給湯器のエラー14(140)が点滅?原因と自分でできる対処法をプロが徹底解説

給湯器のエラー14(140)が点滅?原因と自分でできる対処法をプロが徹底解説

こんにちは。給湯器修理.comです。

濱本 孝一

この記事の監修者

濱本 孝一

株式会社 生活水道センター 代表取締役

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号

株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。

お風呂に入ろうとしたら、突然お湯が出なくなり、リモコンに「14」や「140」という数字が点滅している。そんな状況に直面して、とても焦っていませんか。

給湯器のエラー表示は、機器が私たちに異常を知らせてくれる大切なサインです。しかし、専門的な知識がないと、このまま使い続けていいのか、それともすぐに業者を呼ぶべきなのか判断に迷ってしまいますよね。

この記事でわかること

  • エラー14が表示される根本的な原因と機器内部の状態
  • 安全に確認できるセルフチェックとリセットの手順
  • 修理と交換を選ぶ際の具体的な判断基準と費用相場
  • エラーを未然に防ぐための日常的なメンテナンス方法

私はこれまで数え切れないほどの給湯器の設置や修理の現場に足を運んできました。真冬の凍えるような夜に「お湯が出ない」と悲痛な声でお電話をいただき、急行したことも一度や二度ではありません。現場で給湯器のカバーを開けたとき、あと一歩で大惨事になっていたかもしれない危険な状態を目の当たりにしたこともあります。

給湯器のエラー14は、決して甘く見てはいけない警告の一つです。この記事では、現場の最前線で培ってきた経験と知識をもとに、エラー14に関する疑問を徹底的に解決します。専門用語はできるだけ噛み砕き、あなたが今すぐ取るべき行動を客観的かつ具体的にお伝えしますので、ぜひ最後までじっくりとお読みください。

給湯器のエラー14(140)とは何が原因で表示されるのですか?

給湯器のエラー14(または140)は「過熱防止装置」が作動し、機器内部が異常に高温になったことを知らせる安全機能のサインです。主に熱交換器の詰まりや部品の劣化、水漏れによる空焚き状態が原因で発生します。放置すると火災のリスクもあるため、直ちに使用を中止し、専門業者による点検と修理が必要です。

エラー14(140)が示す主な意味(過熱防止装置の作動などの可能性)

給湯器のリモコンにエラー14が表示されたとき、給湯器の内部では「過熱防止装置」という非常に重要な安全部品が作動しています。過熱防止装置とは、その名の通り、機器が異常な高温になるのを防ぐためのシステムです。具体的には、温度ヒューズやハイリミットスイッチと呼ばれる部品がこれに該当します。

エラー14(140)が示す主な意味(過熱防止装置の作動などの可能性)

給湯器は、バーナーで火を燃やし、その熱を「熱交換器」という金属の管に伝えて水をお湯に変える仕組みです。通常であれば、管の中を水が流れているため、熱交換器自体の温度は一定に保たれます。しかし、何らかの原因で水が正常に流れなくなったり、バーナーの火力が異常に強くなったりすると、熱交換器の温度が急激に上昇してしまいます。

この異常な高温状態をセンサーが感知すると、「これ以上燃焼を続けると機器が溶けたり、最悪の場合は火災につながる」と判断し、強制的にガスを遮断して運転を停止させます。これがエラー14の正体です。つまり、エラー14は給湯器が自らの命を絶ってでも、あなたの家を火災から守ってくれた「最後の砦」が機能した証拠なのです。

現場での経験をお話しすると、エラー14でお伺いしたお宅の給湯器のフロントカバーを開けた瞬間、内部の配線が熱で黒く焦げ、プラスチック部品がドロドロに溶けていたことがありました。お客様は「何度かリセットしたら少しだけお湯が出たから使っていた」とおっしゃっていましたが、私は背筋が凍る思いでした。過熱防止装置が完全に焼き切れる一歩手前だったのです。このエラーが出た場合は、機器内部で確実に「異常な熱」が発生していることを理解してください。

