給湯器が安い業者はどこ?プロが教える工事費込みで賢く交換する選び方の秘訣

給湯器が安い業者はどこ?プロが教える工事費込みで賢く交換する選び方の秘訣

こんにちは。給湯器修理.comです。

濱本 孝一

この記事の監修者

濱本 孝一

株式会社 生活水道センター 代表取締役

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス機器設置スペシャリスト
2級管工事施工管理技士 第04910号

株式会社生活水道センター 代表取締役。創業32年の節目を迎え、全国に水道局指定工事店のネットワークを広げる水回りのスペシャリスト。「日本の住宅寿命を延ばす」という使命感のもと、早期メンテナンスの重要性を提唱し続けている。現場の叩き上げでありながら、メーカー事業「ドットデザイン」での製品開発や、次世代の職人育成など、業界の近代化に尽力。

この記事でわかること

  • 給湯器の交換費用が一番安い業者の特徴と価格傾向
  • 依頼先ごとのメリットとデメリットの比較
  • 工事費込みの総額を限界まで安く抑える具体的なコツ
  • ネット通販で本体だけを買う施主支給の思わぬリスク

給湯器が一番安い業者はどこ?依頼先ごとの価格傾向を教えて!

給湯器の交換費用が最も安くなりやすいのはネット系給湯器専門業者です。一般的な20号壁掛けタイプの場合、本体と工事費込みで専門業者は12万〜15万円程度が相場ですが、ガス会社やメーカー依頼だと18万〜25万円ほどになるケースが多く見られます。ただし設置環境や時期によって最安の依頼先は変動します。

ネット系給湯器専門業者が比較的安くなりやすい理由

毎日のようにお客様のお宅へ伺い、給湯器の点検や交換を行っていると、「どこに頼むのが一番安いの?」というご質問を本当によくいただきます。長年この業界で現場を見てきた私の経験から申し上げますと、給湯器が安い業者を探すなら、やはり「ネット系の給湯器専門業者」が有力な選択肢になります。

では、なぜネット系の専門業者は他と比べて圧倒的に安い価格を提示できるのでしょうか。その理由は大きく分けて3つあります。

1つ目は、メーカーからの「大量仕入れ」によるコストダウンです。全国展開しているような規模の大きい専門業者は、リンナイやノーリツといった主要メーカーから年間を通して数千台、数万台という単位で給湯器を直接仕入れています。問屋を挟まずに大量購入することで、1台あたりの仕入れ価格を極限まで下げることができるのです。現場で古い給湯器を取り外している際、お客様から「こんなに安くて、もしかして中古品じゃないの?」と冗談交じりに聞かれることがありますが、もちろんすべて新品です。単に仕入れの規模が違うだけなのです。

2つ目は、店舗を持たないことによる「固定費の削減」です。街のガス屋さんや家電量販店のように立派なショールームを持たず、インターネット上のウェブサイトを窓口にしているため、高額な家賃や店舗スタッフの人件費がかかりません。その浮いたコストを、そのままお客様への提供価格に還元できるという仕組みです。

3つ目は、施工の「効率化」です。私たち専門業者のスタッフは、毎日給湯器の交換ばかりを行っています。そのため、現場での状況判断や作業スピードが非常に早く、1日に何件もの現場を回ることができます。先日も、午前中にマンションのパイプシャフト設置タイプの交換を終え、午後には戸建ての壁掛けタイプの交換を2件こなしました。このように回転率を上げることで、1件あたりの利益が薄くても事業として成り立つため、結果的に工事費込みの総額を安く抑えることができるのです。

ここで、具体的な費用の内訳と一般的な相場レンジについて触れておきましょう。給湯器の交換にかかる費用は、主に「本体代」「リモコン代」「標準工事費(既存機器の撤去・処分、配管接続、試運転など)」で構成されます。

依頼先 本体+リモコン+標準工事費の相場(20号オートの場合) 価格の傾向
ネット系給湯器専門業者 120,000円 〜 150,000円 最も安い。割引率が最大80%に達することも。
ホームセンター・家電量販店 140,000円 〜 180,000円 やや安いが、追加工事費で高くなる場合あり。
地元の工務店・リフォーム会社 160,000円 〜 200,000円 中間的。付き合いがある場合は融通が利く。
ガス会社(大手・地元) 180,000円 〜 250,000円 割高。定価に近い価格での販売が多い。

※上記の数値はあくまで一般的な目安です。正確な情報は各業者の公式サイト等をご確認ください。

このように、専門業者は他と比べて数万円単位で安くなる傾向があります。ただし、これはあくまで「標準的な設置環境」での話です。配管の延長が必要だったり、高所作業車が必要な場所に設置されていたりする場合は、追加費用が発生するため注意が必要です。

ガス会社やメーカーは安心感がある一方で割高になる傾向

一方で、「やっぱりガス機器だから、普段からガスを供給してくれているガス会社に頼むのが一番安心」と考える方も非常に多くいらっしゃいます。実際、私が現場へ到着した際、「最初はガス会社に見てもらったんだけど、見積もりを見てびっくりして、こちらにも電話してみたのよ」とおっしゃるお客様は後を絶ちません。

ガス会社や給湯器メーカーのサービス指定店に依頼する最大のメリットは、何と言ってもその「圧倒的な安心感と信頼性」です。万が一のガス漏れや不具合があった際にも、自社の看板を背負っているため責任を持って確実に対応してくれます。また、毎月のガス料金の請求書に同封されているチラシなどで馴染みがあり、連絡先がすぐにわかるという手軽さもあります。

しかし、価格面で見ると、どうしても割高になってしまうのが実情です。なぜなら、ガス会社やメーカーは「給湯器を安く売って利益を出す」ことを主目的としていないからです。ガス会社にとっては、毎月のガス料金から得られる継続的な収益がメインであり、機器の販売はあくまで付帯サービスの一環という位置づけです。そのため、メーカー希望小売価格(定価)から大きく値引きされることは少なく、良くて10〜20%程度の割引にとどまることがほとんどです。

