ノーリツ給湯器据置型ガイド|屋外・屋内設置の徹底解説と基準

ノーリツ 給湯 器 据置 型(床置きタイプ)は、既設配管との取り合いが合わせやすく、戸建て・集合住宅の更新で多く採用されています。本稿では、据置型の仕組みや型番の見方、エコジョーズの省エネ性、号数選定、屋外・屋内それぞれの設置基準の考え方、費用と保証の整理までを、一般に公開されている一次情報や施工現場で用いられる慣例に基づく伝聞表現でまとめます。詳細な可否は必ずメーカーの施工説明書と有資格業者の現地確認で判断してください。

  • ノーリツ据置型の仕組みと型番の読み方が分かる
  • エコジョーズ据置の省エネ性と注意点を理解できる
  • 屋外・屋内設置に共通する基準とリスクを把握できる
  • 号数選定・費用・保証の考え方を整理できる

ノーリツ給湯器据置型の基礎知識

据置型の仕組みと主な型番

据置型の仕組みと主な型番

据置型は、建物の床やコンクリート基礎、専用の据置台の上に本体を設置し、下部または背面から給水・給湯・追いだき・ガス・電源を取り回す構造です。壁掛型に比べて配管の取り合い自由度が高く、既設の据置機からの更新では配管移設量が少なくて済むケースが多いとされています。ノーリツのラインアップは大別して「ふろ給湯器(給湯+追いだき)」と「給湯専用」に分かれ、一般的に前者は型番系列がGT系、後者はGQ系として流通する傾向があります。さらにガス種(都市ガス13A等・LPガス)、設置場所(屋外・屋内)、能力(16・20・24号など)、運転モード(フルオート/オート)、加えてエコジョーズ(潜熱回収型)の有無などが型番の記号に反映され、同じ容量でも仕様が複数存在します。

更新時は、既設機の銘板で「型式」「ガス種」「製造年」「必要電源」「設置区分(屋外・屋内)」を必ず確認し、後継の互換性や部材の適合を施工店と共有するのが基本です。浴室・台所リモコンの品番や世代が変わると、表示・操作体系が異なり取り替えが必要になる場合があります。また、屋外据置では転倒防止金具の有無や基礎の水平度、屋内据置では点検スペースと給排気方式の整合性が重要です。いずれもメーカーの施工説明書に記載された離隔・固定・防火・電源要件を満たすことが前提で、経験則ではなく一次資料での確認が推奨されます。特にエコジョーズ機は後述のドレン排水ルートが必要となるため、既設が従来型の場合は据置台や配管カバーの更新、床面勾配や排水受けの新設など、周辺部材を含めた計画が求められます。

据置型の利点は、配管の露出部が短く保守点検が比較的容易なケースがあること、寒冷地での保温・凍結対策を施しやすいことなどが挙げられます。一方で、地面からの跳ね水や塵埃による腐食、積雪・落雪や園芸用品との干渉といったリスクにも留意が必要です。屋外では直射日光や風雨、塩害の影響が無視できないため、防錆配慮と定期清掃、周辺可燃物からの離隔維持が推奨されます。屋内では防火区画の貫通処理、給排気の確保、機器前方の作業スペースが適切でないと保守性が大きく損なわれます。これらの基本を押さえたうえで、号数・機能・ガス種・設置区分を総合し、現場条件に最適な「同等/上位互換」モデルを選定することが据置型更新の要点です。

POINT:既設が据置なら据置での更新が配管や排気の取り回しを簡素化しやすい一方、設置スペース・離隔・排水経路の条件次第では壁掛型等が適するケースもあると伝えられています。

エコジョーズ据置の省エネ性

エコジョーズ据置の省エネ性

エコジョーズは、燃焼で生じる排気中の水蒸気が液体に戻る際に放出する熱(潜熱)を回収して再利用する「潜熱回収(凝縮)方式」により、従来型より高い給湯効率を狙う設計です。理論上は同じ湯量・湯温を得るためのガス使用量を抑えられる可能性があり、年間の光熱費とCO₂排出量の低減が期待されます。据置型でも効果の考え方は同じで、連続使用時間が長い・高温設定が多い・冬期の使用頻度が高いなどの生活パターンではメリットが現れやすいとされます。一方で、実効の省エネ率は地域の水温や給水圧、浴室・台所の使い方(シャワー流量・混合比・節水機器の有無)、配管保温の品質などに影響を受けます。そのため「理論最大値」を鵜呑みにせず、世帯ごとの使用前提で期待値を見立てる姿勢が重要です。