エラー14と140に違いはある?表示の仕組み

リモコンに「14」と表示される場合と、「140」と表示されることがありますが、結論から言うと基本的な意味は全く同じです。どちらも過熱防止装置の作動を知らせるエラーコードです。

エラー14と140に違いはある?表示の仕組み

給湯器のエラーコードは、日本ガス石油機器工業会という団体によってある程度統一された規格が設けられています。そのため、ノーリツ、リンナイ、パロマ、パーパスなど、どのメーカーの給湯器であっても、「14」や「140」が持つ「過熱」という根本的な意味は変わりません。

では、なぜ2桁と3桁の違いがあるのでしょうか。これは主に、給湯器の機能の複雑さや、エラーが発生した箇所をより細かく特定するためのメーカーごとの表示の仕組みによるものです。

例えば、お風呂の給湯機能だけでなく、床暖房や浴室乾燥機などの暖房機能を併せ持つ多機能な給湯器(熱源機)の場合、エラーコードが3桁になることがよくあります。「140」は主に給湯側の過熱、「143」であれば暖房側の過熱といったように、末尾の数字でどの系統に異常が起きているかを見分けているのです。

単機能の給湯器であれば「14」とだけ表示されることが多いです。もしご自宅のリモコンが「140」と表示していても、「14と同じ過熱のエラーだな」と認識していただいて問題ありません。どちらにせよ、すぐに対処が必要な深刻なエラーであることに変わりはありません。

お湯は出ない?エラー発生時の具体的な症状と危険性

エラー14が発生すると、給湯器は安全のためにガスの供給を強制的にストップします。そのため、蛇口をひねっても水は出ますが、お湯は一切出なくなります。

お湯は出ない?エラー発生時の具体的な症状と危険性

「さっきまで普通にお湯が出ていたのに、急に水になった」という症状が典型的なパターンです。また、エラーが出る直前に「いつもよりお湯の温度が異常に熱かった」「設定温度よりぬるいお湯が出た後に水に変わった」といった前兆を感じる方もいらっしゃいます。

【警告】無理な使用は大変危険です
お湯が出ないからといって、何度も蛇口を開け閉めしたり、無理に運転を再開させようとしたりするのは非常に危険です。

先ほども触れましたが、エラー14は機器の内部が異常な高温になっているサインです。この状態で無理にガスを燃焼させようとすると、熱交換器が破裂したり、周囲の配線がショートして発火したりする恐れがあります。また、内部の部品が熱で変形し、本来なら修理で済んだはずのものが、全損状態になってしまうことも珍しくありません。

私は現場で、お客様が「どうしても今日お風呂に入りたくて」と無理やり操作を続けた結果、給湯器の基盤が完全にショートし、焦げ臭い煙が上がってしまったケースを見たことがあります。幸い火事には至りませんでしたが、お客様は大変ショックを受けておられました。お湯が使えない不便さは痛いほどわかりますが、命や財産を守るためにも、エラー14が出た時は「これ以上使ってはいけない」と肝に銘じてください。

給湯器でエラー14が出たとき、自分でできる対処法やリセット手順はありますか?

エラー14が表示された際は、まずガス栓と給水栓を閉め、リモコンの電源を一度切ってから再起動するリセット操作を試してください。一時的な誤作動であればこれで復旧しますが、何度も再発する場合は内部部品の深刻な故障が疑われます。過熱は非常に危険なため、無理に使い続けず速やかに修理を手配してください。

リモコンを使った安全なリセット方法と手順

給湯器は精密な電子機器です。パソコンやスマートフォンがフリーズしたときに再起動すると直るように、給湯器もシステムの一時的な誤作動(センサーのバグなど)によってエラー14を表示してしまうことが稀にあります。そのため、まずは落ち着いてリモコンを使ったリセット操作を行ってみましょう。

リモコンを使った安全なリセット方法と手順

リセットの手順は以下の通りです。

  1. 使用中のシャワーや蛇口のお湯をすべて止める。
  2. お部屋の中にある給湯器のリモコンの「運転ボタン(電源)」を押してオフにする。
  3. そのまま約1分ほど待つ。
  4. 再度、リモコンの「運転ボタン」を押してオンにする。
  5. エラー表示が消えているか確認し、少量のお湯を出してみる。