ある冬の寒い日のことでした。15年以上使用した給湯器が突然壊れ、お湯が出なくなってしまったお客様の現場へ急行しました。お客様は最初、契約している大手ガス会社に連絡をしたそうです。ガス会社の担当者はすぐに駆けつけてくれましたが、提示された見積もりはなんと約25万円。予算を大きくオーバーしていたため、慌ててネットで給湯器が安い業者を検索し、私どもの会社にご依頼いただいたという経緯でした。私たちが提示した見積もりは約14万円。同じスペックの最新機種でありながら、実に10万円以上の差がありました。

この価格差の背景には、下請け構造も関係しています。大手ガス会社に依頼した場合、実際に工事にやってくるのはガス会社の社員ではなく、提携している地元の設備業者や下請け業者であることが多いのです。元請けであるガス会社の利益、そして下請け業者の施工費が上乗せされるため、どうしても最終的なお客様への提示価格は高くなってしまいます。

もちろん、「お金に糸目はつけないから、とにかく一番信頼できるところに丸投げしたい」という方にとっては、ガス会社は最適な選択肢です。しかし、少しでも費用を抑えたい、適正な価格で賢く交換したいとお考えであれば、ガス会社一択で決めてしまうのは非常にもったいないと言わざるを得ません。

状況や希望条件によって「一番安い」業者は異なる点に注意

ここまで「ネット系給湯器専門業者が安い」「ガス会社は割高」と解説してきましたが、実は現場の状況やお客様の希望条件によっては、必ずしもこのセオリーが当てはまらないケースがあります。ここが給湯器交換の奥深いところであり、プロとして皆様にぜひ知っておいていただきたいポイントです。

例えば、設置環境による追加工事の有無です。ネット系業者は「標準工事費込み」で安い価格を提示していますが、現場の状況が特殊な場合、追加費用が重なって結果的に他社と変わらない金額になることがあります。

私が以前担当した現場で、こんなことがありました。築40年以上の古い戸建て住宅で、給湯器が家の裏手の非常に狭い隙間に設置されていました。さらに、長年の土壌の沈下により、ガス管や水道管の腐食が進んでおり、一部の配管を新しく引き直す必要がありました。このような場合、単なる「給湯器の付け替え」ではなく、「配管の改修工事」が必要になります。

もし、地元の馴染みの工務店や、日頃からその家のメンテナンスを任されている業者であれば、「ついでだから配管の補修はサービスしておくよ」と、融通を利かせてくれることがあります。しかし、ネット系業者の場合、作業項目ごとに明確な料金テーブルが設定されているため、配管延長工事費、特殊高所作業費、狭小地作業費などが次々と加算され、最終的な総額が地元の工務店よりも高くなってしまう逆転現象が起きることがあるのです。

また、時期や繁忙期による変動も無視できません。給湯器は水温が下がる冬場(11月〜2月)にフル稼働するため、この時期に故障が集中します。いわゆる「給湯器業界の繁忙期」です。この時期はどの業者も予約でパンパンになり、最悪の場合、交換までに1〜2週間待たされることもあります。ネット系業者がいくら安くても、「今すぐお湯を使いたいのに、工事は2週間後になります」と言われてしまえば、お客様にとっては死活問題です。

そんな時、近所のガス屋さんや、在庫を抱えている地元のリフォーム店が「少し割高だけど、明日すぐに工事に行けるよ」と言ってくれたらどうでしょうか。数万円の価格差よりも、スピードを優先する方が多いはずです。実際、小さなお子様がいるご家庭や、介護が必要な方がいるご家庭では、「1日でも早くお湯が出るなら、多少高くても構わない」とおっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。

一番安い業者を見極めるためのチェックポイント

  • 標準工事費以外に「追加費用」が発生しそうな特殊な設置環境ではないか?
  • 故障してすぐにお湯が必要な「緊急事態」か、まだお湯が出て「比較検討する時間」があるか?
  • 冬場の繁忙期か、夏場の閑散期か?

つまり、給湯器が安い業者を探す際は、単にウェブサイト上の「〇〇円〜」という最安値の数字だけを鵜呑みにするのではなく、ご自宅の設置状況や、ご自身の「時間的猶予」を総合的に判断することが不可欠なのです。最終的な判断は、必ず現場調査を行った上で提示される「総額の見積もり」を見てから行うようにしてください。

費用は機種・設置状況で変わります

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給湯器交換はどこに頼むのが正解?主な依頼先の比較ポイントは?

依頼先選びの正解は重視する条件で異なります。価格とスピードを最優先するなら給湯器専門業者、長年の付き合いやトラブル時の安心感を重視するなら地元のガス会社や工務店、実物を見て担当者と直接相談したいならホームセンターや家電量販店が適しています。ご自身の希望に合わせてバランス良く選ぶことが大切です。

スピードと価格を重視するなら「給湯器専門業者」

給湯器が突然壊れてお湯が出なくなった時、真っ先に頭に浮かぶのは「とにかく早く直したい」「でも、できれば安く済ませたい」という2つの願いではないでしょうか。この「スピード」と「価格」という、一見相反する2つのニーズを最も高いレベルで満たしてくれるのが、私たちのような給湯器専門業者です。

専門業者の強みは、何と言っても「給湯器に特化していること」に尽きます。例えば、キッチンやお風呂、トイレなど水回り全般を扱う総合リフォーム会社の場合、職人は様々な工事を掛け持ちしています。そのため、給湯器の急な故障の連絡が入っても、「いま別の現場で大工仕事をしているから、すぐには行けない」ということがよく起こります。

しかし、給湯器専門業者のスタッフは、車に様々な種類の給湯器本体や部材を積み込み、毎日エリア内を巡回しています。お客様から「お湯が出ない!」とSOSのお電話をいただけば、GPSで最も近くにいるスタッフを即座に手配し、最短でその日のうちに駆けつけることができるのです。

私が以前、真冬の12月に対応した現場の話です。「昨日の夜からお湯が出ず、銭湯も遠くて本当に困っている」と、震えるような声でお電話をいただいたお客様がいらっしゃいました。幸い、お客様の希望するノーリツ製の20号オートタイプの在庫が車にあったため、お電話からわずか2時間後には現場に到着。そこから約2時間半で交換作業を完了させました。試運転でお風呂の蛇口から温かいお湯が出た瞬間、お客様が「あぁ、助かった…!」と心底ホッとされた表情を浮かべたのを、今でも鮮明に覚えています。このスピード感こそが、専門業者の最大の価値です。