エコジョーズ特有の計画要件として、排気ガスの冷却・凝縮に伴って発生するドレン(凝縮水)の排水処理があります。屋外据置でも屋内据置でも、機器から適正勾配で安全に導き、凍結・詰まり・逆流を避ける配慮が不可欠です。排水の酸性度に配慮して材料を選ぶ、長い露出部には保温や保護管を設ける、屋内側では排水トラップや防臭対策を講じる、といった細部設計が維持管理性を左右します。寒冷地ではドレン管の凍結防止(保温・ヒーター・雨樋連結の可否判断)が特に重要で、屋外の地表放流は跳ねや染みの原因になりやすいため避ける判断が一般的です。ドレン関連は地域の排水規定や建築側の設備計画との取り合いが生じることがあるため、早い段階で施工店・管理者と合意形成しておくと工事が円滑です。仕様や条件の詳細は一次情報の参照が推奨されます(参考:ノーリツ公式サイト)。

MEMO:運用面では、湯はり温度の適正化、節湯型シャワーヘッドの併用、使わない時間帯の無用な保温運転を避ける設定など、ユーザー側の工夫で省エネ効果を高められると考えられます。

フルオート/オート機能差

フルオート/オート機能差

ふろ給湯器の機能は大きく「フルオート」と「オート」に分かれます。フルオートは、自動お湯はり(浴槽への自動注湯と自動停止)に加え、入浴中の湯温・湯量低下に応じた自動たし湯、設定温度を維持する自動保温、入浴後に追いだき配管内の湯を入れ替える配管クリーン(衛生維持を狙う機能)など、快適性と衛生配慮の機能群が充実しているのが一般的です。家族の入浴時間が分散しやすい、浴槽を何度も使う、衛生面を重視したい、という世帯では満足度が高い傾向があります。対してオートは、基本の自動お湯はりと簡易保温を中心に据え、操作・価格を抑えた構成が特徴です。長時間の連続保温を行わない、浴槽の使用頻度が低い、コストを重視したいといった用途で支持されます。

ただし、実装される機能の有無や挙動は「本体機種×リモコン品番×配管条件」の組み合わせで変わる点に注意が必要です。例えば、配管クリーンは追いだき配管の構成や浴槽アダプターの状態、残留水量などに影響を受け、期待通りに作動しない場合は点検・清掃や部材交換が必要となるケースもあります。自動たし湯の感度や保温の制御ロジックも世代差があり、最新世代では学習機能や省エネ優先モードが用意されることがあります。選定時は「欲しい機能」を箇条書きにし、候補機の仕様書・取扱説明書で確認してから決めるのが確実です。また、浴室・台所リモコンの表示視認性、ブザー音量の可変、チャイルドロック、時刻合わせの容易さなど、日常の操作性に関わる細部も見逃せません。

比較軸 フルオート オート
お湯はり 自動お湯はり(適量で自動停止) 自動お湯はり(適量で自動停止)
たし湯・保温 自動たし湯+自動保温が中心 手動たし湯や簡易保温が中心
配管クリーン 搭載の機種が多い 非搭載または簡易
価格イメージ やや高め(機能充実) 抑えめ(基本機能)
向いている家庭像 入浴時間が分散し衛生面重視 コストとシンプル操作を重視

16・20・24号の選定基準

16・20・24号の選定基準

号数選定は「どの時間帯に、どの場所で、どれだけの湯量を同時に使うか」というピーク需要から逆算するのが定石とされています。理屈としては、必要湯量(L/分)=各ポイントの流量合計×混合比×希望湯温の上げ幅(ΔT)に依存し、特に冬季は水温が下がるため同じ快適さを得るのにより大きな能力が必要になります。例えば、一般的なシャワー1本の実効流量を8〜12L/分、キッチンを4〜8L/分と仮置きすると、シャワー+キッチンでおおむね12〜20L/分が必要になり、20号(理論上20L/分)のレンジが候補に上がる、という考え方がよく用いられます。さらにシャワーの勢いを強く求める、あるいは洗面や浴槽への同時給湯も重なる家庭では24号側に振ると余裕が生まれやすいといわれます。