もしこれでエラーが消え、安定してお湯が出るようであれば、一時的なノイズや誤検知だった可能性が高いです。しばらく様子を見ながら使用していただいて構いません。

リモコンでリセットができない場合は、屋外にある給湯器本体の電源プラグをコンセントから抜き、10秒ほど待ってから再度挿し込むという方法もあります。ただし、雨の日や手が濡れている状態でのプラグの抜き差しは、感電の危険があるため絶対に避けてください。

現場のプロとして一つだけ強くお伝えしたいのは、リセットはあくまで「1〜2回まで」にとどめるということです。リセットしてもすぐにエラー14が再点灯する場合は、誤作動ではなく確実に物理的な故障が起きています。何度もリセットを繰り返す行為は、給湯器に鞭を打って無理やり働かせているのと同じであり、非常に危険です。

自分で確認できるチェックポイント(水漏れ・異音・異臭)

リセットを試す前、あるいはリセットしても直らなかった場合に、安全な範囲でご自身で確認していただきたいポイントがいくつかあります。これらの情報を事前に把握しておくと、修理業者に連絡した際、状況がスムーズに伝わり、的確な対応をしてもらいやすくなります。

自分で確認できるチェックポイント(水漏れ・異音・異臭)

【安全なセルフチェック3つのポイント】

  • 本体周辺の水漏れ:給湯器の下の地面が不自然に濡れていないか確認してください。内部の配管が劣化して水漏れを起こし、それが原因で空焚き状態になっているおそれがあります。
  • 排気口の汚れやスス:給湯器の前面や上部にある排気口周辺が、黒くススけていないか見てください。不完全燃焼や異常過熱が起きていると、黒いススが付着することがあります。
  • 異音や異臭:給湯器に近づいたとき、「ピー」「シュー」といった普段はしない音がしていないか。また、焦げ臭い匂いや、生ガスのような匂いがしないかを嗅覚で確認します。

ある日、私が修理に伺ったお宅では、お客様が「エラーが出る前から、給湯器の下がいつも水浸しになっていた」と教えてくださいました。確認すると、熱交換器に小さな穴が開き、そこから水が漏れ続けていたのです。水が足りない状態でバーナーが燃焼したため、過熱防止装置が作動したという典型的なケースでした。

もし、焦げ臭い匂いやガスの匂いを感じた場合は、非常に危険な状態です。絶対にリセット操作や再起動は行わず、すぐにガス栓を閉めて、安全な場所から専門業者やガス会社に連絡してください。

絶対にやってはいけないNG行動とDIYの危険性

昨今、インターネットや動画サイトで「給湯器の直し方」といったDIY動画を簡単に見つけることができます。しかし、給湯器の修理に関しては、素人の方による分解や修理は絶対にやってはいけないNG行動です。

絶対にやってはいけないNG行動とDIYの危険性

特にエラー14は、機器の内部で過熱が起きているという深刻な状態です。中には「温度ヒューズが切れているだけだから、自分で部品を買って繋ぎ直せば直る」と安易に考え、フロントカバーを開けてしまう方がいらっしゃいます。

これは本当に命に関わる危険な行為です。給湯器の内部には、ガス管、水道管、そして100Vの電気が流れる複雑な配線が密集しています。専門の資格(ガス機器設置スペシャリストや液化石油ガス設備士など)を持たない人が触ると、以下のような重大な事故につながる恐れがあります。

  • 配線の接続ミスによる感電やショート
  • ガス管の接続不良によるガス漏れ、そして爆発事故
  • 不完全燃焼による一酸化炭素(CO)中毒

私は以前、お客様ご自身でカバーを開け、見よう見まねで配線をいじってしまった現場に遭遇したことがあります。配線がむき出しになり、ガス漏れ検知器が激しく反応しているという、一歩間違えれば大惨事になる状況でした。お客様は「修理代を浮かせたかった」と青ざめていらっしゃいましたが、結果的に給湯器は完全に使い物にならなくなり、本体の全交換という高額な出費になってしまいました。

給湯器は私たちの生活を快適にしてくれる便利な機械ですが、一歩間違えれば凶器にもなります。エラー14が出たときは、絶対にカバーを開けず、無理をせず専門業者へ依頼してください。それがあなたとご家族の安全を守る唯一の正解です。

エラー14(140)が頻発する場合、修理と交換どちらを選ぶべきですか?