さらに、価格面でも圧倒的な優位性があります。前述の通り、メーカーからの大量仕入れによるコストダウンが効いているため、定価の60%〜80%オフという大幅な割引価格で提供できるのです。「安かろう悪かろうではないか?」と心配される方もいらっしゃいますが、取り扱っているのはメーカーの正規品であり、工事を行うのも必要な国家資格(ガス機器設置スペシャリストや液化石油ガス設備士など)を持ったプロの技術者です。

ただし、専門業者を選ぶ際にも注意点はあります。それは「業者によって対応品質に差がある」ということです。残念ながら、一部の悪質な業者の中には、ウェブサイト上では極端に安い価格を提示しておきながら、現場で「この配管は劣化しているから交換しないと危険だ」などと不安を煽り、高額な追加費用を請求するケースも報告されています。

優良な専門業者を見分けるコツは、見積もりの明朗さと保証内容の充実度を確認することです。見積もりに「一式」としか書かれていない業者は避け、本体代、リモコン代、標準工事費、廃材処分費などが細かく明記されているか確認しましょう。また、独自の「10年工事保証」や「製品保証」を無料で付帯している業者は、自社の施工技術に自信を持っている証拠と言えます。

日常的な付き合いや安心感で選ぶなら「地元のガス会社・工務店」

一方で、「ネットで知らない業者を家に呼ぶのはどうしても抵抗がある」「多少高くても、顔見知りの人に頼みたい」という方も少なくありません。特にご年配の方や、長年同じ土地にお住まいの方にとっては、地元のガス会社や工務店が最も安心できる依頼先となるなります。

地元の業者の最大の魅力は、「家全体の状況を把握してくれている」という点です。例えば、地元の工務店に給湯器の交換を依頼した場合、彼らは単に給湯器を付け替えるだけでなく、「ついでに外壁のひび割れも見ておきましょうか」「お風呂場のタイルの目地が傷んでいるから、一緒に直しておきますね」といった、家全体を見渡したプラスアルファの提案やメンテナンスをしてくれることがあります。

また、トラブルが起きた時の「駆けつけやすさ」も大きなメリットです。ネット系の専門業者は広域をカバーしているため、エリアによっては到着までに時間がかかることがありますが、地元のガス屋さんなら「自転車で5分の距離」ということも珍しくありません。「ちょっとお湯の温度が安定しないんだけど…」といった些細な困りごとでも、電話一本ですぐに見に来てくれるという安心感は、何物にも代えがたい価値があります。

私が現場でお会いしたあるお客様は、最初は私どもに相見積もりをご依頼いただきました。提示した金額は地元のガス会社よりも6万円ほど安かったのですが、最終的にそのお客様は地元のガス会社を選ばれました。後日、その理由を伺うと、「亡くなった主人がずっと付き合いをしていたガス屋さんで、私の顔も名前も知ってくれている。何かあった時に、すぐ飛んできてくれる安心感をお金で買ったのよ」とおっしゃっていました。この言葉には、プロの私としても深く納得させられました。

しかし、デメリットとして価格の高さは否めません。地元の小さな工務店やガス屋さんは、給湯器の仕入れ台数が少ないため、どうしてもメーカーからの仕入れ値が高くなってしまいます。そのため、お客様への提供価格も定価に近くなり、専門業者と比較すると数万円から、場合によっては10万円近く高くなることもあります。

また、取り扱っているメーカーが限定されることも多いです。「うちはリンナイしか扱っていない」「ノーリツの製品は取り寄せに時間がかかる」といったケースがあり、お客様が希望する機種を自由に選べない可能性がある点には注意が必要です。もし、特定のメーカーの最新機能(例えば、除菌機能付きやマイクロバブル対応など)にこだわりがある場合は、事前に取り扱いがあるか確認しておくことをお勧めします。

実物を見て相談したいなら「ホームセンター・家電量販店」

近年、給湯器の交換依頼先として存在感を増しているのが、ホームセンターや家電量販店です。週末に日用品や家電を買いに行ったついでに、リフォームコーナーで給湯器の展示品を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

ホームセンターや家電量販店の最大のメリットは、「実物を見て、触って、店舗のスタッフに直接相談できる」という点です。ネットの画面上だけで数十万円の買い物をするのは不安だという方にとって、実際の給湯器のサイズ感やリモコンのボタンの配置などを目で見て確認できるのは大きな安心材料になります。

また、店舗独自のポイント還元やキャンペーンを活用できるのも魅力です。「家電量販店のポイントが数万円分貯まっているから、それを使って給湯器を安く交換したい」といったケースや、「決算セールの時期に、指定のクレジットカードで支払うとさらに5%オフになる」といった特典を利用すれば、実質的な負担額をかなり抑えることができます。

私が以前、あるホームセンターの駐車場で待機していた時のことです。リフォームコーナーから出てきたご夫婦が、「やっぱりリモコンの文字が大きい方が見やすくていいね。ポイントもつくし、ここでお願いしようか」と話しているのを耳にしました。このように、日頃から使い慣れている店舗の安心感と、ポイント等の経済的メリットを重視する方には、非常に適した選択肢と言えます。

しかし、プロの視点から見ると、いくつか注意すべき落とし穴もあります。まず、店舗にいるスタッフは「販売のプロ」であって、「施工のプロ」ではないという点です。お客様の家族構成やライフスタイルに合わせた機種の提案は得意でも、現場の複雑な配管状況や設置基準に関する専門的な知識が不足していることがあります。そのため、店舗で契約を済ませた後、実際に下請けの工事業者が現場調査に来た段階で、「この設置場所では追加の部材が必要です」と言われ、当初の見積もりから大幅に金額が跳ね上がってしまうトラブルが散見されます。

さらに、施工までのスピード感に欠けることも多いです。店舗での受付から下請け業者への手配、現場調査、そして実際の工事日決定まで、いくつものプロセスを挟むため、故障してすぐにお湯を使いたい緊急時には不向きです。通常、申し込みから工事完了まで1週間から2週間程度かかるのが一般的です。

ホームセンター・家電量販店に依頼する際の注意点

  • 店頭のスタッフと実際の施工業者が異なるため、情報の伝達ミスが起きやすい。
  • 「標準工事費込み」と書かれていても、現場調査後に追加費用が発生するケースが多い。
  • 即日対応は難しく、工事までに日数がかかることを覚悟しておく。

このように、依頼先にはそれぞれ一長一短があります。「給湯器が安い業者」という価格面だけでなく、スピード、安心感、ポイント還元など、ご自身が最も重視する条件と照らし合わせて、最適な依頼先を選ぶことが後悔しないための秘訣です。

給湯器交換の業者選びについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
給湯器交換が安いのはどこ?プロが教える業者選び

ホームセンターの給湯器は本当に安い?メリットと注意点とは?

