ノーリツ 給湯器 部品 交換の目安 寿命判断と修理か本体交換か

ノーリツ 給湯器 部品 交換を検討するとき、修理で延命すべきか本体交換へ踏み切るべきかは迷いやすい論点です。本稿ではエラー表示と症状からの切り分け、適合確認の基本、DIY可否や安全基準、使用年数と保証の考え方、費用比較のフレームまでを実務目線で整理し、修理と本体交換の判断軸を提供します。

  • 部品交換が必要なサインと適合確認の進め方
  • DIYの可否と安全基準 ガス電装排気の線引き
  • 使用年数と保証確認 修理か本体交換かの基準
  • 主要部品の費用相場と総保有コストの考え方

ノーリツ給湯器部品交換の基礎

型番と製造番号の確認方法

型番と製造番号の確認方法

部品交換の可否や取り寄せの正確性は、最初の一歩である「型番」「製造番号」「設置仕様」の三点を正しく把握できるかでほぼ決まります。ノーリツのガス給湯器は、筐体側面や下面に貼付された銘板にシリーズ記号(例:GT=ふろ給湯、GQ=給湯専用 など)と枝番、ガス種、定格、製造番号が併記されています。屋外壁掛・据置・PS設置・屋内設置といった設置方式、さらにオート/フルオートの機能差で内部部品が変わるため、見た目が同じでも適合品が異なることは珍しくありません。銘板は経年で退色して読みにくくなるため、日中にスマートフォンで撮影し、明るさを調整して英数字の誤読を防ぐのが実務的です。また、浴室・台所リモコンにもRCで始まる個別の型式があり、本体側の通信仕様に依存するため、リモコンのみの交換でも本体型番の照合が不可欠です。製造番号は同一シリーズ内での設計変更や部品改訂の境目を示す手掛かりになることがあり、年式やロットで適合が分かれるケースに強くなります。さらに、ガス種(都市ガス/LP)と地域の水質・電源条件の記載も確認しておくと、燃焼系・流量系・電装系の診断精度が上がります。古い見積書や施工写真、分電盤や床下の配管ラベルに手掛かりが残っている場合もあるため、過去資料の洗い出しは有効です。最後に、情報提供の順序は「本体型番→製造番号→設置方式→ガス種→リモコン型式→症状」の並びで伝えると、部品在庫の照会や代替提案までのリードタイムを短縮できます。

銘板が読みづらいときは撮影して拡大確認すると誤読防止に有効です。屋外機は日焼けや汚れで判別しづらいことがあります。

部品の適合表と互換判断

部品の適合表と互換判断

適合表は「安全と機能を担保するための設計境界」を可視化した地図です。熱交換器、基板、ガス弁、ファンモーターといった主要部品は制御ロジックや燃焼・風量・センサーしきい値が機種ごとに最適化されており、外観やコネクタ形状が似ていても互換不可が原則です。パッキンやOリング、ストレーナといった消耗部材には共通品番が存在するものの、わずかな寸法差や材質差で漏水・振動・早期劣化を招くリスクがあります。特にガス通路・排気系・電装系は保安上のクリティカルパスであり、非純正流用は推奨されません。適合確認は「本体型番+製造番号+設置仕様+ガス種」をキーに行い、シリーズ途中での設計変更(枝番差・ロット差)も前提に照合します。リモコンは末尾枝番やセット組み合わせで通信仕様が変わることがあり、片側だけを新旧混在させるとエラーや機能制限が発生する可能性があります。また、屋内設置や排気筒接続タイプは排気部材の仕様適合が安全に直結します。近似品の一時しのぎは、のちに保証や責任の所在を不明確にしやすく、結果的にコスト高になることが多い点にも注意が必要です。適合表で一見該当がない場合でも、製造打切り後の代替部品が設定されていることがあるため、型番情報をそろえた上で一次情報(メーカー資料やサポート窓口)に照会し、確定した品番で見積・手配するのが最短経路です。