エラー14が頻発する場合、給湯器の設置から何年経過しているかが判断基準となります。製造から7年以内なら部品交換などの修理(約1万〜3万円)が現実的ですが、10年以上経過している場合は他の部品も寿命を迎えているため、本体の交換(約10万〜25万円)を選ぶ方が長期的に見て安全かつ経済的です。

使用年数から見る修理と交換の判断基準(7年と10年の壁)

エラー14が何度も出るようになり、業者を呼ぶことになった際、多くのお客様が「修理で済むのか、それとも新しいものに交換しなければならないのか」と不安に思われます。この判断を下す上で、私たちが現場で最も重要視しているのが「給湯器の使用年数」です。

使用年数から見る修理と交換の判断基準(7年と10年の壁)

給湯器には、メーカーが安全に使用できると定めた「設計標準使用期間」があり、これは一般的に「10年」とされています。また、メーカーが修理用の部品を保有している期間は、製品の製造終了から「7年〜10年」です。

この「7年」と「10年」が、修理か交換かを見極める大きな壁となります。

  • 設置から7年以内の場合:
    まだ部品も豊富にあり、機器全体の劣化もそれほど進んでいないため、基本的には「修理」をおすすめします。過熱防止装置や関連部品の交換で、再び元気に稼働してくれる可能性が高いです。
  • 設置から8年〜10年の場合:
    非常に悩ましい時期です。修理は可能こともありますが、今回はエラー14を直しても、数ヶ月後に今度は基盤やポンプなど別の部品が壊れる「故障の連鎖」が起きるリスクが高まります。修理代を何度も払うよりは、交換を見据えた方が良いケースが多いです。
  • 設置から10年以上経過している場合:
    迷わず「本体の交換」をおすすめします。10年を超えた給湯器は、いつどこが壊れてもおかしくない状態です。メーカーにも修理部品がないことが多く、安全性の観点からも使い続けるのはリスクが高すぎます。

現場でお客様にこのお話をすると、「まだ綺麗なのに本当にもう寿命なの?」と驚かれることがあります。外見は綺麗でも、内部の熱交換器やバーナーは10年間、毎日過酷な炎と水圧に耐え続けてきました。人間で言えば、見えない内臓がボロボロになっている状態なのです。お客様の迷いに寄り添いつつも、プロとしては安全を第一に考え、適切なアドバイスを心がけています。

熱交換器や過熱防止装置の修理にかかる費用相場

もし使用年数が浅く、修理で対応できるとなった場合、気になるのはその費用ですよね。エラー14の修理費用は、どの部品が原因で過熱が起きているかによって大きく変動します。

一般的な修理費用の内訳は、「部品代」+「技術料(作業工賃)」+「出張費」で構成されます。あくまで一般的な目安ですが、以下のような相場感となります。

【エラー14の修理費用相場(目安)】

  • 温度ヒューズやセンサーのみの交換:約10,000円 〜 15,000円
  • 電装基盤の交換が必要な場合:約15,000円 〜 30,000円
  • 熱交換器本体の交換が必要な場合:約30,000円 〜 50,000円以上

センサー類のちょっとした不具合であれば、1万円台で直ることも多いです。しかし、エラー14の根本原因が「熱交換器のスケール(水垢やミネラル成分の結晶)詰まり」や「熱交換器の腐食・水漏れ」であった場合、給湯器の心臓部である熱交換器そのものを交換しなければなりません。

熱交換器は給湯器の中で最も高価な部品の一つです。これを取り替えるとなると、部品代だけで数万円かかり、総額で5万円を超えてしまうことも珍しくありません。修理見積もりが3万円を超えてくるような場合は、たとえ設置から5〜6年であっても、思い切って新品に交換した方が、長期的なコストパフォーマンスが良いと判断されるお客様もいらっしゃいます。