ホームセンターの給湯器はチラシや店頭表示の本体価格が非常に安く見えることがありますが、総額が最安とは限りません。店頭価格が7万円でも、標準工事費3万〜4万円や古い給湯器の処分費が別途加算され、最終的に13万〜15万円程度になるケースがあるためです。必ず工事費込みの総額で比較する必要があります。

店舗独自の割引キャンペーンやポイント還元の活用法

週末の新聞折り込みチラシや、ホームセンターの店頭に大きく掲げられた「給湯器大特価!〇〇万円!」というポップ。これを見ると、「ネットの専門業者よりもホームセンターの方が安いのでは?」と感じる方もいらっしゃるなります。確かに、ホームセンターは独自の戦略で給湯器をお得に提供する仕組みを持っています。

ホームセンターで給湯器を安く手に入れる最大の武器は、店舗が定期的に開催する「リフォームフェア」や「水回りキャンペーン」です。これらの期間中は、特定のメーカーの機種が目玉商品として大幅に値引きされることがあります。例えば、通常の店頭価格が10万円の給湯器が、キャンペーン期間中だけ8万円で販売されるといった具合です。店舗側としては、給湯器をきっかけに来店してもらい、他の日用品やDIY用品も一緒に買ってもらうという狙いがあるため、思い切った価格設定が可能になります。

さらに見逃せないのが「ポイント還元」です。多くのホームセンターや家電量販店は独自のポイントカードを発行しており、給湯器のような高額商品を購入すると、一気に数千円から数万円分のポイントが貯まります。例えば、15万円の給湯器交換で10%のポイントがつけば、1万5千円分のポイントが戻ってきます。このポイントを使って、後日トイレットペーパーや洗剤などの日用品を買うことができると考えれば、実質的な出費はかなり抑えられます。

私が現場でお話を伺ったお客様の中にも、このポイント還元を賢く利用されている方がいらっしゃいました。「うちは毎週末このホームセンターに買い物に来るから、ポイントが貯まるのが一番嬉しいの。ネットの業者の方が現金での支払額は少し安かったけど、ポイント分を計算したらホームセンターの方がお得だったわ」と笑顔で語ってくれました。

また、指定のクレジットカードで決済することで、分割払いの金利手数料が無料になるキャンペーンを行っている店舗もあります。給湯器の交換は予期せぬ突然の出費になることが多いため、「手元にまとまった現金はないけれど、手数料なしで分割払いできるなら助かる」という方にとっては、非常にありがたい制度と言えるなります。

本体価格が安くても工事費が別料金になる場合がある点に注意

しかし、ホームセンターでの給湯器購入には、プロの目から見て絶対に気をつけていただきたい「価格のカラクリ」が存在します。それが、「本体価格と工事費の分離」です。

チラシや店頭のポップに大きく書かれている「激安〇〇万円!」という金額。よくよく小さな文字を読んでみると、「※本体のみの価格です。工事費は別途かかります」と書かれていることが非常に多いのです。これに気づかず、「7万円で給湯器が交換できる!」と喜んでレジに向かうと、思わぬ見積もり額に驚くことになります。

一般的な給湯器交換における「標準工事費」の相場は、おおよそ3万円から4万円程度です。これには、古い給湯器の取り外し、新しい給湯器の取り付け、給水・給湯・ガス配管の接続、リモコンの交換、そして試運転の費用が含まれます。しかし、ホームセンターの場合、これ以外にも様々な名目で追加費用が加算されることがあります。

私が過去に、ホームセンターの見積もりに納得がいかず、私どもに相見積もりをご依頼いただいたお客様のケースをご紹介しましょう。そのお客様がホームセンターで提示された見積もりには、以下のような内訳が書かれていました。

  • 給湯器本体(20号オート):75,000円(チラシ価格)
  • 標準工事費:35,000円
  • 既存給湯器の撤去・処分費:8,000円
  • 出張費(店舗から10km以上のため):3,000円
  • 高所作業費(2階の壁面設置のため):10,000円
  • ガス可とう管交換費:5,000円

本体価格こそ75,000円と格安でしたが、様々な追加費用が積み重なり、最終的な総額は136,000円になっていました。私ども専門業者の場合、撤去処分費や出張費は最初から「標準工事費込み」のパッケージ価格に含めていることが多いため、結果的に私どもの方が総額で1万円以上安くご案内することができました。

ホームセンターは下請けの工事業者に作業を委託しているため、業者が現場で少しでも手間がかかる作業(高所作業、狭所作業、配管の延長など)が発生すると、それがすべて「追加オプション料金」としてお客様に跳ね返ってきやすい構造になっています。店舗で安さに惹かれて契約する前に、必ず「自分の家の設置状況で、最終的に総額いくらになるのか」を、現場調査を通じて確定させることが絶対条件です。

取り扱いメーカーや在庫機種が限定される可能性も

ホームセンターで給湯器を選ぶ際のもう一つの注意点は、「選択肢の少なさ」です。ホームセンターの売り場スペースには限りがあるため、すべてのメーカーのすべての機種を展示・在庫しておくことは不可能です。そのため、店舗のバイヤーが「一番売れ筋で、無難な機種」を厳選して仕入れています。

