パーパス給湯器の888エラーを自分でリセットする方法と点検費用をプロが解説
パーパス給湯器の888エラーを自分でリセットする方法と点検費用をプロが解説
こんにちは。給湯器修理.comです。
株式会社 生活水道センター 代表取締役
保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号
株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。
この記事でわかること
- パーパス給湯器に表示される888エラーの本当の意味
- リモコンを使った安全な888リセット手順
- 法定点検やあんしん点検にかかる費用相場と内訳
- エラー解除後に交換を検討すべき寿命のサイン
パーパスの給湯器に表示される888エラーとは何ですか?
パーパス給湯器の888エラーは故障ではなく、設計上の標準使用期間である約10年が経過したことを知らせる点検お知らせ機能です。安全にお使いいただくための法定点検やあんしん点検の時期を通知するサインであり、お湯自体は出ますが、経年劣化による部品の摩耗やガス漏れなどのリスクが高まっている状態を示します。
10年経過を知らせる「点検お知らせ機能」の基本
給湯器の現場を毎日飛び回っている私のもとには、特に冬場になると「リモコンに変な数字が出ている!」というお電話がひっきりなしにかかってきます。その中でも、パーパスの給湯器をお使いのお客様から非常に多いお問い合わせが、この「888」という表示に関するものです。多くの方が「ついに壊れてしまったのか」と不安な声でご連絡をくださいますが、まずはご安心ください。これは機器の故障を知らせるエラーコードではありません。

パーパスを含む国内の主要な給湯器メーカーは、製品を安全に使用できる期間の目安として「設計上の標準使用期間」を定めています。一般的な家庭用給湯器の場合、この期間は約10年と設定されています。給湯器の内部には、ガスを燃焼させるバーナー、お湯を作るための熱交換器、水流を感知するセンサー、そしてそれらを制御する複雑な電子基盤など、数多くの精密部品が詰まっています。これらが10年という長い歳月、毎日のように高温の炎と水にさらされ続けることで、どうしても経年劣化が進んでしまうのです。
そこで、重大な事故を未然に防ぐために設けられたのが「点検お知らせ機能」です。通電開始から約10年(またはそれに相当する使用回数)に達すると、リモコンの画面に「888」が点滅し、メーカーによる法定点検やあんしん点検を受ける時期が来たことをユーザーに知らせる仕組みになっています。つまり、この表示は給湯器からの「10年間がんばって働いたので、そろそろ健康診断を受けさせてください」というサインなのです。
故障と勘違いしやすい!よくある誤解と現場のリアル
現場でお客様とお話ししていると、この888エラーに関してよくある誤解に直面します。それは「エラーが出ているから、もうお湯は使ってはいけないんだ」と思い込んでしまうことです。実際、真冬の寒い夜に「お風呂に入れない!」と震えながらお待ちいただいているお客様のお宅に到着し、「実はお湯、出ますよ」と蛇口をひねって温かいお湯を出した瞬間、お客様がポカンとされることがよくあります。

888はあくまで「お知らせ」であるため、給湯器自体の機能が停止するわけではありません。お湯はりも、追い焚きも、シャワーも、普段通りに使うことができます。しかし、だからといって「お湯が出るならこのままでいいや」と放置するのは非常に危険です。
ある日、私は築15年ほどの戸建て住宅に点検でお伺いしました。お客様は「3年くらい前から888が出ていたけれど、普通に使えていたから気にしていなかった」と仰っていました。しかし、給湯器のフロントカバーを開けてみると、内部の銅製配管には緑青(ろくしょう)と呼ばれる青緑色のサビがびっしりと付着し、ゴムパッキンは硬くひび割れて、微量の水漏れが発生していました。さらに恐ろしいことに、燃焼室の周辺にはススが溜まっており、いつ不完全燃焼を起こして一酸化炭素が発生してもおかしくない状態だったのです。
このように、お湯が出ているからといって内部が安全であるとは限りません。私たちプロの目から見ると、10年を超えた給湯器はまさに「いつ止まってもおかしくない綱渡りの状態」です。だからこそ、888が表示されたら、お湯が出ることに安心せず、速やかに次のアクションを起こす必要があるのです。
888エラー表示中もお湯は使えますが、内部の劣化は確実に進行しています。自己判断での長期間の放置は、水漏れやガス漏れなどの思わぬ事故につながるため絶対におやめください。
なぜ10年という期間が設定されているのか?