また、浴槽の「湯はり時間」を快適の基準にする手もあります。理論上は、24号なら24L/分なので200L浴槽で約8〜9分、20号なら約10〜12分、16号なら約12〜14分が一応の目安になります(実際には配管抵抗や混合、季節によるΔTの変動で前後します)。入浴の回転を早めたい家庭、浴槽を頻繁に使う家庭ではこの指標が選定の決め手になる場合があります。逆に、単身〜少人数で浴槽をあまり使わず、シャワー中心で同時使用が少ない暮らし方であれば16号でも体感は十分というケースも少なくありません。

号数 世帯規模の目安 同時使用の想定 検討ポイント
16号 1〜2人 シャワー単独または台所単独 同時利用が少ないなら候補
20号 2〜3人 シャワー+台所など 標準的な住戸でバランス良好
24号 3〜5人 シャワー+台所+洗面など 湯勢や重なりに強い一方で消費増

CAUTION:上表は一般的な目安であり、実際の必要能力は現地の給水圧・水栓仕様・配管状態・冬期水温等で変わるとされています。現場調査で確定してください。

家族人数と同時給湯の目安

家族人数と同時給湯の目安

家族人数は指標になりますが、より本質的なのは「ピークの同時使用シーン」です。例えば、朝の時間帯にシャワーとキッチンが重なる、夜は連続入浴が続く、洗面での温水利用が頻発するなど、各家庭のルーティンは大きく異なります。2〜3人世帯でも、朝夕の重なりが少なければ20号で十分に快適という声がある一方、4〜5人世帯で入浴時間が集中する場合や、シャワーの勢いを強く求める場合は24号が選ばれる傾向があります。反対に、単身〜2人暮らしでシャワー中心・浴槽は週末のみという生活では16号で必要十分だったという事例も聞かれます。重要なのは「人数=号数」ではなく、「同時にどれだけの湯量を欲するか」を明らかにすることです。

同時給湯の体感を左右するのは流量だけではありません。サーモ混合栓の制御特性、シャワーヘッドの噴出パターン、給湯器から末端までの配管ルートと高低差、混合水栓のストレーナー詰まり、節湯機器の有無なども効いてきます。例えば、節湯型ヘッドを使えば必要湯量は下がりやすい一方、体感の「当たり」は好みが分かれます。また、冬期は湯温の立ち上がりが遅く感じやすく、短時間で切り替わる需要(台所→洗面→シャワー)が続くと、小さめの号数では温度追従がシビアになる場面もあります。こうした事情から、家族のスケジュールを簡単な表にし、同時使用の最大値と、各ポイントの優先順位(シャワー優先/キッチン優先など)を決めておくと、号数・機能・リモコン設定の最適解が見つけやすくなります。

都市ガス/LPガスの対応

都市ガス/LPガスの対応

ノーリツを含む一般的なガス給湯器は、都市ガス(例:13A)とLPガス(プロパン)で仕様が明確に分かれており、指定外ガス種での使用は不可とされています。両者は発熱量や供給圧力の前提が異なるため、燃焼制御・噴出孔径・安全機構が別設計で、現場での改造・転用は安全上禁止です。更新時は既設機の銘板・取扱説明書でガス種を確認し、ガスメーターの能力(所要流量に対する余裕)とガス栓形状、配管径の取り合いを施工店とすり合わせます。特に24号など能力の大きい機器では、ピーク時の同時使用に耐える供給圧が確保できるか、他のガス機器(コンロ・暖房)との同時使用時に圧力低下が起きないかの確認が欠かせません。供給設備に余裕がない場合、配管見直しやメーター容量の変更をガス事業者と協議するケースもあります。詳細はメーカー一次資料の参照が推奨されます(参考:ノーリツ公式情報)。