多くの場合、リンナイやノーリツといった主要メーカーの、最もスタンダードな「壁掛けタイプの20号オート」や「24号フルオート」などが中心となります。もし、ご自宅の給湯器が「据え置きタイプ」であったり、マンションのパイプシャフト(PS)内に設置する特殊な排気バリエーション(PS扉内設置形や上方排気形など)であったりする場合、店舗には在庫がなく、メーカーからの取り寄せ対応となります。

取り寄せになると何が問題かというと、「時間がかかる」ということです。スタンダードな機種であれば、店舗の裏の倉庫に在庫があり、下請け業者の予定さえ空いていれば2〜3日で工事に来てもらえることもあります。しかし、特殊な機種の取り寄せになると、メーカーの在庫状況によっては納期が1週間から2週間、冬場の繁忙期や部品不足の時期には1ヶ月以上待たされることもあります。

以前、マンションにお住まいのお客様から「ホームセンターで給湯器を頼んだら、特殊な形だから取り寄せに3週間かかると言われた。お湯が出なくて困っているから、お宅なら早くできないか?」とご相談を受けたことがあります。私ども専門業者は、マンション用の特殊な給湯器であっても、自社の巨大な倉庫に豊富な在庫を抱えているため、翌日には交換にお伺いすることができました。

また、最新のエコジョーズ(潜熱回収型給湯器)や、スマートフォンと連動して外出先からお風呂のお湯はりができる高機能リモコンなど、少しこだわった機能を希望する場合も、ホームセンターの店頭ラインナップには含まれていないことが少なくありません。

ホームセンターでの購入に向いている人の特徴

  • 戸建て住宅で、最も一般的な壁掛けタイプの給湯器を使用している人。
  • まだ給湯器が完全に壊れておらず、交換までに数週間の時間的余裕がある人。
  • 店舗のポイントを貯めたい、または使いたい人。

ホームセンターの給湯器は、条件にピタリとハマれば非常にお得で便利な選択肢になります。しかし、「どんな状況でも一番安い」「すぐにやってくれる」と思い込んでしまうと、痛い目を見ることになります。ご自身の家の給湯器のタイプと、いま置かれている状況(緊急度)を冷静に見極めることが大切です。

給湯器を工事費込みでできるだけ安く買う方法はある?

工事費込みの総額を安く抑えるには、必ず3社以上の専門業者から相見積もりを取ることが基本です。また、業者の決算期である3月や9月、閑散期の夏場を狙うと割引率が高くなる傾向があります。さらに最新機能にこだわらない場合は、型落ち品や在庫処分品を選ぶことで相場より数万円ほど安く購入できることもあります。

必ず複数業者から相見積もりを取って総額を比較する

私たちプロの業者が、友人や家族から「給湯器を安く交換するにはどうしたらいい?」と聞かれた時、真っ先にアドバイスするのが「絶対に相見積もりを取りなさい」ということです。これは給湯器に限らず、リフォーム工事全般に言える鉄則ですが、給湯器交換においては特にその効果が絶大です。

なぜ相見積もりが重要なのか。それは、給湯器交換の業界には「定価」という概念が機能しておらず、業者によって割引率や工事費の設定が驚くほどバラバラだからです。同じメーカーの全く同じ型番の機種を取り付けるのに、A社では13万円、B社では16万円、C社では20万円という見積もりが出てくることは日常茶飯事です。

私が現場でお会いしたあるお客様は、最初はネットで見つけた1社だけに連絡をして、18万円という見積もりを提示されました。「こんなものか」と契約しかけたそうですが、念のため別の業者(私どもの会社)にも見積もりを依頼したところ、14万円でできることがわかり、大変驚かれていました。「たった1本の電話を追加するだけで、4万円も節約できた」と喜んでおられました。

相見積もりを取る際のポイントは、「同条件」で比較することです。業者に依頼する際は、現在使用している給湯器の「型番(本体の正面に貼られているシールに記載されています)」と、設置場所の写真をスマートフォンで撮影してメールやLINEで送るのが最も確実です。その結果、業者は必要な機能(号数、オートかフルオートかなど)や、追加工事の有無を正確に判断でき、精度の高い見積もりを出すことができます。

また、見積もりが出揃ったら、単に「一番安い金額」だけで決めるのではなく、「内訳」をしっかり確認してください。優良な業者の見積もりには、以下のような項目が明記されています。

  • 給湯器本体の価格(割引率)
  • リモコンの価格(台所用・浴室用)
  • 標準工事費(既存機器の撤去、配管接続、試運転など)
  • 廃材処分費(古い給湯器の引き取り)
  • 消費税

悪質な業者の場合、見積もり上は「10万円」と最安値を提示しておきながら、小さな文字で「※廃材処分費や部材代は別途実費精算」と書かれていることがあります。いざ工事が終わってみると、あれこれと追加請求され、結局一番高くなってしまったというトラブルは後を絶ちません。必ず「これ以上、1円も追加費用はかかりませんか?」と念押しして確認することが、安く確実に交換する最大の秘訣です。

業者の決算期や閑散期の割引キャンペーンを狙う

給湯器を安く買うためのもう一つの裏ワザは、「タイミングを見計らう」ことです。給湯器が完全に壊れてお湯が出なくなってしまった場合は悠長なことは言っていられませんが、「最近お湯の温度が安定しない」「使用開始から12年経ったから、そろそろ交換時期かな」と、まだ少し余裕がある場合は、業者側の都合に合わせたタイミングを狙うことで、相場よりもかなり安く交換できるおそれがあります。

まず狙い目なのが、業者の「決算期」です。多くの給湯器専門業者やリフォーム会社は、3月や9月に決算月を迎えます。この時期、業者は少しでも売上目標を達成するために、利益を削ってでも件数をこなそうとします。「今月中に契約して工事をさせていただけるなら、特別にあと1万円お値引きします!」といった営業マンのセリフが飛び出しやすいのが、この決算期なのです。

次に、「閑散期」を狙うという方法です。給湯器業界の繁忙期は、水温が下がり給湯器に負荷がかかる冬場(11月〜2月)です。この時期は黙っていても次から次へと故障の依頼が舞い込むため、業者は強気の価格設定を崩しません。値引き交渉をしても、「他のお客様が待っているので、その金額ではお受けできません」と断られてしまうことが多いです。