お客様から「昔の給湯器は15年くらい平気で持ったのに、最近のは寿命が短いんじゃないの?」と聞かれることがあります。確かに、昔のシンプルな構造の給湯器の中には、長く稼働し続けるものもありました。しかし、現代の給湯器はエコジョーズに代表されるように、非常に熱効率が高く、複雑な電子制御によって快適な温度をミリ単位で調整する精密機器へと進化しています。

機能が高度になればなるほど、一つの部品の劣化がシステム全体に与える影響は大きくなります。また、過去には古いガス機器の経年劣化による一酸化炭素中毒事故などが社会問題となった背景もあり、国とメーカーが一体となって安全基準を厳格化してきました。その結果として導き出されたのが「10年」という区切りなのです。
現場で給湯器を解体していると、10年という月日の重みを実感します。雨風にさらされる屋外設置の給湯器は、外装の塗装が剥がれ、内部にはホコリや虫の死骸が入り込んでいることも珍しくありません。排気口付近は高温の排気ガスによって金属が焼け焦げ、バーナーの炎が出る部分は変形していることもあります。これらを目の当たりにすると、10年という期間設定がいかに理にかなったものであるかがよくわかります。
パーパス給湯器の888エラーをリセットする方法はどうやりますか?
パーパス給湯器の888エラーは、リモコンの運転スイッチを5回連続で「入・切」を繰り返すことで一時的にリセットできます。ただし、これはあくまで表示を消すだけの応急処置であり、内部の経年劣化が直るわけではありません。リセット後は速やかにメーカーの窓口へ連絡し、専門の点検を受けることが推奨されています。
リモコンを使った具体的なリセット手順のステップ
「点検が必要なのはわかったけれど、ずっと888が点滅していて目障りだ」「来客があるから一時的にでも表示を消したい」というご要望をいただくことは多々あります。パーパスの給湯器に関する888エラーのリセット方法は、実はとてもシンプルで、お客様ご自身でリモコンを操作するだけで一時的に表示を消すことが可能です。

私自身、現場でお客様に操作方法をお伝えしながら、一緒にリセット作業を行うことがよくあります。手順は以下の通りです。
- 1. 給湯器の運転スイッチ(電源ボタン)が「入」になっていることを確認します。
- 2. 運転スイッチを「切」にします。
- 3. その後、約10秒以内に運転スイッチの「入」と「切」を5回連続で繰り返します。(入→切→入→切→入→切→入→切→入→切)
- 4. リモコンの画面から「888」の点滅が消え、通常の時計表示や温度表示に戻れば成功です。
この操作を行う際、少しコツがあります。それは「カチッ、カチッ」とリズミカルに、あまり早すぎず遅すぎないペースでボタンを押すことです。焦って連打してしまうと、リモコンの基盤が信号を正しく認識できず、リセットされないことがあります。現場でお客様が「あれ?消えないわ」と仰る時は、大抵このスピードが早すぎるケースです。「私と一緒に、1、2、3…と数えながら押してみましょう」とお声がけしてやり直すと、すんなりと消えることが多いですね。
リセットしても完全に解除されるわけではない
ここで、現場の人間として絶対に強くお伝えしておかなければならない重要なポイントがあります。リモコンの操作で888の表示が消えたとしても、それはあくまで「アラームの音を止めただけ」であり、給湯器の内部が若返ったわけではないということです。

このリセット操作は、メーカーが定めた正式な点検を受けるまでの間の、いわば「一時しのぎ」の機能です。機種によっては、リセットを行っても一定期間が経過すると再び888が点滅し始めるものもあります。これは「まだ点検を受けていませんよ」という給湯器からの必死の訴えなのです。
以前、あるお客様から「ネットで調べてリセットしたから、もう大丈夫だと思ってそのまま3年使っていたら、突然お湯が出なくなった」とSOSをいただいたことがあります。駆けつけてみると、給湯器の内部で水漏れが発生し、それが電子基盤にショートを起こして完全に息絶えていました。もし888が出たタイミングで点検や交換を検討していれば、真冬に何日もお湯が使えないという不便な思いをすることはなかったはずです。リセット方法はあくまで応急処置であるということを、どうか忘れないでください。
リセットできない場合や別のエラーが出る場合の対処法
まれに、上記の手順を何度試しても888が消えない、あるいは「111」や「140」といった別のエラーコードが交互に表示されることがあります。こうなると、事態は少し深刻です。

888が消えない場合は、リモコン自体の基盤が劣化していてボタンの信号をうまく受け取れていないおそれがあります。台所リモコンと浴室リモコンがある場合、片方でダメならもう片方で試してみてください。それでもダメな場合は、無理にボタンを強く押し込んだりせず、そのままの状態にしておくのが無難です。
また、別の数字(例えば111は点火不良、140は温度ヒューズの断線など)が表示されている場合は、単なる10年経過のお知らせではなく、実際にどこかの部品が故障して給湯器が悲鳴を上げている状態です。この場合は、お湯が出なくなっていることがほとんどなります。現場でこのような状態の給湯器を見ると、「よくここまで頑張ってくれたな」と思うと同時に、これ以上の使用は危険だと判断し、直ちにガスの元栓を閉めるようお客様にお願いしています。別のエラーコードが出ている場合は、絶対に自分で何とかしようとせず、すぐに専門業者に修理や交換の依頼をしてください。
給湯器の寿命サイン|交換費用と時期を専門家が解説
給湯器の888エラーが出た後の点検費用や交換相場はいくらですか?