「似ているから使える」は禁物。適合表での照合を経ずに装着すると、漏水・燃焼不良・保証失効のリスクが高まります。

エラーコード別の部品目安

エラーコード別の部品目安

リモコンに表示されるエラーは「どの保護機能が働いたか」を示す症状コードであり、単独で特定部品を断定するものではありません。たとえば着火・燃焼関連の警告は、点火プラグやフレームロッドの劣化、バーナーのスス付着、ガス圧・混合比の乱れ、風路の閉塞、さらには基板や配線の接触不良まで原因が多岐にわたります。温度・流量系の異常表示も、サーミスタの故障だけでなく、熱交換器のスケール付着、ストレーナ詰まり、水圧変動、ふろ配管内のエア噛みなど複合要因が典型です。エコジョーズでは中和器の目詰まりやドレン勾配不良、凍結も停止要因として無視できません。実務では、まず「環境要因と安全要件」を先に潰します。給排気口の閉塞、養生シート・落ち葉・積雪の影響、屋内機の排気部材の外れやシール劣化、浴室側のフィルター・ふろアダプター汚れ、ドレンの詰まり・凍結など、工具を使わず確認できる範囲から優先します。そのうえで、症状の再現条件(発生時刻・給湯温度・同時使用の有無・外気温)をメモし、点検手順に沿ってセンサー値や断線有無、基板供給電圧の健全性を切り分けます。無理なリセットの連打や分解は、さらなる損傷や保証失効につながりかねません。安全確保を最優先に、専門点検で原因を確定してから部品交換へ進むのが結果的に近道です。点検・修理の正式手配はノーリツ公式の修理受付を起点に進めましょう。

エラー消去で一時復帰しても再発する場合は無理な再始動を避けます。異臭や異音、違和感があればただちに使用を中止してください。

使用年数と設計標準使用期間の目安

使用年数と設計標準使用期間の目安

修理か本体交換かの分岐点として有効なのが「使用年数」と「設計上の標準使用期間」の考え方です。一般にガス給湯機器は、通常の使用環境で安全に機能を維持できると想定された期間が設定され、屋外暴露・塩害地域・粉じんの多い環境・硬水地域・高使用頻度などでは劣化が早まる傾向があります。実務上は、8〜10年を超えると樹脂部やパッキンの硬化、熱交換器のスケール付着・腐食進行、ファン・ポンプの軸受摩耗、電装基板の経年劣化(ハンダクラックや素子疲労)が重なりやすく、仮に一箇所を修理しても別部位が追従故障するリスクが上がります。とくに冬季前後は負荷・停止回数・温度差が大きく、弱点が表面化しやすい時期です。これに対し、設置後年数が浅く、症状が単発・単因子で特定でき、部品価格も低廉で作業性が良い場合は修理での延命が合理的です。判断の実務フレームは、①経過年数(高経年か否か)、②症状の多発性(単発か複合か)、③見積比率(修理総額が同等新品本体の50〜70%を超えるか)、④将来の再故障リスク(環境条件・水質・設置状況)、⑤ダウンタイム許容度(入浴・業務影響)を並べ、総合点で意思決定します。高経年機で主要部品(熱交換器・基板・ファン)の複合見積りが重なる場合は本体交換が総保有コスト面で優位となる場面が増えます。逆に、リモコンやパッキンなど限定的・低額な消耗品交換は、耐用限界に近い機器でも安全担保のための暫定措置として妥当なことがあります。いずれの場合も、現場の設置条件(給排気クリアランス、ドレン勾配、保温状態)を同時に是正して再発を抑えることが長期安定化の鍵です。

メーカー保証と延長保証の確認

メーカー保証と延長保証の確認

修理コストの最適化には、購入時の保証条件の確認が欠かせません。メーカー保証は購入日・据付日・保証書の記載に基づいて適用され、部品・工賃・出張費の扱いが製品区分や症状によって異なる場合があります。販売店や設置業者、量販店の延長保証(任意)に加入していると、自然故障に対する補償範囲が広がる一方、消耗品や環境起因(据付不備・凍結・異物混入・虫害・塩害等)は対象外となる例が一般的です。手元資料としては、保証書、購入・工事領収書、型番・製造番号、設置写真(配管・排気・ドレンの状態が分かるもの)を用意すると審査や手配が迅速になります。また、ユーザーによる無資格分解・改造、非純正部品の流用、施工基準からの逸脱が確認されると保証の適用外・失効となる可能性が高く、費用負担増に直結します。保証を最大限活用するコツは、症状の発生状況(いつ・どの運転で・どのエラー表示か)と再現条件を簡潔に記録し、環境起因を先に排除したうえで受付に伝えることです。さらに、延長保証の残期間と主要部品交換の見積額を比較し、残存期間内に再故障した場合の還元可能性(再修理可否・交換補償の有無)も意思決定材料になります。高経年で保証外の場合は、修理総額が本体交換の一定比率を超えるかどうかが主軸となり、費用対効果と安全性の観点から本体更新のほうが合理的となるケースが増えます。