ノーリツ給湯器据置型の設置・費用

屋外据置と屋内据置の違い

屋外据置と屋内据置の違い

屋外据置は、機器を建物外部の地面・土間・ベースコンクリート・専用架台の上に固定する前提で設計されます。最大の利点は、可燃物への離隔や排気の抜けが確保しやすく、配管ルートの自由度も比較的高い点にあるとされます。一方で、直射日光・降雨・積雪・強風・塩害・砂塵といった外的要因の影響を受けやすく、筐体・ねじ・架台・配管カバーの腐食や、底面に溜まる落ち葉・泥はねによる通風阻害が長期的なリスクになります。対策として、転倒防止金具による確実な固定、ベースの水平・排水勾配の確保、筐体周囲の清掃スペース確保、雨掛かりの程度に応じたひさし・面格子・防風板の可否検討(排気の妨げにならない範囲)が挙げられます。ドレン(エコジョーズ)や安全弁の排水が足元で跳ね返り、外壁や金属部を劣化させる事例も報告されるため、排水経路は早い段階で設計に織り込むのが無難です。

屋内据置は、機器を室内・機械室・床下収納部などに設置し、給排気をダクトや給排気筒で屋外に導く前提の方式です。屋外よりも風雨・塩害の影響は小さいものの、建築基準・防火区画・換気量の要件に適合させるための設計自由度は低くなり、点検・保守の前面作業スペース、側面・上方のアクセス、電源・アースの取り回しなどを厳密に確保する必要があります。さらに、負圧環境(強力なレンジフード等)で室内空気を排気すると燃焼空気が不足するおそれがあるため、同時給排気(屋外から新鮮空気を導入し同時に排気する方式)や給気経路の確保が重要になります。屋内は万一の漏水・ドレン詰まりの影響範囲が室内側に及ぶため、受け皿・排水立上り・漏水検知など二重三重の備えを検討する価値があります。いずれの方式でも、周囲の開口部、隣地境界、可燃物、植栽、物干しとの位置関係を考慮し、施工説明書に示される離隔と点検スペースを確実に満たすことが前提です。

PS・ベランダ設置の要件

PS・ベランダ設置の要件

PS(パイプスペース)内に据置する場合、基本は「換気・給排気・点検スペース・防火」の4点を満たせるかが判断軸になります。まず換気は、PS扉や上部・下部の開口(ルーバー等)が有効に機能し、燃焼に必要な空気が十分に供給されることが前提です。密閉度が高いPSでは、排気熱がこもって周辺温度が上がり、吸気が再循環して燃焼が不安定になる懸念があるため、開口面積・位置・形状を図面で確認します。次に点検スペースは、前面カバー脱着や熱交換器洗浄、バーナー点検、配管の締結・漏えい確認が問題なく行える前方および側方の有効寸法が必要です。防火については、PSが防火区画の一部である場合、ダクト・配管の貫通部は防火措置(不燃材充填・防火区画貫通処理)を確実に行います。さらに、PS床面の排水(ドレン受け)と清掃性も重要で、凝縮水や安全弁作動時の排水が滞留しないよう勾配や排水口位置を調整しておくと安心です。

ベランダ設置では、居室の窓・勝手口・給気口・物干しとの距離関係に配慮し、排気の熱・匂い・水蒸気が人に当たらない向き・高さを検討します。風の回り込みが強い高層階・角住戸では、排気がベランダ内で循環しやすく、給気不足や結露の原因になり得るため、壁面・手すり・天井との相互位置を慎重に決めます。床側は、雨水排水溝の位置、置き床・タイルデッキの浮き構造、荷重分散(ゴム脚・架台)を確認し、地震時の移動・転倒を防ぐ固定方法を採用します。管理規約上、共用部の変更に該当する場合は事前申請が必要になることが多く、工事時間帯・騒音・搬入経路・養生の取り決めも遵守します。PS・ベランダともに、据置台・配管カバー・排気方向部材の選定が仕上がりを左右するため、外観・メンテ性・耐候性のバランスを含めて見積段階で明示してもらうと、後の変更や追加費用を抑えやすくなります。