本体交換を選ぶメリットと長期的なコスト比較

10年以上使用している場合や、高額な修理費用がかかる場合は、本体の交換を強く推奨します。「痛い出費だな」と感じることもありますが、実は新しい給湯器に交換することには、多くのメリットがあります。

最大のメリットは「最新機種の圧倒的な省エネ性能」です。10年前の給湯器と現在の給湯器では、熱効率が格段に違います。特に「エコジョーズ」と呼ばれる省エネタイプの給湯器に交換した場合、排気熱を再利用してお湯を沸かすため、ガスの使用量を約10〜15%削減できます。ご家庭のお湯の使い方にもよりますが、ガス代が年間で1万円〜2万円ほど安くなるケースも少なくありません。

仮にガス代が年間15,000円安くなったとすると、10年間で15万円の節約になります。給湯器の交換費用が十数万円かかったとしても、ランニングコストの削減分で十分に元が取れる計算になるのです。

また、何より大きいのが「精神的な安心感」です。古い給湯器をだましだまし使っていると、「またエラーが出るんじゃないか」「冬の寒い日にお湯が出なくなったらどうしよう」という不安が常につきまといます。現場でも、新品に交換し終わった後にお湯を出していただいた際、お客様が「あぁ、これで今日から安心してお風呂に入れる!」と満面の笑みで喜ばれる姿を見るのが、私にとって一番嬉しい瞬間です。何度も修理業者を呼ぶストレスから解放されることは、お金には代えられない大きなメリットだと言えます。

給湯器の交換に関する詳しい流れや時間については、こちらの記事も参考にしてください。

あわせて読みたい:【専門家が解説】給湯器交換のやり方|費用と手順の全知識

給湯器を交換する場合の費用相場と内訳はどのくらいですか?

給湯器の交換費用は、一般的な壁掛けタイプの24号で約10万〜25万円が相場です。内訳は本体代金、標準工事費(約3万〜5万円)、古い機器の処分費が含まれます。エコジョーズなどの省エネ機種や床暖房対応機では20万〜40万円程度になることもあり、設置場所や冬場の繁忙期によっても価格は大きく変動する傾向があります。

給湯器交換料金の具体的な内訳と一般的な相場レンジ

給湯器をいざ交換するとなったとき、最も気になるのが「いくらかかるのか」という費用面ですよね。給湯器の交換費用は、ドンブリ勘定で決められているわけではなく、明確な内訳が存在します。見積もりを取る際は、以下の項目がしっかり記載されているかを確認することが大切です。

  1. 給湯器本体代:メーカー希望小売価格から、業者の割引率が適用された価格。
  2. リモコン代:台所用、浴室用などのリモコンセット代。
  3. 標準工事費:既存機器の取り外し、新規取り付け、ガス・給水・給湯配管の接続作業費。
  4. 撤去・処分費:古くなった給湯器を持ち帰り、適正に廃棄するための費用。
  5. 諸経費:出張費や駐車場代、事務手数料など。

これらを合計した一般的な相場レンジ(あくまで目安)を、号数や種類別に表にまとめました。

給湯器の種類(壁掛け・据え置き) 従来型(非エコジョーズ)の相場 エコジョーズの相場
給湯専用(16号〜24号) 約60,000円 〜 100,000円 約90,000円 〜 130,000円
ふろ給湯器 / 追い焚き付き(16号〜24号) 約100,000円 〜 160,000円 約140,000円 〜 220,000円
暖房熱源機 / 床暖房対応(24号) 約180,000円 〜 250,000円 約220,000円 〜 350,000円以上

※正確な情報は公式サイト・メーカーをご確認ください。また、最終的な判断は専門業者にご相談ください。

家族4人でお住まいの一戸建てやマンションでよく使われる「24号の追い焚き付きエコジョーズ」であれば、おおよそ15万円〜20万円前後がボリュームゾーンとなります。極端に「最安値!」と謳っている業者の場合、工事費が別だったり、必要な部材代が後から追加請求されたりするトラブルもあるため、総額で比較が必要です。