DIY交換の可否と安全基準

DIY交換の可否と安全基準

ユーザーが自力で実施できる範囲は「取扱説明書に明記された保守作業」に限るのが安全・法令両面での基本姿勢です。具体的には、フィルターやストレーナの清掃、ふろアダプターの洗浄、給水側の一部パッキン更新、リモコンの設定変更・時刻調整などが該当し得ます。一方、ガス通路(ガス可とう管・バルブ)、燃焼・排気系(バーナー・熱交換器・排気筒部材)、電装(基板・配線・コネクタ)、気密・防水処理、ドレン勾配是正といった工程は、有資格者と適切な計測器・漏洩検査・燃焼確認を前提にした専門作業です。無資格作業は法令違反や保安上の重大リスクに直結し、最悪の場合は一酸化炭素中毒・火災・漏水事故を招きます。どうしてもユーザーが関与する場合でも、〈停止手順〉電源遮断→ブレーカ確認→ガス栓閉止→止水→残圧抜き→十分な冷却、〈作業環境〉乾いた足元・良好な照度・足場確保・感電防止手袋と保護眼鏡、〈復旧確認〉漏れ点検(発泡液など)、運転テスト(給湯・ふろ・燃焼安定)を徹底し、異常を感じた時点で速やかに使用を中止して専門点検に切り替えます。また、屋内設置や排気筒接続タイプは微小な施工不良でも重大事故につながるため、部品交換や脱着を自己完結しないことが重要です。最後に、交換履歴・実施日・部品番号・実施者・確認項目を記録し、次回点検や保証確認のエビデンスとして保管しておくと、将来のトラブルシュートが大幅に容易になります。

ガス・電装・排気に関わる作業は有資格者によるものが前提です。判断に迷う場合は安全を優先し専門業者へ依頼しましょう。

ノーリツ給湯器部品交換の手順と費用

リモコンの型番選びと交換

リモコンの型番選びと交換

リモコン交換は一見シンプルですが、実務では「本体との通信仕様」「枝番差」「セット組合せ」の三点がつまずきやすい要所です。ノーリツのリモコンはRCで始まる型式を持ち、末尾の枝番や世代差で通信仕様やメニュー構成が異なる場合があります。浴室・台所のセット(例:RC-××××S/Mなど)で同時更新するのが原則で、片側のみ新旧混在させると時刻同期や音量設定、ふろ自動や追いだき関連の機能に不整合が出ることがあります。選定時は「本体型番+製造番号」をキーに、対応する純正セットの有無を確認し、在庫が枯渇している場合はメーカーの代替案(後継セット)を照合します。施工面では、既設リモコンの端子番号・極性・ケーブル色を取り外し前に撮影し、腐食や被覆割れがあれば端末処理をやり直します。浴室側は防水が生命線で、パッキン再利用の可否、コーキング材の種類(中性タイプ推奨)、貼り付け面の旧シール除去・脱脂、ビスの締め付けトルク管理が重要です。配線はリモコン裏面のケーブル噛み込みを避け、結露水の伝い込みを防ぐドリップループを意識します。復旧後は、表示・ブザー・時刻・風呂予約・給湯温度・呼び出し・チャイルドロックの確認に加え、エラー履歴の消去と自己診断(可能な範囲)を実施します。なお、屋内の湿気・虫害・結露が多い環境では、端子部の防錆・絶縁処理や結露対策(換気改善、浴室扉の開閉タイミング見直し)も再発防止に有効です。適合に迷った場合は一次情報での照合が最短経路です。参考:ノーリツ 取扱説明書・施工説明書検索