排気方式・安全距離の基準

排気方式・安全距離の基準

排気方式は、屋外据置で一般的な屋外自然放散(機器前面や上部から直接屋外に排気)と、屋内据置で用いられる強制給排気(同時給排気)や強制排気(ダクトで屋外へ排出)などに大別されます。いずれの方式でも重要なのは、燃焼に十分な給気を確保し、排気が人・可燃物・開口部に直接当たらないレイアウトにすることです。安全距離(離隔寸法)は機種により異なり、前方・側方・上方、近接する窓・給気口・ガス管・電線・植栽・塀・隣地境界などに対して具体的な最小距離が施工説明書に規定されます。また、ダクト方式では、延長可能長・曲がり(エルボ)許容数・逆勾配禁止・吊り金具のピッチ・結露水処理(特に潜熱回収型)の要件が細かく定められます。屋外の場合でも、ひさし・ベランダ天井・植栽による排気の滞留、加えて強風やビル風による逆流・再循環が起きる配置は避けるのが基本です。隣地・共用部への熱風・湿気・音の影響にも配慮し、排気方向部材の選定や向きの調整でトラブルを予防します。数値基準は年代やモデルで更新されることがあるため、実務では最新の施工説明書を必ず確認し、図面段階で寸法を当て込んだうえで現地での再確認(墨出し)を行うのが安全確実です。詳細はメーカーの一次資料の参照が推奨されます(参考:ノーリツ公式サイト)。

CAUTION:離隔・排気方向・換気量などは機種・建物条件で大きく異なるとされます。勘や前例で判断せず、最新の施工説明書に従うことが重要です。

ドレン排水と防錆対策

ドレン排水と防錆対策

エコジョーズ据置では、燃焼排気を冷却して潜熱を回収する過程で凝縮水(ドレン)が常時発生するとされます。一般に弱酸性の水が継続的に排出されるため、設計段階で「どこへ、どのように、詰まり・凍結なく、安全に」流すかを決めておくことが肝要です。屋外では、機器直下に水が跳ねて外壁や金物を汚損・腐食させないよう、ドレン管は地際で散水しない取り回しが推奨されます。勾配を設け、雨水や落葉が集まりにくい経路を選ぶ、露出区間は日射・踏圧・小動物による損傷を受けにくい位置に配する、長い露出には保護管や保温材を併用する、といった配慮が維持管理性を高めるとされています。屋内では、排水トラップの封水切れによる臭気逆流を避ける設計や、床パン・受け皿で万一の溢水を局所化する案も検討されます。ドレンと安全弁の排水経路は別系統で計画し、交差部では点検・清掃がしやすい配置を心掛けると、長期の目詰まりトラブルを減らせます。

防錆については、据置ゆえに地表からの跳ね水・泥・融雪剤・潮風の影響を受けやすいとされ、筐体・架台・固定ボルトの材質と表面処理、さらに据置台と床面の接触部の水切り形状が耐久性に効いてきます。塩害地域や降雪地帯では、前面パネルや吸気グリルの定期洗浄、腐食箇所の早期タッチアップ、アンカー部の防錆被膜の維持が効果的と伝えられます。ドレン出口の直下に金属部材があると局所的な腐食を招きやすいため、落ち口の位置と受け部材の材質選定にも注意します。管理規約や敷地条件によっては中和器・中和材の採用や、排水合意の取り付けが必要になるケースもあるため、見積段階で施工店と「排水経路・材料・清掃方法・責任分界」を文書化しておくと安心です。詳細な配管部材の適合や施工上の注意はメーカーの一次資料での確認が推奨されます(参考:ノーリツ公式サイト)。

凍結予防・寒冷地の注意

凍結予防・寒冷地の注意

凍結対策は「通電」「断熱」「風雨対策」「運転・保守」の四層で考えると整理しやすいとされます。まず通電では、機器の凍結予防ヒーターに電源を確実に供給し、ブレーカーやコンセントの誤切断を避けることが前提です。停電時はヒーターが機能しないため、寒波予報時には不在を避ける、長期外出時は取扱説明書に沿って水抜き・凍結予防運転を行うなど、運用面の備えが有効といわれます。次に断熱は、給水・給湯・追いだき配管の露出部に十分な保温材を連続被覆し、継手やバルブ部の隙間をテープで確実に塞ぐ施工品質が重要です。特にドレン管は細径・低温のため凍結しやすく、保温・日射避け・逆勾配防止を徹底します。

風雨対策としては、北面や吹きさらしを避け、吹き溜まり・落雪直下・つららの落下位置を避ける設置計画が有効とされます。強風下で排気が再循環すると燃焼が不安定になり得るため、ひさしや防風板の採用可否を施工説明書の範囲で検討します(排気阻害は不可)。また、積雪地域では、積雪荷重で配管が歪まないよう支持点を増やし、除雪時に工具が配管・ドレンを破損しない配置と保護を考えます。最後に運転・保守では、厳寒期にシャワーを短時間で頻繁に開閉すると出湯が不安定になる場合があるため、温度追従の余裕を見込んだ号数や設定の見直しが推奨されます。冬前点検として、保温材の劣化・剥離の補修、ドレン流路の清掃、凍結予防ヒーターの通電確認、リモコンのエラーログ確認などを実施すると、シーズン中のトラブル低減に寄与します。

