風呂の給湯器交換、費用で後悔しない5つの知識
毎日使うお風呂を快適にする給湯器は、私たちの生活に欠かせない重要な設備です。しかし、いざ交換となると、「お風呂の給湯器を交換する費用はいくらですか?」や、ユニットバスの給湯器交換費用はどれくらいか、といった具体的な金額に関する疑問が浮かびます。また、お風呂リフォームと給湯器を込みで考えるべきか、ユニットバス交換の際に給湯器はそのまま使えるのか、あるいは給湯器とユニットバスは同時にリフォームした方が得なのか、判断に迷うことも少なくありません。特に、浴室リフォームで給湯器をそのまま使う選択肢のメリット・デメリットも気になるところでしょう。さらに、費用を抑えるために給湯器リフォームの補助金情報や、省エネな風呂リフォームとしてエコキュートの費用も知っておきたいものです。そもそも「お風呂の給湯器は何年ぐらいもちますか?」という寿命の問題や、「給湯器をリフォームしてもそのまま使えますか?」という根本的な疑問、そして「給湯器は自分で交換できますか?」といった安全性に関する質問も尽きないかと存じます。この記事では、こうしたユニットバスや給湯器のリフォームに関するあらゆる疑問にお答えし、あなたが後悔しない最適な選択をするためのお手伝いをします。
- お風呂の給湯器交換やリフォームにかかる費用の相場
- リフォーム時に給湯器を交換するかどうかの判断基準
- 給湯器の寿命や交換すべきタイミングの見極め方
- 活用できる補助金制度やDIYの危険性に関する知識
目次
お風呂の給湯器交換・リフォーム費用の目安
- お風呂の給湯器を交換する費用はいくらですか?
- お風呂リフォームに給湯器交換費用を込みにした場合の相場
- 風呂リフォームでエコキュートを導入する場合の費用
お風呂の給湯器を交換する費用はいくらですか?

お風呂の給湯器を交換する際の費用は、給湯器の種類や機能、工事内容によって大きく変動しますが、一般的なガス給湯器の場合、本体価格と工事費を合わせて15万円~35万円程度が相場とされています。この費用には、既存の給湯器の撤去費用や新しい給湯器の設置費用、配管接続工事費などが含まれることが一般的です。
費用の内訳は以下のようになっています。
| 項目 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 給湯器本体価格 | 8万円 ~ 25万円 | 号数(給湯能力)、機能(追い焚き、フルオートなど)で変動します。 |
| 標準工事費 | 5万円 ~ 10万円 | 既存機器の撤去、新規設置、配管接続、リモコン設置などを含みます。 |
| 追加工事費 | 1万円 ~ | 設置場所の変更、特殊な配管工事、排気筒の延長などが必要な場合に発生します。 |
給湯器の「号数」とは、水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるかを示す能力のことです。家族の人数やライフスタイルに合わせて適切な号数を選ぶことが、快適さと光熱費の節約につながります。例えば、4人家族であれば24号が推奨されることが多いです。
費用の注意点
提示された見積もりに何が含まれているかをしっかり確認することが重要です。特に「標準工事費」に含まれる内容が業者によって異なる場合があるため、複数の業者から相見積もりを取り、内容を比較検討することをおすすめします。
お風呂リフォームに給湯器交換費用を込みにした場合の相場

ユニットバスの交換など、お風呂全体のリフォームと同時に給湯器を交換する場合、総額で70万円~150万円程度が目安とされています。もちろん、ユニットバスのグレードや追加するオプション、給湯器の種類によって費用は大きく変わります。
お風呂リフォームと給湯器交換をセットで行うことには、いくつかのメリットがあります。最大の利点は、工事を一度にまとめられるため、個別に依頼するよりも手間やトータルの工事費用を抑えられる可能性があることです。また、配管なども新しくなるため、将来的な水漏れなどのリスクを低減できるという安心感も得られます。
リフォーム会社によっては、水回り設備(お風呂、キッチン、トイレなど)と給湯器のセット割引プランを用意していることもあります。リフォームを検討する際は、そういったプランがないか確認してみるのも良い方法ですよ。
風呂リフォームでエコキュートを導入する場合の費用

環境への配慮や光熱費削減の観点から、ガス給湯器からエコキュートへの交換を検討する方も増えています。エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式の給湯器です。
風呂リフォームと同時にエコキュートを導入する場合の費用は、本体価格と工事費を合わせて40万円~70万円程度が相場とされています。ガス給湯器に比べると初期費用は高くなりますが、夜間の割安な電力を利用してお湯を沸かすため、月々の光熱費を大幅に削減できる可能性があります。
エコキュート導入のメリット
- ランニングコストの削減: 深夜電力を活用するため、ガス給湯器に比べて光熱費が安くなる傾向があります。
- 環境性能: CO2排出量が少なく、環境に優しいとされています。
- 補助金の対象: 国や自治体の補助金制度の対象になる場合があります。
エコキュート導入の注意点
- 設置スペース: 貯湯タンクとヒートポンプユニットを設置するための広いスペースが必要です。
- 初期費用: ガス給湯器よりも本体価格や工事費が高額になる傾向があります。
- 湯切れのリスク: タンクのお湯を使い切ると、再度お湯が沸くまで時間がかかる可能性があります。
エコキュートの導入は、長期的な視点で光熱費を節約したい家庭にとって魅力的な選択肢ですが、設置環境やライフスタイルを考慮して慎重に検討することが重要です。
浴室リフォームと給湯器の同時施工か継続使用かの判断
- 給湯器をリフォームしてもそのまま使えますか?
- ユニットバス交換時に給湯器をそのまま使うメリット・デメリット
- 給湯器とユニットバスを同時にリフォームするメリット
給湯器をリフォームしてもそのまま使えますか?