パーパス給湯器の点検費用は出張費や技術料を含め約1万円前後が相場です。点検の結果、部品交換が必要になれば追加で1万円から3万円ほどかかります。また10年経過しているため修理部品がないことも多く、新しい給湯器へ交換する場合は工事費込みで約15万円から25万円程度が一般的な目安となります。
点検にかかる料金の内訳と一般的な相場レンジ
888エラーが出た後、お客様が最も気にされるのが「点検や修理にいくらかかるのか?」というお金の問題です。現場でお見積もりを提示する際、お客様の顔に不安の色が浮かぶのを何度も見てきました。ここでは、プロの視点から包み隠さず、一般的な費用の内訳と相場をお伝えします。

メーカー(パーパス)に法定点検やあんしん点検を依頼した場合、基本となる点検費用が発生します。これは「給湯器が安全に使える状態かどうかをプロの目で確認するための技術料と出張費」です。
| 費用の種類 | 一般的な相場(目安) | 内容 |
|---|---|---|
| 基本点検費用 | 約8,000円〜12,000円 | 作業員の出張費、法定点検項目に基づく診断技術料 |
| 部品交換費用(軽度) | 約10,000円〜15,000円 | 劣化しやすいパッキン類、点火プラグなどの小部品交換 |
| 部品交換費用(重度) | 約20,000円〜40,000円 | 熱交換器、電子基盤、バーナーなどの主要部品交換 |
| 新品への交換費用 | 約150,000円〜250,000円 | 給湯器本体代、リモコン代、標準工事費、古い機器の処分費 |
※上記はあくまで一般的な目安であり、正確な情報は公式サイトや専門業者にご確認ください。
点検の結果、「どこも異常がないので、このままお使いいただけます」となれば、基本点検費用のみで済みます。しかし、10年経過した給湯器を隅々までチェックして、本当にどこも悪くないというケースは、私の経験上かなり稀です。大抵はパッキンの硬化やセンサーの劣化が見つかり、何らかの部品交換を提案することになります。
時期や繁忙期による変動と設置環境による差
給湯器の修理や交換費用は、一年中同じというわけではありません。私たち業者の世界には「繁忙期」というものが存在します。それは、気温がグッと下がる11月から2月にかけての冬場です。水温が下がる冬は、給湯器が設定温度までお湯を沸かすためにフルパワーで稼働しなければならず、機器に大きな負担がかかります。その結果、寿命を迎えていた給湯器が次々と悲鳴を上げ、パンク状態になるのです。
繁忙期になると、メーカーの点検窓口も混み合い、予約が数週間先まで取れないこともあります。また、交換用の給湯器本体の在庫も品薄になりがちです。過去には半導体不足の影響で、給湯器が数ヶ月待ちという異常事態もありました。このような時期は、緊急対応の割増料金がかかったり、安価な機種が売り切れていて上位機種を選ばざるを得なくなったりと、結果的に費用が高くついてしまうことがあります。
また、設置環境によっても費用は大きく変わります。例えば、戸建て住宅の壁掛けタイプであれば作業スペースも広く、1時間半から2時間程度でスムーズに交換が終わります。しかし、マンションのパイプシャフト(廊下の壁の中)に埋め込まれているタイプや、高所作業が必要な場所、あるいは狭い隙間に設置されている場合は、特殊な工具や追加の作業員が必要になり、その分工事費が上乗せされることがあります。現場で「これは手強いぞ…」と汗を拭いながら、特殊な枠材を使ってマンションの隙間に給湯器を収めた経験は数え切れません。
10年目のジレンマ:修理部品の保有期間という壁
点検費用についてお話しする際、避けて通れないのが「部品の保有期間」という残酷な現実です。各メーカーは、製品の生産終了から約10年間は修理用の部品を保管しておく義務があります。しかし、裏を返せば10年を過ぎると部品の供給が打ち切られてしまうということです。
