておらず、工事当日に高額な追加費用を請求されるというトラブルも耳にします。また、時期・繁忙期による変動も大きく、冬場など給湯器の故障が相次ぐ時期は値引きが渋くなる傾向がありますが、夏場の閑散期であれば比較的安く抑えられることもあります。

【注意】見積もり時のチェックポイント

  • 古い風呂釜の「撤去・処分費」は含まれているか
  • ガス接続管などの「専用部材費」は計上されているか
  • 万が一の不具合に備えた「工事保証」はついているか
  • 「追加費用は一切なし」と書面で明記されているか

逆に、見積もりが高すぎる場合は、不要なオプションが含まれていないか、あるいは不要な配管の全交換などを提案されていないかを確認しましょう。私たち現場の人間から見ても、「ここは既存の配管を流用できるのに、なぜか全交換で見積もられているな」と感じるケースが稀にあります。疑問に思ったことは遠慮なく業者に質問し、納得のいく説明をしてくれる誠実な業者を選ぶことが、結果的に満足度の高い風呂釜交換に繋がります。

費用は機種・設置状況で変わります

正確な料金は現地確認が確実です。無料見積もり・ご相談を24時間受付中。まずはお気軽にお問い合わせください。

📞 0120-979-122 で無料見積もり

通話料無料/24時間365日受付

風呂釜のみ交換する費用はいくら?状況別の目安

浴槽を残して風呂釜のみ交換する場合の費用感

「浴槽はまだ綺麗だから、壊れた風呂釜の機械部分だけを新しくしたい」というご要望は現場でも非常に多いです。結論から言うと、浴槽をそのまま残して風呂釜本体のみを交換する場合の費用相場は、おおよそ8万円〜15万円程度が目安となります。

浴槽を残して風呂釜のみ交換する場合の費用感
交換する機器の種類 費用の目安(本体+工事費込) 特徴・備考
おいだき専用風呂釜(シャワーなし) 約8万円〜12万円 シンプルな機能で安価。主に浴槽のお湯を温める機能のみ。
シャワー付き風呂釜 約11万円〜15万円 シャワーとおいだきが同時にできるタイプ。需要が高い。

風呂釜のみの交換は、大掛かりな解体作業がないため、工事自体は半日程度で完了することがほとんどです。ただし、注意しなければならないのが「浴槽側の接続口(循環金具周辺)の劣化」です。
以前、お客様のご希望で風呂釜のみを交換した現場がありました。試運転も無事に終わり、ほっと一息ついたのも束の間、翌日にお客様から「浴槽のお湯が少しずつ減っている気がする」とお電話をいただきました。急いで駆けつけて確認すると、古いステンレス浴槽の穴の周りが長年の使用でわずかに腐食しており、新しい風呂釜の接続パイプを繋いだ際の微細な水圧変化に耐えきれず、水漏れを起こしていたのです。結局、後日浴槽も新しいものに交換することになり、お客様からは「二度手間になるなら、最初から浴槽も一緒に替えるべきだったね」と苦笑いされてしまいました。風呂釜のみの交換を検討する際は、浴槽自体の寿命や劣化具合もプロの目で見極めてもらうことが重要です。

ユニットバスでの風呂釜交換にかかる費用の目安

最近は減ってきましたが、初期のユニットバス(システムバス)に風呂釜が組み込まれているタイプのお宅もあります。ユニットバスでの風呂釜交換の費用相場は、おおよそ15万円〜25万円程度を見込んでおくと良いなります。

ユニットバスでの風呂釜交換にかかる費用の目安

ユニットバスの場合、風呂釜が浴室の壁を貫通して屋外に設置されている「壁貫通設置型」や、浴槽の隣に設置されている「隣接設置型」など、特殊な納まり方をしていることが多々あります。とくに注意が必要なのは、新しい風呂釜と既存のユニットバスの壁パネルの開口寸法が合わないケースです。