逆に、気候が暖かくなる春から夏(4月〜8月)にかけては、給湯器の故障が激減し、業者は閑散期を迎えます。職人のスケジュールも空きがちになるため、業者は「遊ばせておくよりは、安くても仕事を入れたい」と考えます。この時期には「夏先取りキャンペーン」や「閑散期特別割引」といった名目で、通常よりも大幅な値引きが行われることがよくあります。

私が夏の暑い時期に担当した現場でのことです。お客様は「冬に壊れると困るから、今のうちに交換しておきたい」という非常に賢明な方でした。閑散期であったため、通常であれば15万円程度いただく最新のエコジョーズ機種を、キャンペーン適用で13万円台でご提供することができました。お客様も「冬の寒い中でお湯が出なくなる恐怖を味わわずに済んだし、安く買えて大満足だ」と喜んでおられました。

機能にこだわらない場合は型落ち品や在庫処分品を検討してみる

さらに費用を削りたい場合、最新機種にこだわらず、「型落ち品」や「在庫処分品」を狙うという手があります。給湯器は家電製品のように毎年劇的な進化を遂げるわけではありません。お湯を沸かすという基本的な機能において、1つ前のモデルと最新モデルで体感できるほどの違いはほとんどないと言ってよいなります。

メーカーがモデルチェンジを行うタイミング(数年に1回程度)や、業者が倉庫のスペースを空けるために在庫を一掃したいタイミングで、これらの型落ち品が市場に安く出回ることがあります。性能は最新機種と遜色ない新品でありながら、相場よりも2万円から3万円ほど安く手に入ることも珍しくありません。

ただし、これらの在庫処分品はウェブサイトの目立つ場所には掲載されていないことが多いです。見積もりを依頼する際に、担当者に直接「最新機能には全くこだわらないので、型落ち品や在庫処分品で安くできる機種はありませんか?」と聞いてみてください。業者の倉庫にたまたま眠っている在庫があれば、「実は1台だけ、昨年のモデルが残っていまして…」と、破格の提案を引き出せることもあります。

また、給湯器の「号数」や「機能」を見直すことも、価格を下げる有効な手段です。例えば、現在24号(一度に大量のお湯を出せるファミリー向け)の給湯器を使っているけれど、子どもたちが独立して夫婦2人暮らしになったというご家庭の場合、20号や16号にサイズダウンすることで、本体価格を数万円単位で下げることができます。

機能面でも、「フルオート(自動湯はり・追いだき・自動たし湯・配管洗浄)」から「オート(自動湯はり・追いだきのみ)」にダウングレードするだけで、価格は1万〜2万円ほど安くなります。「自動たし湯機能なんて今まで一度も使ったことがない」という方であれば、オートタイプで十分事足ります。

給湯器を安く買うための交渉・見直しポイント

  • 「他社は〇〇円でした」と相見積もりの金額を正直に伝え、価格交渉する。
  • 閑散期(夏場)や決算期(3月・9月)を狙って見積もりを取る。
  • 家族構成の変化に合わせて、号数(24号→20号など)や機能(フルオート→オート)のダウングレードを検討する。

給湯器が安い業者を見つけるだけでなく、購入する側の賢い選択と交渉次第で、工事費込みの総額はまだまだ下げられる余地があるのです。

費用を抑えるためのさらに詳しい秘訣については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
給湯器交換で後悔しない!費用を抑える5つの秘訣と賢い業者選び

工事費込みで安い給湯器メーカーはどこがいい?

給湯器の主要メーカーであるリンナイやノーリツの間で、同等スペックの機種における大きな価格差はありません。ただし、パロマやパーパスは業者によって割引率が高く設定され、数千円から1万円程度安く見積もられるケースがあります。メーカー自体の定価よりも、依頼する業者の仕入れ力と割引率が総額に直結します。

リンナイ・ノーリツなど主要メーカー間で大きな価格差はない傾向

お客様から「給湯器を安くしたいんだけど、どこのメーカーを選べば一番安いの?」というご質問も頻繁にいただきます。日本国内のガス給湯器市場は、事実上「リンナイ」と「ノーリツ」の2大メーカーがシェアの大半(約8割)を占めています。結論から言うと、この2大メーカー間で、同等の号数・機能を持つ機種の価格差はほとんどありません。

例えば、リンナイの20号壁掛けオートタイプと、ノーリツの同等機種を比較した場合、メーカー希望小売価格(定価)は数千円程度の違いしかなく、業者が提示する販売価格もほぼ同じレベルに設定されています。これは、両社が激しいシェア争いをしており、価格面で相手に後れを取らないよう、非常に緻密な価格設定を行っているためです。

現場で交換作業をしていると、お客様から「うちはずっとリンナイだったから、次もリンナイじゃないとダメだよね?」と聞かれることがありますが、そんなことはありません。ガス種(都市ガスかプロパンガスか)と設置タイプ(壁掛けか据え置きかなど)さえ合っていれば、リンナイからノーリツへ、あるいはノーリツからリンナイへのメーカー変更は全く問題なく行えます。配管の接続位置が若干異なるため、私たち施工業者が少し配管を調整する手間はかかりますが、それによってお客様に追加費用を請求するようなことは通常ありません。

ですので、「リンナイの方が安い」「ノーリツの方が安い」といったメーカー自体の価格差を気にするよりも、むしろ「今、業者の倉庫に在庫があって、すぐに安く出せるのはどちらのメーカーか」という点に注目した方が、結果的に安く早く交換できる可能性が高まります。見積もりの際に、「リンナイとノーリツ、どちらでも構わないので、安くて早く工事できる方でお願いします」と伝えるのが、プロから見た賢い頼み方です。

パロマやパーパスが比較的安価に見積もられるケースも

2大メーカーの陰に隠れがちですが、「パロマ」や「パーパス」といったメーカーも、非常に高品質な給湯器を製造しています。そして、価格を少しでも抑えたいという方にとって、これらのメーカーは狙い目になることがあります。