888エラーが出るのは、まさにこの10年のタイミングです。お客様が「点検して、悪いところだけ直してよ」と希望されても、メーカーに在庫を確認すると「その機種の基盤はすでに供給終了しています」と言われてしまうことが多々あります。こうなると、どんなに優秀な技術者でも修理することは不可能であり、新品への交換という選択肢しか残されません。点検費用を払った挙句に「修理できません」と言われるのは、お客様にとって非常にショックな出来事です。そのため、私たちは10年を超えた給湯器の場合、最初から交換を視野に入れたご相談をさせていただくようにしています。
パーパス給湯器交換で失敗しない!費用と評判を専門家が解説
パーパス給湯器の888エラーを放置するとどうなりますか?
888エラーを放置して使い続けると、経年劣化による水漏れや不完全燃焼、最悪の場合はガス漏れや火災などの重大な事故につながる恐れがあります。エラー表示中はお湯が使えるため油断しがちですが、内部のパッキンや基盤は確実に10年分のダメージを蓄積しています。安全のため、自己判断での継続使用は大変危険です。
経年劣化が引き起こす水漏れや不完全燃焼のリスク
「たかがお知らせサインでしょ?壊れるまで使えばいいじゃないか」。現場で時折、このようなご意見をいただくことがあります。確かに、給湯器は決して安い買い物ではありませんから、1日でも長く使いたいというお気持ちは痛いほどわかります。しかし、ガスと火と水を同時に扱う給湯器の「限界突破」は、想像以上に恐ろしい結果を招くことがあります。
私が過去に遭遇した最も危険な現場のお話をしましょう。そのお宅は、888エラーが出たまま約4年間、給湯器を使い続けていました。ある日、「お湯の温度が安定しないし、給湯器の周りが水浸しになっている」とのことで急行しました。フロントカバーを開けた瞬間、私は息を呑みました。内部の配管を繋ぐゴムパッキンが完全に劣化してちぎれ、そこから噴き出した水が電子基盤に降り注いでいたのです。基盤の一部はショートして黒く焦げ、異臭を放っていました。
さらに恐ろしいことに、バーナー部分にはススが大量に付着し、正常な青い炎ではなく、赤い不完全燃焼の炎が上がっていた痕跡がありました。もしこのまま使い続けていたら、一酸化炭素が排気口から溢れ出し、室内に逆流していたこともあります。あるいは、ショートした火花が漏れたガスに引火して火災になっていた可能性もあります。お客様にその状態をお見せしたところ、顔面蒼白になり「まさかこんな状態になっているとは…」と震えていらっしゃいました。
給湯器の内部は、ブラックボックスです。外から見ても綺麗に見えることもありますが、10年間、毎日100度近い熱と水圧に耐え続けた部品たちは、確実に限界を迎えています。888エラーは、その限界を教えてくれる最後の命綱なのです。
DIYでの修理や分解が絶対にNGな理由
近年、動画サイトなどで「給湯器のエラーを自分で直してみた」といったDIY動画を見かけることがあります。手先の器用な方や、機械いじりが好きな方は「部品さえ手に入れば自分でもできるのではないか」と考えることもあります。しかし、プロとして断言します。給湯器のカバーを開けて内部を触ることは、絶対にやめてください。
給湯器の修理や交換には、「ガス可とう管接続工事監督者」や「液化石油ガス設備士」、「給水装置工事主任技術者」といった国家資格や専門の資格が必要です。これは、一歩間違えればガス漏れによる爆発や、一酸化炭素中毒といった命に関わる大事故に直結するからです。
以前、あるお客様がご自身でネットオークションで中古の基盤を落札し、見よう見まねで交換しようとした現場に呼ばれたことがあります。配線の接続を間違えたらしく、電源を入れた瞬間にブレーカーが落ち、給湯器からは焦げ臭い煙が出ていました。さらに恐ろしいことに、ガス管の接続部分を無理に動かしたせいで、微量のガス漏れまで発生していました。私たちは専用のガス検知器を使って漏れを特定し、事なきを得ましたが、一歩間違えれば大惨事でした。
私たちプロは、専用の計測機器を使い、正しいトルク(締め付けの強さ)で配管を接続し、作業後には必ずガス漏れ検査用のスプレーや検知器を使って二重三重の安全確認を行います。命に関わる機器だからこそ、最終的な判断と作業は必ず専門業者にご相談ください。