古い機種と新しい機種で寸法が異なる場合、ユニットバスの壁パネルを少し切り広げたり、逆に隙間を専用のステンレスプレートで塞いで防水処理(コーキング)を施したりする追加加工が必要になります。この防水処理が甘いと、壁の内部に水が浸入し、最悪の場合は建物の躯体を腐らせてしまう原因になります。そのため、ユニットバスでの風呂釜交換は、水回りの構造に精通した熟練の職人による丁寧な施工が求められます。単に「一番安い業者」を選ぶのではなく、施工実績をしっかりと確認をおすすめします。

長期的な視点で浴槽とセット交換を検討したほうが良いケース

「なるべく出費を抑えたいから、今回は風呂釜だけで…」というお気持ちは痛いほどわかります。しかし、現場の人間としては、長期的な視点で見ると、風呂釜と浴槽をセットで交換したほうがトータルコストが安く済むケースも少なくないとお伝えしたいです。

長期的な視点で浴槽とセット交換を検討したほうが良いケース

一般的なFRP(繊維強化プラスチック)製の浴槽の耐用年数は、約15年〜20年程度と言われています。一方、風呂釜の寿命は約10年〜15年です。もし、現在お使いの浴槽が設置から15年以上経過している場合、今回風呂釜だけを新しくしても、数年後に浴槽がひび割れたり水漏れしたりして、再び業者を呼んで工事を依頼することになる可能性が高いのです。

セット交換のメリット

  • 工事費・出張費の節約:2回に分けて工事をすると、その都度「基本工事費」や「出張費」がかかりますが、同時施工なら1回分で済みます。
  • デザインの統一感:新しい風呂釜とピカピカの浴槽が揃うことで、浴室全体が見違えるように綺麗になり、毎日の入浴の満足度が格段に上がります。
  • 水漏れリスクの低減:接続部をすべて一新するため、古い部品の使い回しによるトラブルを防げます。

ある現場で、思い切ってセット交換を決断されたお客様がいらっしゃいました。工事後、新しくなった真っ白な浴槽にお湯を張り、「まるで温泉旅館のお風呂みたい!思い切って一緒に替えて本当に良かったわ」と満面の笑みで喜んでくださった顔は、今でも私の心に強く残っています。予算との兼ね合いもありますが、今後の居住予定年数なども考慮して、業者に「風呂釜のみの場合」と「セット交換の場合」の両方の見積もりを出してもらい、比較検討してみてください。

バランス釜の交換費用は?種類変更時の相場と注意点

バランス釜から同タイプの新しいバランス釜へ交換する費用

団地や築年数の古いアパートなどでよく見かける、浴槽の横に設置されていて四角い煙突が壁から出ているタイプの風呂釜を「バランス釜(BF式)」と呼びます。このバランス釜から、同じタイプの新しいバランス釜へ交換する場合の費用相場は、10万円〜15万円程度です。

バランス釜から同タイプの新しいバランス釜へ交換する費用

バランス釜は、浴室内の空気を汚さずに屋外から給排気を行うため、安全性が高いのが特徴です。昔のバランス釜といえば、ガチャン、ガチャンとレバーを回して種火を着火させる方式が主流でしたが、実は現行モデルのバランス釜は劇的に進化しています。

現場でのちょっとした小話ですが、長年古いバランス釜を使ってきた高齢のお客様のお宅で、リンナイやノーリツの最新型のバランス釜に交換した時のことです。新しい機種は乾電池式で、ボタンをピッと押すだけで簡単に着火します。お客様に使い方の説明をして実際にボタンを押してもらった瞬間、「えっ!あの硬いレバーを何度もカチカチ回さなくていいの!?こんなに簡単にお湯が出るなんて夢みたいだ」と、大変驚き、そして感動されていました。操作性が格段に向上しているため、ご高齢の方のいるご家庭では、同タイプへの交換だけでも日々のストレスが大きく軽減されます。