基板交換が必要な症状の目安

基板交換が必要な症状の目安

基板(制御基板・表示基板)は、電源の立ち上がり異常、ランダムな複数エラー、再起動で一時復帰するがすぐ停止する、焼け跡や腐食痕が見える、といった現象で疑われます。ただし、基板は「最終的に症状が現れる場所」であり、根因が他にある(センサー断線、配線の半断線、電源品質の低下、ノイズ混入、虫害や結露による短絡、雷サージ)ケースも少なくありません。交換判断前に、一次側の電圧・接地・ブレーカ・漏電遮断器・接続端子の締結状態、二次側のコネクタ嵌合やピンの曲がり、ハーネスの被覆傷や固着、ドレン漏れの有無を点検します。屋外機では深夜結露や降雨後に一時的な湿潤が起き、基板ケース内に水分が侵入して誤作動を誘発することがあるため、ケースパッキンや配線導入口の状態確認が有効です。交換作業では静電気対策(リストストラップ、帯電防止手袋)を前提に、通電跡を避けて基板を把持し、金属部に触れないよう取り扱います。復旧後は、DIPスイッチやジャンパ設定、機種固有のオプション(台所優先/浴室優先、ふろ自動関連、外部機器連動など)を仕様書に沿って合わせ、自己診断モードのチェックと実運転テスト(給湯・ふろ・燃焼安定・停止時の残炎監視)を行います。高経年では基板単価が相対的に高く、同時にファンやセンサー群の劣化が進んでいることが多いため、見積合計が本体交換費の一定比率を超える場合は、TCO・ダウンタイム・再発確率の観点から本体更新の選択肢を並行検討するのが合理的です。また、落雷の多い地域や商用電源の瞬低が発生しやすい環境では、建物側のSPD(サージ防護)やアースの健全化、屋外コンセントの防水グレード見直しが再発抑止に寄与します。

熱交換器の劣化と交換可否

熱交換器の劣化と交換可否

熱交換器は給湯機の中核で、金属チューブやフィンに水と燃焼熱を効率良く受け渡す役割を担います。経年とともに、(1)水質や温度差に起因するスケール付着・腐食、(2)燃焼側のすす付着・過熱、(3)微小なピンホールによる漏水・蒸気漏れ、が進行しやすく、症状としては昇温の鈍化、燃焼音の変調、運転と停止を繰り返すサイクリング、筐体内の湿気・白錆・濡れ跡などが現れます。エコジョーズでは凝縮熱を回収する二次熱交換器とドレン処理(中和器・ドレンホース)が追加され、ドレン詰まり・中和材劣化・勾配不良が並発すると保護停止や腐食促進の要因となります。交換の是非は、「年数」「費用」「設置環境」「他部位の健全性」で総合判断します。熱交換器単体の交換は、断熱材・シール材の再施工、ガス燃焼の再調整、配管接続部の気密・水密確保など付帯作業が多く、高所・狭所では作業難易度が上がります。薬剤洗浄(クエン酸や阻害剤入り酸洗浄など)は状況により有効ですが、過剰・誤用は材質損傷やシール劣化を招くため、手順・濃度・温度・時間管理が不可欠です。DIYでの薬剤循環は漏水・腐食・異臭のリスクが高く推奨できません。交換後は、燃焼系の一酸化炭素・酸素濃度や排気温度、給水側の漏れ試験(静圧・動圧)、ドレンの流下・中和の確認、断熱材の密着と結露抑制の点検を行い、初期伸縮による緩みが出やすい箇所(座付きナット・ユニオン・クランプ)を再トルクチェックします。塩害地・海風直撃面・粉じん職場に面した屋外壁は、排気系・筐体とも腐食が早まるため、保護カバーの設置や定期洗浄、給排気口の清掃をルーチン化すると寿命延伸効果が見込めます。総じて、高経年で熱交換器と周辺部品(中和器・ドレン・パッキン・温度センサー)を複数同時に更新する見積が膨らむ場合は、本体交換により保証と最新省エネ性能を同時に得る方が、再修理リスク・エネルギー費・停止時間の面で合理的となる場面が多くなります。