パロマやパーパスは、リンナイやノーリツに比べると国内シェアでは劣りますが、その分、業者に対して「うちの製品をたくさん売ってほしい」という強力なインセンティブ(販売報奨金や特別割引)を出していることがあります。そのため、業者によってはパロマやパーパスの製品を意図的に高く割引し、「目玉商品」として安く提供しているケースが見受けられます。

私が以前対応した賃貸アパートのオーナー様は、複数の部屋の給湯器をまとめて交換したいというご要望でした。「とにかく初期費用を抑えたい」とのことでしたので、通常よく出るリンナイやノーリツではなく、当時私どもの会社で特別キャンペーンを行っていたパロマの給湯器をご提案しました。結果として、1台あたり約1万円、5台まとめて5万円ほどのコストダウンに成功し、オーナー様には大変喜んでいただけました。

「シェアが低いメーカーだと、品質や寿命が心配…」と思われることもありますが、プロの目から見て、日本のガス機器メーカーの技術力はどれも世界トップクラスです。パロマもパーパスも厳しい安全基準をクリアしており、基本的な「お湯を沸かす」という性能や耐久性において、2大メーカーに劣ることはありません。特にパーパスは、環境に配慮した「エコジョーズ」を日本で初めて開発した先駆的メーカーでもあり、技術力の高さには定評があります。

もし、見積もりを取った業者がパロマやパーパスの製品を安く提案してきた場合は、「安かろう悪かろう」と敬遠するのではなく、有力な選択肢として前向きに検討してみる価値は十分にあります。

メーカー自体の価格よりも「業者の割引率」が総額に影響しやすい

給湯器を安く買う上で最も理解しておいていただきたいのは、最終的な支払総額を決定づけるのは「メーカーの定価」ではなく、「依頼する業者の割引率」だという事実です。

給湯器のメーカー希望小売価格(定価)は、実は驚くほど高く設定されています。一般的な20号オートタイプの給湯器(本体+リモコン)の定価は、30万円から40万円近くにもなります。しかし、実際にこの定価通りに販売されていることは稀です。

前述したように、ネット系の給湯器専門業者は大量仕入れによって、この定価から「60%〜80%オフ」という驚異的な割引率を叩き出します。定価35万円の製品が、70%オフになれば10万5千円です。ここに工事費の約4万円を足して、総額14万5千円前後になる、というのが専門業者の価格のカラクリです。

一方で、地元の小さな工務店やガス会社の場合、仕入れ力が弱いため割引率が「20%〜30%オフ」にとどまることがあります。定価35万円の製品が20%オフだと28万円。これに工事費が加われば、総額は30万円を超えてしまいます。全く同じメーカーの同じ製品を取り付けるのに、依頼する業者によって支払う金額が倍以上変わってしまうのです。

私が現場でよく耳にするお客様の後悔の声に、「メーカーのカタログを見て、定価が一番安い機種を一生懸命選んだのに、結局業者の見積もりを見たら高かった」というものがあります。カタログ上の定価が数千円安い機種を選んでも、業者の割引率が低ければ全く意味がありません。

メーカー選びの注意点

  • カタログの「定価」で比較しても意味がない。必ず「業者の実売価格」で比較する。
  • 特定のメーカーにこだわりすぎると、在庫がなくて待たされたり、割高になったりする。
  • 業者によって「得意なメーカー(安く仕入れられるメーカー)」が異なるため、業者のおすすめを聞くのも手。

結論として、「どのメーカーが安いか」を探すよりも、「どの業者が高い割引率を持っているか(=給湯器が安い業者はどこか)」を探すことの方が、工事費込みの総額を安く抑えるための圧倒的な近道となります。

給湯器はどこで買うのが安い?ネット通販(施主支給)のリスクとは?

ネット通販で給湯器本体のみを安く購入し、業者に工事だけを依頼する施主支給はリスクが伴います。持ち込み工事を断る業者が多い上、引き受けても工事費が割高に設定されがちです。また初期不良が起きた際、本体の不具合か施工ミスかの責任の所在が曖昧になり、結果的に修理代で高くつく傾向があるため注意が必要です。

本体だけをネットで安く買っても工事を断られるケースが多い

近年、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのネット通販サイトで、給湯器本体が驚くような安値で販売されているのを見かけるようになりました。「本体をネットで5万円で買って、近所の業者に工事費3万円だけ払って取り付けてもらえば、総額8万円で済むんじゃないか?」――そう考える方が増えています。このように、お客様自身で機器を調達し、業者に施工のみを依頼する方法を建築用語で「施主支給(せしゅしきゅう)」と呼びます。

計算上は確かに最安値になる可能性を秘めていますが、現場のプロとして断言します。給湯器の施主支給は、素人には絶対におすすめできません。

最大の壁は、「持ち込み工事(施主支給)を引き受けてくれる業者が極めて少ない」という現実です。私どもの会社も含め、多くの給湯器専門業者や地元のガス会社は、お客様が他で購入した給湯器の取り付けのみを行う依頼を原則としてお断りしています。

なぜ断るのか。それは、業者側の「利益構造」と「責任問題」が絡んでいるからです。業者は、給湯器本体の販売利益と工事費の両方を得ることで事業を成り立たせています。工事費だけの3万円〜4万円という金額では、職人の人件費や車のガソリン代、移動時間を考えると、ほとんど利益が残りません。特に繁忙期であれば、「自社で本体を買ってくれるお客様」の対応で手一杯であり、利益の薄い持ち込み工事を引き受ける余裕は全くないのです。

私が知る限り、施主支給の工事を引き受けてくれるのは、マッチングサイト(くらしのマーケットなど)に登録している個人の職人さんが中心です。しかし、そうした職人さんに依頼する場合でも、「持ち込み工事の場合は、通常の工事費に+1万円〜2万円の割増料金をいただきます」と設定されていることが多く、目論んでいたほどの節約にならないケースが多々あります。

初期不良や故障時の責任の所在が曖昧になりやすいトラブル

施主支給のさらに恐ろしいリスクは、万が一のトラブルが発生した時の「責任の押し付け合い」です。

給湯器は精密なガス機器であり、まれに新品であっても初期不良(基盤の不具合や内部の水漏れなど)が発生することがあります。もし、自社で本体を販売し、自社で施工した業者であれば、「申し訳ありません、すぐに新しい本体と交換します」と、無償で迅速に対応してくれます。責任の所在が100%業者にあるからです。