結論から言うと、浴室リフォーム時に給湯器をそのまま使えるケースはあります。ただし、いくつかの条件を満たしている必要があります。
最も重要な判断基準は、給湯器の使用年数です。一般的に、給湯器の寿命は10年〜15年と言われています。もし、設置から5年以内など、比較的新しい給湯器であれば、そのまま継続して使用できる可能性が高いでしょう。
ただし、新しいユニットバスの機能(例えば、特定の追い焚き機能や自動お湯はり機能など)が、既存の給湯器に対応していない場合もあります。リフォーム業者と相談し、互換性に問題がないか事前に確認することが不可欠です。
継続使用の判断ポイント
- 給湯器の設置年数が10年未満であるか
- 現在、給湯器に不具合(異音、お湯の温度不安定など)がないか
- 新しいユニットバスの機能と互換性があるか
ユニットバス交換時に給湯器をそのまま使うメリット・デメリット

給湯器を交換せず、ユニットバスのみをリフォームする場合には、メリットとデメリットの両方が存在します。これらを理解した上で判断することが大切です。
メリット
最大のメリットは、初期費用を抑えられることです。給湯器本体の購入費用と交換工事費がかからないため、リフォーム全体の予算を大幅に削減できます。まだ新しい給湯器を使っている場合には、合理的な選択と言えるでしょう。
デメリット
一方、デメリットも考慮する必要があります。最も懸念されるのは、リフォーム後すぐに給湯器が故障してしまうリスクです。もしユニットバスを新しくした数年後に給湯器が壊れて交換となると、再度工事が必要になり、場合によっては壁の一部を壊すなど、余計な費用と手間がかかる可能性があります。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | ・リフォームの初期費用を大幅に抑えられる。 |
| デメリット | ・リフォーム後、すぐに給湯器が故障するリスクがある。 ・給湯器交換時に再度工事が必要になり、結果的に割高になる可能性がある。 ・新しいユニットバスの機能を最大限に活かせない場合がある。 |
使用年数が10年に近い給湯器の場合は、将来的なリスクを考慮して、リフォームと同時に交換することをおすすめします。
給湯器とユニットバスを同時にリフォームするメリット

給湯器とユニットバスを同時にリフォームすることには、多くのメリットがあります。費用面だけでなく、工事の手間や将来の安心感にもつながります。
同時リフォームの主なメリット
- トータルコストの削減: 足場の設置や配管工事などを一度で済ませられるため、人件費や工事費を個別に依頼するより安く抑えられる傾向があります。業者によってはセット割引が適用されることもあります。
- 工事期間の短縮: 工事を一度にまとめることで、お風呂が使えない期間を最小限にできます。
- 最適な組み合わせの選択: 新しいユニットバスの機能に完全に適合した給湯器を選べるため、快適性が向上します。省エネ性能の高い最新モデルを選べば、光熱費の削減も期待できます。
- 将来の安心感: 給湯器と浴室の両方が新しくなるため、当面の間は故障の心配なく安心して使用できます。保証も一括で管理しやすくなります。
特に、給湯器の寿命が近づいている場合や、より省エネ性能の高いお風呂環境を求めている場合には、同時リフォームが非常に合理的な選択と言えるでしょう。
給湯器の寿命と交換のサイン
- お風呂の給湯器は何年ぐらいもちますか?
- 交換を検討すべき劣化のサイン
お風呂の給湯器は何年ぐらいもちますか?