エコジョーズの中和器・ドレン部品

エコジョーズの中和器・ドレン部品

エコジョーズは燃焼で生じる水蒸気を二次熱交換器で凝縮させて熱を回収し、その際に発生する酸性の凝縮水を中和器で処理してドレン排水します。中和器は中和材の劣化が進むと処理能力が落ち、装置内に水が滞留しやすくなり、誤検知や保護停止、筐体内の腐食・白化(析出物)を誘発することがあります。ドレン系は勾配・配管径・接続方法の影響が大きく、わずかな勾配不良やたわみ、異物混入、虫侵入、石けんかす・スケールの堆積で排水が不安定になります。点検では〈筐体下部やドレン接続部の濡れ跡・白い析出・赤錆〉〈運転停止直後のチョロチョロ音の継続〉〈リモコンエラーの再発頻度〉〈冬場のみの停止傾向〉といった所見を拾い、配管の折れやサグ、接続部の緩み、排水先の詰まり(屋外マスやトラップの汚れ)を順に確認します。寒冷地や吹きさらし設置ではドレン凍結が典型で、保温材の劣化・隙間、屋外露出部の長さ、風の巻き込みが凍結誘因になります。防寒対策は保温材の巻き直しと露出短縮、必要に応じた凍結防止ヒーターの採用(電気安全と防水の確保が前提)を検討し、電源取り回しやサーモ制御は施工基準に従います。中和器交換は見た目が簡単でも、気密・水密と配管取り合いが結果を左右するため、周辺パッキンやクランプの同時更新、コーキングの適正施工、排水テスト(静水と運転時の両方)を含めて実施します。復旧後は、しばらく連続運転してドレン流下を観察し、勾配と振動で配管が動かないよう支持を見直すと再発抑止に有効です。なお、中和器の交換時期は使用条件で大きく変わり、年数だけでの一律判断は避けます。迷ったら型番・製造番号をそろえて取扱説明書・施工説明書を参照し、適合や注意事項を一次情報で確認しましょう。参考:ノーリツ 取扱説明書・施工説明書検索

交換費用の相場と修理か本体交換か

交換費用の相場と修理か本体交換か

費用判断は総額だけでなく、再故障確率や停止リスク、在庫・納期も含めた総保有コスト(TCO)で評価するのが現実的です。まず見積の内訳を「部品代」「作業工賃」「出張費」「付帯材・処置(保温材・シール・コーキング・洗浄)」に分解し、作業範囲(分解点数・気密水密の再施工・燃焼確認の有無)を明確化します。高額部品(熱交換器・基板・ファンモーター)の単独交換でも、設置年数が進んでいる個体では追従故障により複数回の出費になりやすく、結果として新品本体の費用を上回ることがあります。一方、リモコンやパッキン、フィルター、ドレン部材といった限定的な交換は、症状の根因が明確で周辺の健全性が保たれていれば、延命策として費用対効果が高い場合があります。実務の目安は〈修理総額が同等クラス新品の50〜70%を超える〉〈複合故障の兆候がある〉〈製造終了に伴い部品納期が長い〉〈冬前で停止の影響が大きい〉のいずれかに当てはまるなら本体交換の検討を強める、というフレームです。新品への更新は保証が再スタートし、省エネ性能や安全機能も最新化され、将来の保守性(部品供給の見込み)も改善します。見積比較では、繁忙期の加算や高所・狭所・屋内排気接続などの施工難易度が工賃に反映されるため、現地の写真(配管取り回し・排気・据付ベース)を添えた同条件の相見積もりが有効です。また、修理最短化の観点では、型番・製造番号・症状の再現条件・エラー履歴・過去修理履歴を事前共有し、一次訪問での完結率を高めることが総コスト低減につながります。最後に、判断を先送りして故障が冬季ピークに重なると、在庫・人員不足で長期停止に陥るリスクが高まるため、予防保全的な更新の価値も織り込んで意思決定しましょう。

部位・作業 参考費用レンジ 検討ポイント
リモコンセット交換 1.5万〜4.5万円 セット互換と防水施工の精度
基板交換 2.5万〜6.5万円 高経年は本体交換との比較必須
ファンモーター交換 2.5万〜6.0万円 風路清掃と燃焼安定化の同時実施
循環ポンプ交換 2.5万〜6.0万円 配管洗浄やフィルター清掃の併用
熱交換器交換 6.0万〜12万円 費用逆転ラインで本体交換を検討
中和器・ドレン関連 1.0万〜3.0万円 詰まり再発予防と凍結対策
パッキン・ガスケット類 0.5万〜1.5万円 同時交換で再漏水抑止