突然の故障がもたらす生活への大ダメージ
安全面のリスクに加えて、888エラーを放置してギリギリまで使い続けることには、もう一つの大きなデメリットがあります。それは「ある日突然、完全にお湯が出なくなる」という生活へのダメージです。
給湯器が完全に壊れるのは、なぜか決まって真冬の寒い時期や、年末年始の連休中、あるいは夜遅くにお風呂に入ろうとしたタイミングです。これはマーフィーの法則でもなんでもなく、気温が下がることで機器に最大の負荷がかかるからです。
もし真冬に給湯器が壊れたらどうなるでしょうか。冷たい水で顔を洗い、油汚れの落ちない食器を震えながら洗い、毎日銭湯に通わなければなりません。小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭では、風邪を引かせてしまうリスクもあります。慌てて業者に電話をしても、繁忙期であれば「最短で工事に行けるのは1週間後です」と言われてしまうことも珍しくありません。
現場で「もっと早く交換しておけばよかった…」と肩を落とすお客様を数え切れないほど見てきました。888エラーが出ている状態は、「まだお湯が出ているうちに、余裕を持って業者を選び、じっくりと機種を検討できるゴールデンタイム」なのです。この貴重な時間を無駄にせず、計画的な対策を立てることを強くお勧めします。
点検か交換か?888エラーが出た時の正しい判断基準は何ですか?
888エラーが出た際の判断基準は使用年数と将来の修理コストのバランスです。10年経過している場合、メーカーの部品保有期間が終了していることが多く、一度修理してもすぐに別の箇所が壊れるリスクがあります。そのため点検を受けても結局は新品への交換が最も安全でコストパフォーマンスが良い選択肢となります。
修理の「いたちごっこ」を避けるための考え方
888エラーが出たお客様から「とりあえず点検してもらって、安く済むなら修理でお願いしたい」と言われることは非常に多いです。お気持ちはよくわかります。しかし、現場の経験から申し上げると、10年を超えた給湯器の修理は、いわゆる「いたちごっこ」になる確率が極めて高いのです。
例えば、点検の結果、お湯の温度を感知するセンサー(サーミスタ)が劣化していたとします。部品代と作業費で2万円を支払って修理したとしましょう。その時は直って再びお湯が出るようになります。しかし、給湯器の内部にある他の部品(基盤、バーナー、ポンプなど)も同じように10年間のダメージを蓄積していることは変わりません。半年後、今度は電子基盤がショートしてしまい、また3万円の修理費がかかる…。こんなケースは決して珍しくありません。
私が担当したあるお客様は、「まだ使えるから」と修理を3回繰り返し、合計で8万円近くの費用をかけていました。そして4回目の故障でついに主要な熱交換器に穴が開き、「これ以上は直せません」とお伝えした時の、お客様の落胆した顔は今でも忘れられません。結局、最初から新品に交換していれば、トータルの出費は安く済んでいたのです。
車に例えればわかりやすいこともあります。走行距離が10万キロを超えた車は、あちこちガタが来始めます。タイミングベルトを交換し、次にオルタネーターが壊れ、エアコンが効かなくなり…と修理を続けるよりも、思い切って新車に乗り換えた方が、燃費も良く、安心してドライブできるのと同じです。給湯器における「10年」は、まさにその乗り換えのタイミングなのです。
最新エコジョーズへの交換によるメリットと快適な生活
もし交換を決断された場合、それは決して「痛い出費」だけではありません。10年前の給湯器と最新の給湯器では、性能に雲泥の差があります。特に、現在主流となっている高効率給湯器「エコジョーズ」に交換した場合、お客様から「こんなに快適になるなら、もっと早く替えればよかった!」と喜びの声をいただくことが本当に多いのです。