時期や繁忙期(冬場)による価格や工期の変動

給湯器の価格や交換にかかる日数は、実は「季節」によって大きく変動します。給湯器業界には明確な繁忙期が存在し、それが「11月〜2月の冬場」です。

冬場は水温が非常に低くなるため、設定温度(例えば40度)までお湯を沸かすために、給湯器はフルパワーで燃焼し続けなければなりません。夏場と比べて機器にかかる負荷が跳ね上がるため、寿命を迎えていた給湯器が冬の寒さに耐えきれず、一斉に悲鳴を上げて壊れてしまうのです。

この時期は、私たち修理業者も目の回るような忙しさになります。夜中に「エラー14が出てお湯が出ない!明日仕事なのにどうしよう!」という悲痛なSOSのお電話が鳴り止みません。業者のスケジュールがパンパンに埋まってしまうため、通常なら連絡した翌日に交換できるものが、1週間〜2週間待ちになってしまうこともザラにあります。

また、需要が供給を上回るため、本体の割引率が渋くなったり、深夜や休日の割増料金がかかったりして、結果的に費用が割高になる傾向があります。もし、秋口の段階で給湯器から異音がする、たまにお湯がぬるくなるなどの不調を感じているのであれば、本格的な冬が到来する前に交換を検討するのが、費用を抑え、かつストレスなく乗り切る賢い選択です。

マンションや戸建てなど設置環境による費用の差

給湯器の交換費用は、どこに設置されているかという「環境」によっても追加費用が発生します。

例えば一戸建ての場合、家の裏手の狭い通路に設置されていて、作業員がカニ歩きでしか入れないような「狭小地」での作業や、高い位置に設置されていて足場や脚立が必要な「高所作業」の場合、追加の作業費(数千円〜1万円程度)がかかることがあります。

マンションの場合で特に注意が必要なのが、玄関横の通路にある「PS(パイプシャフト)設置」です。PS内に給湯器を収めるためには、専用の金枠(取り付け枠)が必要になります。古い給湯器と新しい給湯器でサイズが変わる場合、この金枠も新調しなければならず、部品代として1万円〜2万円ほど追加になることが多いです。

また、排気口の前に障害物がある場合、排気の向きを変えるための「排気カバー」というオプション部品を取り付けるよう、安全基準で定められています。現場で状況を確認し、「お客様、安全のためにこのカバーがどうしても必要になります」とご説明して追加費用をいただくこともあります。

このように、ネット上の「基本料金」だけでは収まらないケースも多々あるため、必ず現地調査をしてもらい、設置環境を踏まえた正確な見積もりを出してもらうことが、後悔しない業者選びのコツです。

マンションでの給湯器交換については、特有の注意点がありますので、こちらもあわせてご覧ください。

あわせて読みたい:マンションの給湯器交換時間と流れを徹底解説!

給湯器のエラー14を防ぐための日常的なメンテナンス方法はありますか?

エラー14を防ぐためには、給湯器周辺の風通しを良くし、排気口や吸気口の前に物を置かないことが最も重要です。また、定期的に本体周りを目視で確認し、水漏れやサビ、異常な臭いがないかをチェックしてください。入浴剤の成分によっては配管を傷めることもあるため、メーカー推奨の使用方法を守ることも大切です。

給湯器周辺の環境整備(排気口の確保と可燃物の排除)

給湯器のエラー14(過熱)を引き起こす原因として、意外と多いのが「給湯器周辺の環境」によるものです。給湯器は、新鮮な空気(酸素)を吸い込み、ガスを燃やして、排気ガスを外へ出すという呼吸をしています。この呼吸を妨げてしまうと、機器内部に熱がこもりやすくなり、過熱防止装置が作動してしまうのです。

日常的にできる最も簡単で効果的なメンテナンスは、給湯器の周りに物を置かないことです。

以前、私が修理に伺った一戸建てのお宅での出来事です。ベランダに設置された給湯器の排気口のすぐ目の前に、冬用のスタッドレスタイヤが高く積まれていました。排気ガスが行き場を失い、給湯器が自分の出した排気ガスを再び吸い込んでしまう「ショートサイクル」という現象を起こしていたのです。これが原因で不完全燃焼と異常過熱が発生し、エラー14が出ていました。さらに恐ろしいことに、タイヤのゴムが熱で少し溶けかかっていたのです。