バランス釜から壁貫通型(ホールインワン)へ変更する場合の費用

バランス釜をお使いの方から最も多く寄せられるご相談が、「浴槽が狭くて足を伸ばせないから、もっと広い浴槽にしたい」というものです。バランス釜は浴槽の横に約30センチほどのスペースを占有してしまうため、どうしても浴槽が狭くなってしまいます。

この悩みを劇的に解決できるのが、「壁貫通型給湯器(通称:ホールインワン、カベピタなど)」へのリフォームです。壁貫通型とは、バランス釜の排気筒が通っていた壁の穴(開口部)にすっぽりと収まるように設計された給湯器のことです。機器本体が壁の中に収まるため、これまでバランス釜が占領していたスペースまで浴槽を広げることが可能になります。

バランス釜から壁貫通型へ変更する場合の費用相場は、25万円〜40万円程度が目安となります。この費用には、壁貫通型給湯器本体、専用の広い浴槽、シャワー水栓、そして各種配管工事費が含まれます。

決して安い金額ではありませんが、その効果は絶大です。ある団地の現場で壁貫通型への変更工事を終えた後、一番風呂に入られたお父様が「何十年ぶりかに、自宅のお風呂で足を伸ばして浸かれたよ…」と、少し涙ぐみながら喜んでくださったことがありました。毎日の疲れを癒すお風呂が広くなることは、想像以上に生活の質(QOL)を向上させてくれます。

種類を変更する際は追加工事が発生する可能性がある点に注意

バランス釜から壁貫通型へ変更するような大規模なリフォームの場合、単に機器を入れ替えるだけでは済まないことがほとんどです。種類を変更する際は、以下のような追加工事が発生する可能性を考慮しておく必要があります。

  • 電源工事(専用コンセントの増設):バランス釜は電池で動くものが多いですが、壁貫通型給湯器は100Vの電源が必要です。浴室内に電源がない場合、分電盤から専用の配線を引いてくる電気工事が発生します。
  • ガス管の引き直し:機器の位置が変わるため、ガスの配管を延長したり、新しい規格のガス可とう管に交換したりする作業が必要です。
  • 給水・給湯管の切り回し:シャワーの位置が変わったり、洗面所へもお湯を分岐させたりする場合、水道管の延長工事が必要になります。

ここで絶対に守っていただきたいのが、ガス・給湯機器の設置や配管工事は、絶対にDIYで行ってはいけないということです。ガス漏れによる爆発事故や、不完全燃焼による一酸化炭素中毒など、命に関わる重大な事故に直結する危険性があります。ガス工事には「ガス機器設置スペシャリスト」や「液化石油ガス設備士」などの国家資格や専門資格が必須です。費用を抑えたいからといって無理をせず、必ず信頼できる専門業者へ依頼してください。

あわせて読みたい
風呂釜から給湯器への交換について、より詳しい手順や業者選びのポイントを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
風呂釜から給湯器へ交換!費用や業者選びの全知識

マンションや団地での風呂釜交換費用と特有の注意点

マンションでの風呂釜交換費用の目安と確認事項

分譲・賃貸を問わず、マンションでの風呂釜(または給湯器)の交換費用は、戸建て住宅と比べて少し割高になる傾向があります。相場としては15万円〜30万円程度を見込んでおくのが一般的です。

マンション特有の事情として、「設置場所の制約」が挙げられます。玄関横のパイプシャフト(PS)内に設置されている場合、排気の方向(前方排気、上方排気、後方排気など)がマンションの構造によって厳密に決められています。これに適合する専用の機種を選ばなければならないため、標準的な壁掛けタイプよりも本体価格が高くなることが多いのです。