価格相場と保証・延長保証

価格相場と保証・延長保証

費用の全体像は「本体価格」「標準工事費」「周辺部材」「追加工事費」「撤去・処分費」「保証関連費」で構成されるのが一般的とされます。本体は号数・世代・機能(フルオート/オート・エコジョーズ)・リモコン構成で差が生じ、標準工事は撤去・据付・配管接続・試運転までを含むのが通例です。周辺部材には据置台・配管カバー・転倒防止金具・保温材などがあり、既設の老朽や仕様変更で交換が増えると総額が上振れします。追加工事は、追いだき配管の更新や延長、ドレン新設、電源増設、排気方向部材・ダクト、基礎の補修などが想定され、現地条件で大きく変動します。複数社で相見積もりを取る場合は、型番・リモコン品番・工事内訳・数量・単価・保証条件を行単位でそろえ、撤去・処分や諸経費の扱い、想定外作業の発生時ルール(事前承認・単価)まで確認しておくと比較がしやすくなります。

費用構成 主な内容 追加・変動要因
本体価格 機器本体・同梱部材 号数・機能・世代・リモコン構成
標準工事費 撤去・据付・配管接続 設置環境・作業難易度・所要時間
周辺部材 配管カバー・据置台・転倒防止 老朽化交換・仕様変更
追加工事 追いだき配管・ドレン・電源等 延長・新設・下地補強
撤去・処分 産業廃棄物処分・搬出 搬出経路・台数・地域条件
保証 メーカー保証・延長保証 期間・上限金額・適用条件

MEMO:相見積もりでは「機器型番」「工事項目の内訳」「追加時の単価」「保証範囲」「撤去・処分の扱い」を行単位で比較すると差異が見えやすくなります。

ノーリツ給湯器据置型のまとめ

  • 据置型は床面固定で既設配管と整合しやすい方式で更新時の取り回しに有利とされるケースが多い
  • エコジョーズは潜熱回収で高効率が期待でき光熱費低減に寄与し使用条件により効果は変動するとされる
  • フルオートは自動たし湯と保温や配管清掃で快適と衛生に強い入浴時間が分散する家庭に適する傾向
  • オートは基本機能中心で価格と操作性を重視する選定に向く浴槽使用頻度が低い暮らしに相性が良い
  • 号数選定は同時給湯の最大需要から逆算し余裕側で決める冬期の水温低下も考慮し体感を重視
  • 家族人数よりもピークの同時使用シーンの洗い出しが重要優先順位を決めて必要湯量を見積もる
  • 都市ガスとLPガスは仕様が異なり指定外の使用は不可とされる銘板表記でガス種を確認し適合機を選定
  • 屋外据置は風雨や塩害に備え固定清掃離隔確保が重要となる排気の向きと周囲への熱風影響も配慮
  • 屋内据置は同時給排気や不燃下地と点検スペースの確保が要点漏水対策と受け皿排水の計画も検討
  • PSやベランダでは換気開口点検寸法防火処理など条件を満たす排水勾配と清掃性にも配慮して設計
  • 排気方式は数値基準が機種で異なり最新の施工説明書を確認前後左右と上方の離隔を図面で厳守
  • ドレン排水は勾配凍結詰まりを避け安全で衛生的な経路を確保材料選定と保温保護で長期の維持管理を容易に
  • 凍結対策は通電断熱風雨対策運転保守の四層で多重防御を徹底寒波前点検で保温材とドレン経路を確認
  • 見積比較は型番工事内訳数量単価保証条件を行単位で明示撤去処分と追加工事の扱いも事前合意
  • ノーリツ給湯器据置型は条件整理と設計で快適と省エネを両立長期の安心に資する選定と保守計画が重要

CAUTION:本記事は一般的な情報の整理であり、実際の設置可否・必要クリアランス・工事内容・保証条件は機種と現地条件により異なるとされています。必ず施工説明書と有資格の施工店でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

据置型から壁掛型に交換できますか?