他にも、給湯器の下に古新聞や段ボール、ゴミ袋を置いているご家庭をよく見かけます。これらは排気を妨げるだけでなく、万が一火の粉が落ちた際に引火する危険性があります。給湯器の周囲(特に排気口の前方60cm以上、周囲15cm以上)は、常にすっきりと空間を空けておくように心がけてください。

日常的にできる目視チェック(水漏れ・サビ・異音)

給湯器は屋外に設置されていることが多いため、普段はあまり意識して見ることがないこともあります。しかし、月に1回程度で構いませんので、お庭に出た際やゴミ出しのついでに、給湯器を「目視」でチェックする習慣をつけてみてください。

チェックするポイントは以下の3つです。

  • 外装のサビや変色:本体のカバーが極端にサビていたり、排気口の周りが黒く焦げたように変色していないか確認します。変色は内部で異常な燃焼が起きているサインです。
  • 配管からの水漏れ:給湯器の下のコンクリートが、雨も降っていないのに常に濡れていたり、緑色のコケが生えたりしていないか見ます。微量な水漏れが長期間続いている証拠であり、これが空焚き(エラー14)の原因になります。
  • 運転中の音:誰かがお湯を使っているときに給湯器に近づき、音を聞いてみます。通常の「ブォーン」という低い燃焼音なら問題ありませんが、着火時に「ボンッ!」という小さな爆発音がしたり、「ピー」「キーン」といった甲高い金属音がする場合は、部品の劣化が進んでいる危険信号です。

現場でお客様から「そういえば最近、お湯を出すたびに変な音がしていたのよね」とお聞きすることがよくあります。その小さな変化に気づいた時点で点検を依頼していれば、高額な部品交換や完全な故障を防げたかもしれないケースは非常に多いのです。給湯器からのSOSを見逃さないことが、長持ちさせる秘訣です。

入浴剤の正しい使い方と配管への影響

お風呂の時間を楽しむための「入浴剤」が、実は給湯器の寿命を縮め、エラー14を引き起こす遠因になることがあるのをご存知でしょうか。

特に「追い焚き機能」がついている給湯器の場合、浴槽のお湯を吸い込んで給湯器内部の熱交換器で温め直し、再び浴槽へ戻すという循環を行っています。このとき、お湯に溶け込んだ入浴剤の成分も一緒に給湯器の内部を通過します。

注意しなければならないのは、硫黄成分や塩分が含まれる入浴剤です。温泉地のお土産でよくある湯の花などは、金属である熱交換器や配管を急速に腐食させます。腐食して穴が開けば水漏れが発生し、結果として過熱(エラー14)につながります。

また、白濁するタイプ(濁り湯)の入浴剤も要注意です。酸化チタンなどの粉末成分が配管内に沈殿・付着し、お湯の循環を悪くさせます。循環が悪くなると、熱交換器内に十分な水が行き渡らなくなり、これまた異常過熱の原因となります。

入浴剤を使用する際は、パッケージの裏面を見て「風呂釜を傷めません」という記載があるか確認してください。また、入浴剤を使った日は追い焚き機能の使用を控えたり、お湯を抜いた後にフィルターや配管を水で洗い流したりするなど、メーカーが推奨する正しい使い方を守ることで、給湯器へのダメージを最小限に抑えることができます。

給湯器のエラー14に関するよくある質問(FAQ)

エラー14に関するよくある疑問にお答えします。突然お湯が出なくなると焦ってしまいますが、まずは落ち着いて状況を把握することが大切です。賃貸物件での対応方法や、メーカーごとのエラーコードの違い、保証期間の確認など、現場でよくお客様から聞かれる質問をまとめましたので、参考にしてください。

賃貸マンションでエラー14が出たらどうすればいい?