また、マンションでの交換において必ず確認しなければならないのが「号数のアップ制限」です。「お湯の出が悪いから、今の16号から24号にパワーアップしたい」というご要望をよくいただきます。しかし、マンション全体のガスの供給量(ガスメーターの容量)には上限があり、一戸だけが勝手に号数を上げてしまうと、他の部屋のガス圧が下がってしまう恐れがあります。そのため、号数アップを希望する場合は、事前に管理組合やガス会社への確認が必須となります。

団地における風呂釜の値段と設置条件の違い

市営住宅や県営住宅、UR(都市機構)などの公営団地は、一般的なマンションとは異なる独自のルールが存在します。団地での風呂釜交換費用の相場は、バランス釜の交換で10万円〜15万円程度、壁貫通型への変更で25万円〜35万円程度と、基本的には一般住宅と大きくは変わりません。

しかし、工事の難易度や設置条件には大きな違いがあります。私が団地の現場で最も神経を使うのが「コンクリート壁の取り扱い」です。団地の建物は鉄筋コンクリート造が多く、壁に新しく穴を開ける(コア抜き)ことが原則として禁止されています。そのため、既存の給排気口の穴の寸法(直径や形状)に、新しい機器の給排気トップをミリ単位でピタリと合わせなければなりません。もし寸法が合わない部材を持ってきてしまうと、その日のうちに工事が終わらなくなってしまいます。

さらに、エレベーターのない団地の4階や5階での作業は、体力勝負です。重さ20キロ以上ある古い風呂釜や浴槽を階段で降ろし、新しいものを担ぎ上げる作業は、夏場などは本当に汗だくになります。業者によっては、こうした「階上げ費用(高所搬入費)」が数千円程度加算される場合があるため、見積もり時に「エレベーターなしの○階です」と正確に伝えておくことが、後々のトラブル防止に繋がります。

トラブルを防ぐため管理組合や大家さんへの事前相談が必要な理由

マンションや団地にお住まいの方が風呂釜を交換する際、最もやってはいけないのが「誰にも相談せずに勝手に交換してしまうこと」です。

分譲マンションの場合、玄関先のパイプシャフトの扉の色と、給湯器本体の色を合わせる「景観保護のルール」が管理規約で定められていることがあります。過去に、お客様が独断で安い標準色(アイボリー)の給湯器を設置したところ、後日管理組合から「マンションの外観を損ねるから、指定の特注色(ブラウンなど)に付け替えるように」と指導が入り、泣く泣く再工事になったという痛ましいケースを聞いたことがあります。

また、賃貸アパートや公営団地の場合は、退去時の「原状回復義務」が絡んできます。バランス釜から壁貫通型へリフォームした場合、退去時に「元のバランス釜に戻してください」と言われる可能性があるのです。ただし、最近では大家さんや管理事務所に事前に相談すれば、「設備が新しくなって資産価値が上がるから、そのままで退去していいよ」と許可をもらえるケースも増えています。

結論として、集合住宅での風呂釜交換は、見積もりを取る前に、あるいは業者を決める前に、必ず管理組合・管理会社・大家さんへ一報を入れることを徹底してください。これが無用なトラブルと出費を防ぐ最大の防衛策です。

あわせて読みたい
マンションでの交換手順や、失敗しない業者の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
【専門家が解説】給湯器交換のやり方|費用と手順の全知識

風呂釜は何年くらいで交換したほうがいい?寿命の目安

一般的な風呂釜の耐用年数(約10年〜15年)

「うちの風呂釜、まだお湯は出るんだけど、いつ交換すればいいの?」というご質問を現場でよく受けます。結論をお伝えすると、一般的な風呂釜や給湯器の設計上の標準使用期間(寿命の目安)は「10年」とされています。実際の現場の感覚としても、設置から10年〜15年程度で何らかの不具合が発生し、交換に至るケースが圧倒的に多いです。

10年を過ぎたからといって、ある日突然爆発するわけではありません。しかし、内部のゴムパッキンの劣化による水漏れ、基盤の経年劣化による着火不良、そして何より恐ろしいのが「熱交換器の腐食による不完全燃焼」です。