現地条件次第とされています。配管位置・排気方式・離隔・下地強度・ドレン排水可否が適合すれば可能な場合がありますが、追加工事が増える傾向です。可否は現地調査での判断が前提です。

エコジョーズ据置は必ずドレン排水が必要ですか?

一般に必要とされています。潜熱回収で発生する凝縮水を安全に処理するため、勾配・凍結対策・流末の衛生配慮を含めた経路計画が求められます。

号数は16・20・24のどれを選べば良いですか?

人数ではなくピークの同時使用量で決めるのが実務的です。シャワー+キッチンが重なるなら20号、湯勢重視や使用が重なる家庭は24号、単身~少人数で同時使用が少なければ16号が目安です。

都市ガスとLPガスの兼用モデルはありますか?

ガス種は別仕様が前提とされています。指定外ガスでの使用は不可のため、銘板でガス種を必ず確認し、適合する型式を選定してください。

屋内据置にする場合の注意点は?

同時給排気など給排気計画、点検スペース、不燃下地、防火区画の貫通処理、漏水時の受け皿や排水計画が要点です。負圧環境(強力なレンジフード等)では給気不足に注意します。

PS(パイプスペース)やベランダに設置できますか?

換気開口・点検寸法・防火要件・管理規約の範囲で可否が決まります。特にベランダは排気の回り込みと隣戸への影響に配慮し、向き・離隔・固定方法を検討します。

凍結を防ぐにはどうしたらいいですか?

凍結予防ヒーターへの通電、露出配管の連続保温、北風直撃を避けた配置、ドレン管の保温と逆勾配防止が基本です。寒波前の通電確認とドレン清掃を習慣化すると安心です。

据置型の設置に電源は必要ですか?

多くの機種でAC電源が必要とされています(点火・制御・凍結予防等)。コンセント位置やアース、ブレーカー容量の確認を事前に行ってください。

フルオートとオートの違いは?

フルオートは自動たし湯・自動保温・配管クリーンなど快適・衛生機能が充実、オートは基本機能中心で価格を抑えやすい傾向です。入浴スタイルに合わせて選定します。

交換工事の所要時間はどのくらいですか?

条件次第ですが、同等置換の標準工事で半日~1日程度と案内されることがあります。ドレン新設・配管延長・電源増設・ダクト工事が加わると延びる傾向です。

据置台や配管カバーは必ず交換が必要ですか?

既設の劣化や寸法不一致があれば交換が推奨されます。エコジョーズ化でドレン取り回しが変わる場合、併せて更新すると収まりと耐久性が向上します。

リモコンは流用できますか?

世代や通信方式の違いで流用不可となる場合が多く、基本は同世代の適合リモコンに更新します。表示・操作性や追加機能も考慮して選ぶと満足度が高まります。

エラーコードが出た時の対処は?

安全のため操作を停止し、取扱説明書の指示に従った初期確認(ガス栓・給水・フィルター等)を行い、それでも解消しなければ有資格の施工店やメーカーサポートに相談してください。

寿命(交換目安)はどのくらいですか?

使用環境・水質・メンテ状況に左右されますが、一般には10年前後で主要部品の劣化が進むといわれます。異音・着火不良・湯温不安定が増えたら点検を推奨します。

ノーリツ 給湯 器 据置 型と壁掛型の光熱費差はありますか?

据置・壁掛の別よりも、エコジョーズの有無や号数・使用パターンの影響が大きいとされています。省エネ重視なら潜熱回収型と配管保温の最適化が効果的です。

マイクロバブルや無線LANリモコンには対応しますか?

機種・リモコン構成により対応が異なります。導入予定のオプションを先に決め、対応可否と必要部材を型式レベルで施工店に確認してください。

見積では何を比較すればいいですか?

機器型番・リモコン品番・工事内訳・数量・単価・追加工事の基準・保証範囲・撤去処分の扱いを行単位でそろえて比較すると差異が明確になります。

公式情報はどこで確認できますか?

最新の仕様・施工条件・取扱説明書はメーカーの一次資料での確認が推奨されます。参考:ノーリツ公式サイト(製品情報・取説・施工説明書)。

CAUTION:本FAQは一般的な整理であり、実際の可否・寸法・工事内容・保証条件は機種と現地条件により異なります。必ずメーカー資料と有資格の施工業者の確認に基づいて判断してください。

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