エコジョーズの最大のメリットは、ガス代の節約です。従来の給湯器では空気中に捨てていた排気熱を回収し、事前にお水を温めるために再利用する仕組みを持っています。その結果、熱効率が従来の約80%から約95%にまで向上し、ガス使用量を約15%削減することができます。ご家庭の使用状況にもよりますが、年間で1万円〜2万円近くガス代が安くなることもあり、長く使えば使うほど交換費用の元が取れる計算になります。
また、お湯の安定感も格段に違います。古い給湯器によくある「シャワーを使っている途中で急に冷たくなる(冷水サンドイッチ現象)」といった不快な症状も、最新の機種では高度な制御技術によりほとんど解消されています。お風呂の準備も、リモコンのボタン一つで設定した温度と水位にピタリと自動で沸き上がります。
現場で新しい給湯器を壁に掛け、配管を綺麗に繋ぎ直し、リモコンの電源を入れた瞬間。真新しい画面が明るく点灯し、勢いよく温かいお湯が出た時のお客様のホッとした笑顔を見るのが、私たち業者の何よりのやりがいです。888エラーは、そんな快適な生活へアップデートするための良いきっかけだと捉えてみてはいかがでしょうか。
信頼できる業者の選び方と相見積もりの重要性
最後に、交換を検討する際の業者選びについて、現場の人間から少しだけアドバイスをさせてください。給湯器の交換業者は星の数ほどあり、インターネットで検索すると「最安値!」「激安!」といった魅力的な言葉が並んでいます。しかし、価格だけで業者を選ぶのは危険です。
給湯器の工事は、ガスと水を扱うため、確かな技術と責任感が求められます。安すぎる業者の中には、必要な資格を持たないアルバイトが作業をしたり、見えない部分の配管や保温材の処理を適当に済ませたりする悪質なケースも存在します。後になってガス漏れや水漏れが発生しても、「連絡がつかない」というトラブルも実際に耳にします。
- 必要な資格(ガス機器設置スペシャリストなど)を明記しているか
- 見積もりの内訳(本体代、工事費、処分費など)が明確か
- 工事後の保証(商品保証と施工保証)がしっかりしているか
- 電話やメールの対応が丁寧で、質問に的確に答えてくれるか
お急ぎでなければ、必ず2〜3社から相見積もりを取ることをお勧めします。見積もりを見比べることで、ご自宅の設置環境における適正な相場が見えてきます。また、現場調査に来たスタッフの態度や説明の分かりやすさも、信頼できる業者かどうかを見極める重要な判断材料になります。
私たち給湯器修理.comも、お客様の不安に寄り添い、現場の状況をしっかりと確認した上で、最適なプランをご提案することを信条としています。無理な営業は一切いたしませんので、迷った時はぜひ一度ご相談ください。
まとめ:パーパス給湯器の888エラーリセット方法と今後の対策
パーパス給湯器の888エラーは、決して恐れるものではありません。10年間、あなたのご家庭に温かいお湯を届け続けてくれた給湯器からの「お疲れ様、そして点検のお願い」のサインです。
リモコンの運転スイッチを5回「入・切」することで一時的に888エラーのリセット方法は実行できますが、それは根本的な解決にはなりません。エラーが出たということは、内部の部品が確実に経年劣化を起こしており、いつお湯が出なくなったり、水漏れを起こしたりしてもおかしくない時期に来ているという事実を、しっかりと受け止める必要があります。
点検を受けるか、思い切って新品のエコジョーズなどに交換するか。それぞれの費用相場や将来のリスクを考慮した上で、ご自身のライフスタイルに合った最適な選択をしてください。お湯が普通に使える今のうちに行動を起こすことが、冬場の突然のトラブルを回避し、安心で快適な生活を守るための最大の秘訣です。
給湯器に関する疑問や不安があれば、いつでも私たちプロにお任せください。安全第一で、お客様の温かい暮らしをサポートさせていただきます。
▶ まず読みたい:給湯器の寿命は何年?交換時期のサインと費用目安を解説
株式会社生活水道センター 本部長
保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405
株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。