しかし、ネットで買った本体を、別の業者に取り付けてもらった場合はどうなるでしょうか。
工事が終わって試運転をした際、お湯が出なかったとします。施工した職人は「私の配管接続は完璧です。ネットで買った本体が最初から壊れていたんじゃないですか?ネットショップに文句を言ってください」と言います。慌ててネットショップに連絡すると、「出荷時は正常でした。取り付けた業者の施工ミスか、運送中の衝撃が原因です。うちでは返品を受け付けません」と突き返されます。

お客様は、ネットショップと施工業者の板挟みになり、泣き寝入りするしかなくなります。結局、メーカーのサービスマンを有償で呼んで修理してもらうことになり、高い修理代と出張費を払う羽目になるのです。

実際に私が現場で遭遇した悲惨なケースをご紹介します。あるお客様がネットで給湯器本体を安く買い、個人の職人に取り付けてもらいました。しかし数日後、本体の下からポタポタと水漏れが発生。職人に連絡しても「施工不良ではない」と取り合ってもらえず、困り果てて私どもに調査の依頼が来ました。

現場を確認すると、給湯器本体の内部の部品が破損して水漏れを起こしていました。おそらく、ネットで購入した際に粗悪な配送業者が乱暴に扱い、内部が衝撃で割れていたのだと推測されました。しかし、すでに壁に取り付けられてしまっている以上、ネットショップへの返品は不可能です。結局、そのお客様は「安物買いの銭失いだった…」と肩を落とし、私どもから改めて新品の給湯器を購入し、再工事を行うことになりました。当初の予算の倍以上の出費となってしまったのです。

ガス機器のDIYは絶対にNGです!

「工事費を浮かすために自分で取り付ける」という方が稀にいらっしゃいますが、ガス管の接続や排気筒の設置には「ガス消費機器設置工事監督者」などの国家資格が必要です。素人のDIYはガス漏れや一酸化炭素中毒、火災などの重大な死亡事故に直結する極めて危険な行為です。絶対にやめてください。

結果的に割高になることも?施主支給の総額シミュレーション

施主支給は、本体の型番選びを間違えるリスクも伴います。給湯器には、都市ガス用とプロパンガス用があり、さらに設置場所(壁掛け、据え置き、PS設置など)や排気方法によって、適合する型番が細かく分かれています。
素人の方がネットの画面だけで「これだ」と思って買ってみたら、いざ職人が現場に来た時に「お客さん、これガス種が違いますよ。取り付けられません」と言われてしまうケースが本当に多いのです。開封済みの商品は返品できないことが多く、数万円の本体代が丸々無駄になってしまいます。

ここで、施主支給と専門業者への丸投げで、どのくらい総額が変わるのかシミュレーションしてみましょう。

【パターンA:ネットで本体を買い、職人を手配する(施主支給)】

  • 本体+リモコン(ネット通販):65,000円
  • 持ち込み工事費(割増):45,000円
  • 古い給湯器の処分費(職人手配):5,000円
  • 総額:115,000円

【パターンB:給湯器専門業者にすべてお任せする】

  • 本体+リモコン+標準工事費+処分費コミコミパッケージ:125,000円

差額はわずか1万円です。この1万円をケチるために、「自分で間違えないように型番を調べ、ネットで注文し、届くのを家で待ち、工事を引き受けてくれる職人を必死に探し、万が一の故障時は誰も責任を取ってくれないリスクを背負う」というのは、あまりにも割に合いません。

給湯器は、買って終わりの家電製品ではありません。設置工事という「技術」とセットになって初めて安全に機能するインフラ設備です。だからこそ、本体の調達から施工、その後のアフターフォローまで、すべてを一貫して責任を持ってくれる「給湯器が安い専門業者」に依頼するのが、最も賢く、最も安全で、結果的にコストパフォーマンスが良い選択だと言えるのです。

まとめ:給湯器が安い業者を見極めて賢く交換しよう

今回は、長年給湯器の交換現場に携わってきたプロの視点から、「給湯器が安い業者はどこなのか」、そして「工事費込みで賢く交換するための秘訣」について詳しく解説してきました。

おさらいになりますが、価格とスピードのバランスが最も優れているのは「ネット系の給湯器専門業者」です。メーカーからの大量仕入れと無店舗経営によるコスト削減により、ガス会社やホームセンターよりも数万円単位で安く交換できる可能性が高いです。

しかし、単にウェブサイト上の「最安値」という言葉に飛びつくのは危険です。ご自宅の設置環境によっては追加工事費が発生することもありますし、安さの裏に「保証がない」「対応が遅い」といった落とし穴が隠れていることもあります。

失敗しないための最大の防衛策は、「必ず3社以上から相見積もりを取り、工事費や処分費を含めた『総額』で比較すること」です。そして、見積もりの内訳が明朗で、質問に対して誠実に答えてくれる、信頼できる業者を選ぶことが何より大切です。

給湯器の寿命はおおよそ10年と言われています。冬場の寒い時期に突然お湯が出なくなって慌てて悪徳業者に引っかかってしまう前に、少しでも調子が悪いと感じたら、余裕を持って業者選びを始めてみてください。この記事が、皆様の賢い給湯器交換の一助となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。給湯器のことでお困りの際は、ぜひ信頼できる専門業者へご相談ください。

佐藤 裕

この記事の執筆者

佐藤 裕

株式会社生活水道センター 本部長

保有資格:給水装置工事主任技術者
ガス可とう管接続工事監督者 登録番号:13250405

株式会社生活水道センター 本部長。30年間、水回りトラブルの最前線でお客様の「困った」に向き合い続けてきた専門家。数えきれないほどの相談実績から、給湯器トラブルの背後にある不安を汲み取り、迅速かつ的確なアドバイスを行う。近年は全国の協力店・修理業者とのネットワーク構築にも尽力し、日本各地で質の高いサービスが提供できる体制づくりに奔走。「本当に役立つ、嘘のない情報」を届けることをモットーとしている。

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