先日、築20年近く同じバランス釜を使い続けているお宅へ修理に伺った時のことです。お客様は「最近、お湯を沸かすと目がチカチカして、少し焦げ臭い匂いがする」と仰っていました。嫌な予感がしてフロントパネルを開けてみると、内部はススで真っ黒になり、排気筒の一部が腐食して穴が空いていました。一歩間違えれば、浴室内に排気ガスが漏れ出し、一酸化炭素中毒を引き起こしかねない非常に危険な状態でした。私はすぐに使用中止をお願いし、新しい機器への交換を手配しました。お客様は「まさかそんなに危険な状態だったなんて…」と青ざめていらっしゃいました。

ガス機器は私たちの生活に欠かせない便利なものですが、古くなると命に関わるリスクを孕んでいます。以下のような症状が出始めたら、それは風呂釜からの「限界のサイン」です。

  • お湯の温度が設定通りにならない、途中で水に変わる
  • 着火する時に「ボンッ」という大きな爆発音がする
  • 排気口から黒い煙が出ている、またはススが異常に付着している
  • 本体の周辺からガス臭い、または焦げ臭い匂いがする
  • 本体からポタポタと水が漏れている

これらのサインを一つでも見つけたら、「まだ使えるから」と騙し騙し使うのは絶対にやめてください。修理で直ることもありますが、製造から10年以上経過している機種はメーカーの部品保有期間が終了しており、修理自体が不可能なことがほとんどです。

少しでも異常を感じたら、無理をせず、安全第一で専門業者へ点検や交換の相談をしてください。それが、ご自身と大切なご家族の命を守ることに繋がります。

まとめ

今回は、現場で実際に作業をしているプロの視点から、風呂釜の交換費用に関する相場や、安く抑えるためのコツ、そして注意すべきポイントについて詳しく解説しました。

最後にもう一度、重要なポイントを振り返っておきましょう。

  • 風呂釜の交換費用の一般的な相場は、総額で10万円〜25万円程度。見積もりは「本体代+工事費+部材費+処分費」の総額で比較すること。
  • 風呂釜のみの交換(8万〜15万円)も可能だが、設置から15年以上経過している場合は、長期的なコストを考えて浴槽とのセット交換も検討すること。
  • バランス釜から壁貫通型(ホールインワン)への変更(25万〜40万円)は、費用はかかるが浴槽が広くなり生活の質が大きく向上する。
  • マンションや団地での交換は、規約や設置条件の制約があるため、必ず事前に管理組合や大家さんへ相談すること。
  • 風呂釜の寿命は約10年。異音や異臭などのサインが出たら、安全のために無理せず専門業者へ相談すること。

風呂釜の交換は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、金額の安さだけで業者を選ぶのではなく、現場の状況をしっかりと確認し、わかりやすい説明と適正な見積もりを出してくれる誠実な業者を選ぶことが何より大切です。この記事が、あなたが納得のいく風呂釜交換を行い、毎日安心で快適なバスタイムを取り戻すための一助となれば幸いです。

佐藤 裕

この記事の執筆者

佐藤 裕

株式会社生活水道センター 本部長

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405

株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。

給湯器交換・修理・故障対応が9,000円~|給湯器修理センター

24時間・365日間 無料お見積もり・相談受付中!

お申し込みから完了まで

step1 無料相談 故障・交換などについてご相談ください。 step2 訪問・お見積り 最短でご訪問、状況確認、お見積りをご提示しします。 step3 工事 ご希望の日時に施工します。 step4 完了・お支払い 完了後のご確認いただき、お支払いとなります。
お支払いは現金、集金、銀行振込 急な施工に安心のクレジットカードもご利用できます。

対応エリア

全国年中無休30分以内対応可能
Menu
給湯器 修理・交換の費用と対処法がわかる解決サイト