【結論】自分で修理業者を手配せず、まずは管理会社や大家さんに連絡してください。

賃貸アパートやマンションに備え付けられている給湯器は、基本的には大家さん(貸主)の所有物です。そのため、経年劣化による故障であれば、修理費用や交換費用は大家さんが負担するのが一般的なルールです。

エラー14が出てお湯が使えないと、慌ててネットで調べた業者に自分で連絡してしまいがちですが、これはトラブルの元です。管理会社が提携している指定業者がある場合が多く、勝手に別の業者で修理・交換してしまうと、その費用を自己負担させられるおそれがあります。

まずはガス栓を閉めて安全を確保し、管理会社や大家さんに「リモコンにエラー14が出てお湯が出ない」と状況を伝えて指示を仰いでください。夜間や休日で連絡がつかない場合は、翌営業日を待つのが無難です。

ノーリツやリンナイなどメーカーでエラー14の意味は違う?

【結論】メーカーが違っても、エラー14(140)は共通して「過熱防止装置の作動」を意味します。

ノーリツ、リンナイ、パロマ、パーパスなど、日本国内の主要な給湯器メーカーは、日本ガス石油機器工業会の自主基準に則り、主要なエラーコードを統一しています。そのため、どのメーカーの製品をお使いであっても、「14」または「140」が表示された場合は、機器内部が異常に高温になっているという同じ危険な状態を示しています。

ただし、エラーが出た後のリセット手順や、細かい内部構造はメーカーや機種によって異なります。取扱説明書がお手元にある場合は、ご自身のメーカーの指示に従って確認を行ってください。いずれにせよ、放置して良いエラーではないことは全メーカー共通です。

保証期間内なら無料で修理してもらえますか?

【結論】メーカー保証期間内(通常1〜2年)、または延長保証期間内であれば、基本的には無料で修理可能です。ただし例外もあります。

給湯器を新しく設置してから1〜2年以内であれば、メーカーの無償保証期間内であるため、エラー14のような内部部品の不具合は無料で修理・部品交換をしてもらえます。また、設置時に「5年・7年・10年」などの有料延長保証に加入している場合も、その期間内であれば修理代はかかりません。

ただし、注意点があります。保証期間内であっても、「お客様の過失や外的要因」による故障は有償修理となります。例えば、「台風や落雷などの自然災害で壊れた」「排気口の前に物を置いていて過熱させた」「入浴剤の誤った使用で配管を腐食させた」といったケースは保証対象外となることが多いです。まずは保証書を手元に用意し、メーカーの修理窓口に状況を相談してみましょう。

給湯器のエラー14(140)に関するまとめと次のステップ

給湯器のリモコンに表示されるエラー14(140)について、その原因から対処法、修理・交換の判断基準まで、プロの目線で詳しく解説してきました。

最後にもう一度、この記事の重要なポイントをまとめます。

  • エラー14は「過熱防止装置」が作動したサインであり、放置すると火災の危険がある。
  • 一時的なエラーか確かめるため、リモコンで1度だけリセットを試す(何度も繰り返すのはNG)。
  • カバーを開けてのDIY修理は、感電やガス漏れのリスクがあるため絶対にやらない。
  • 設置から7年以内なら修理、10年を超えている場合は安全とコストを考慮して本体交換がおすすめ。
  • 日常的に給湯器周辺に物を置かず、排気口を塞がないことが最良のメンテナンスになる。

突然お湯が出なくなるトラブルは、生活のリズムを狂わせ、本当に大きなストレスになりますよね。現場でお客様の不安な顔を見るたびに、私自身も「一刻も早く安全にお湯を使えるようにしてあげたい」と強く思います。

エラー14は、給湯器があなたに発した「これ以上は危険です、助けてください」というSOSです。このサインを無視せず、まずは冷静にガスと水を止め、無理をせずに信頼できる専門業者へ点検を依頼してください。それが、あなたの大切な家と家族の安全を守るための、最も確実な次のステップです。

この記事が、給湯器のトラブルで不安を抱えているあなたの解決の糸口になれば幸いです。

佐藤 裕

この記事の執筆者

佐藤 裕

株式会社生活水道センター 本部長

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405

株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。

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