まとめ ノーリツ給湯器部品交換

  • 本体型番と製造番号を正確に控えて適合照合を最優先とする
  • 純正適合表を基準に互換可否を判断し近似流用は避けて選定する
  • エラー表示は症状の手掛かりで断定は禁物原因切り分けを徹底する
  • 給排気閉塞や凍結など環境起因を先に潰して再発を予防する
  • ガス電装排気の分解交換は有資格者作業として必ず依頼する
  • 作業前は電源遮断止水ガス栓閉止残圧抜きと冷却を順守する
  • 中和器とドレンは勾配保温排水先を含め系統で点検する
  • 修理総額が新品の一定比率を超えるなら更新を検討する
  • 高経年個体は複合故障を見込み長期コストで判断する
  • リモコン交換は防水処理と端子極性確認を確実に行う
  • 風路清掃とフィルター洗浄で燃焼安定化と異音抑制を図る
  • 保温材の巻き直しと凍結対策で冬季停止リスクを抑制する
  • 見積は部品代工賃出張費付帯材の総額で公平に比較する
  • 繁忙期前の計画更新で在庫と工期の不確実性を減らす
  • 一次情報の取説と修理受付を基準に安全判断を徹底する

よくある質問(FAQ)

ノーリツ給湯器の部品は自分で交換できますか?

取扱説明書に記載の保守範囲(フィルター清掃、ストレーナ洗浄、給水側の一部パッキン更新、リモコン設定変更など)に限ればユーザー作業の想定範囲です。ガス配管・燃焼・排気・電装(基板)・気密防水に関わる作業は有資格者の専業作業です。

リモコン交換に工事は必要ですか?

低電圧配線の付け替えが中心ですが、防水・コーキング処理と端子極性の確認が必須です。浴室側は防水不良が漏水や腐食の原因になるため、慣れていない場合は専門業者への依頼が安全です。

型番が分からなくても部品は特定できますか?

原則は本体の型番・製造番号での照合が必須です。筐体の銘板を撮影し、設置方式(屋外壁掛・据置・PS・屋内)、ガス種、リモコン型式を併せて伝えると特定が早まります。

エコジョーズのドレン配管は必ず必要ですか?

必要です。凝縮水(酸性)を中和器で処理して排水する構造のため、適切な勾配・保温・排水先の確保が前提です。詰まりや凍結は停止や腐食の原因になります。

エラーコードが出たらどの部品を疑えばよいですか?

エラーは症状コードであり部品断定ではありません。先に給排気の閉塞、ドレン詰まり、フィルター汚れ、凍結など環境要因を点検し、取扱説明書の手順で切り分けます。改善しない場合は点検手配を推奨します(ノーリツ公式 修理のご依頼)。

基板交換と本体交換、どちらが得ですか?

使用8〜10年超や複合故障の兆候がある場合、基板単独の高額修理は再故障リスクを伴います。修理総額が同等新品の50〜70%を超えるなら本体交換を強めに検討するのが一般的です。

中和器(中和材)の交換時期は?

使用水量・負荷・水質で大きく変わります。一律年数では判断せず、ドレン流下の不安定、白い析出、エラー再発などの所見があれば点検の上で交換可否を判断します。

部品の取り寄せ・在庫はどこで確認できますか?

メーカー正規ルート(販売店・サービス店)での確認が確実です。型番・製造番号・症状・設置写真を添えると在庫照会と代替提案がスムーズです。

修理費用の相場はどれくらいですか?

部品代・工賃・出張費・付帯材で変動します。高額部品(基板・ファン・熱交換器)は数万円〜十万円程度の幅があり、設置条件(高所・屋内排気・狭所)で工賃が増減します。正式見積の比較を推奨します。

10年以上使用しているが修理すべきですか?

高経年は追従故障が起きやすく、主要部品の複数見積が重なると本体交換が総保有コストで有利になる傾向です。安全・停止リスク・在庫を含めて総合判断します。

互換部品や中古部品の使用は問題ありませんか?

安全・保証の面から推奨されません。見た目が同じでも制御や材質が異なることがあり、漏水・燃焼不良・COリスク・保証失効につながる可能性があります。純正適合での選定が基本です。

冬前にやっておくべき予防保全は?

給排気口の清掃、ドレン勾配と保温の点検、配管保温材の巻き直し、フィルター・ふろアダプター清掃、リモコンのエラー履歴確認、外部電源・ブレーカ・アースの点検を推奨します。

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