お風呂の給湯器の寿命は、使用頻度や設置環境、メンテナンス状況によって異なりますが、一般的に10年~15年が目安とされています。メーカー各社も、設計上の標準使用期間を10年と定めていることが多いです。
もちろん、10年を過ぎても問題なく使用できるケースもありますが、内部の部品は経年劣化していきます。ある日突然お湯が出なくなるという事態を避けるためにも、設置から10年が経過したら、点検や交換を検討し始めるのが賢明です。
給湯器本体には、製造年月日が記載された銘板シールが貼られています。ご自宅の給湯器がいつ設置されたものか分からない場合は、このシールを確認してみてください。
交換を検討すべき劣化のサイン
給湯器が寿命に近づくと、様々な不具合のサインが現れることがあります。以下のような症状が見られたら、交換を検討するタイミングかもしれません。
- お湯の温度が安定しない: 設定温度よりも熱くなったり、ぬるくなったりを繰り返す。
- お湯が出るまでに時間がかかる: 以前よりもお湯が出てくるのが遅くなった。
- 給湯器から異音がする: 運転中に「ボンッ」という着火音や、「キーン」「ゴー」といった異音が聞こえる。
- 給湯器本体や配管から水漏れがある: 本体下部や接続部分から水が漏れている。
- 黒い煙やススが出る: 不完全燃焼を起こしている可能性があり、非常に危険です。
- リモコンにエラーコードが頻繁に表示される: 電源を入れ直しても解消しないエラーが続く。
危険なサインに注意
特に、異音、異臭、黒い煙、水漏れといった症状は、一酸化炭素中毒や火災につながる危険性があります。これらのサインに気づいたら、直ちに使用を中止し、速やかに専門業者に連絡してください。
知って得する!給湯器リフォームで使える補助金
- 給湯器リフォーム補助金の最新情報と対象
- 補助金申請の注意点と流れ
給湯器リフォーム補助金の最新情報と対象
省エネルギー性能の高い給湯器への交換は、国や地方自治体が推進しており、様々な補助金制度が用意されています。これらの制度をうまく活用することで、リフォーム費用を大幅に抑えることが可能です。
代表的な国の制度として、経済産業省が主導する「給湯省エネ2024事業」があります。これは、高い省エネ性能を持つ高効率給湯器の導入を支援するもので、対象となる機器を設置すると、定額が補助される仕組みです。(2024年5月時点の情報)
| 対象機器 | 補助額(1台あたり) |
|---|---|
| ハイブリッド給湯器 | 基本額 10万円 |
| ヒートポンプ給湯器(エコキュート) | 基本額 8万円 |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 基本額 18万円 |
※性能要件や追加補助の条件があります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
このほかにも、地方自治体が独自に実施している補助金制度もあります。お住まいの市区町村のウェブサイトなどで情報を確認してみましょう。
補助金制度の重要注意点
国の補助金制度は、予算の上限に達し次第、受付が終了します。また、制度の内容は年々変更される可能性があります。リフォームを検討する際は、必ず最新の情報を公式サイトで確認し、早めに業者に相談することが重要です。
補助金申請の注意点と流れ
補助金の申請手続きは、基本的にリフォーム工事を行う事業者が代行してくれる「事業者登録」制度が一般的です。そのため、施主(消費者)自身が複雑な手続きを行う必要はほとんどありません。
一般的な流れは以下の通りです。
事業者選び: 補助金制度の登録事業者となっているリフォーム会社や工務店を選びま
事業者選び: 補助金制度の登録事業者となっているリフォーム会社や工務店を選びます。
対象機器の選定と契約: 補助金の対象となる給湯器を選び、工事請負契約を締結しま
対象機器の選定と契約: 補助金の対象となる給湯器を選び、工事請負契約を締結します。
工事と支払い: 事業者が工事を行い、施主は工事代金を支払います
工事と支払い: 事業者が工事を行い、施主は工事代金を支払います。
申請と交付: 事業者が国や自治体に補助金の交付申請を行い、審査を経て補助金が交
申請と交付: 事業者が国や自治体に補助金の交付申請を行い、審査を経て補助金が交付されます(事業者に交付され、工事代金から相殺されるケースが多いです)。
補助金を利用したい場合は、最初の業者選びの段階で「補助金制度を利用したい」と明確に伝えることが非常に重要です。登録事業者でなければ申請ができないため、必ず事前に確認しましょう。
給湯器交換の注意点とよくある質問
- 給湯器は自分で交換できますか?【危険性と法的規制】
- 業者選びで失敗しないためのポイント
給湯器は自分で交換できますか?【危険性と法的規制】
結論から申し上げますと、給湯器の交換を自分で行うことは絶対にやめてください。ガス給湯器の設置や交換には、ガス管の接続作業が伴います。この作業を行うためには、「ガス可とう管接続工事監督者」や「液化石油ガス設備士」といった専門の国家資格が必要です。
無資格者が工事を行うことは、法律で禁止されているだけでなく、以下のような非常に深刻なリスクを伴います。
DIYによる給湯器交換の危険性
- ガス漏れ: 接続不良によるガス漏れは、火災や爆発事故の直接的な原因となります。
- 一酸化炭素(CO)中毒: 不適切な給排気設備の設置は、不完全燃焼を引き起こし、命に関わる一酸化炭素中毒事故につながる可能性があります。
- 水漏れ: 給水・給湯管の接続ミスにより、家財を濡らす水漏れ事故が発生する恐れがあります。
- 機器の故障: 正しく設置されていない場合、給湯器が早期に故障する原因となります。また、メーカー保証の対象外となることがほとんどです。
費用を節約したいという気持ちは理解できますが、安全に関わる部分は、決して妥協してはいけません。給湯器の交換は、必ず資格を持った専門業者に依頼してください。
業者選びで失敗しないためのポイント
安心して給湯器交換やリフォームを任せられる業者を選ぶことは、非常に重要です。以下の3つのポイントを参考に、信頼できる業者を見つけましょう。
1. 複数の業者から相見積もりを取る
まずは、少なくとも2~3社から見積もりを取り、費用や工事内容を比較検討しましょう。見積もりを比較することで、適正な価格相場が把握できます。また、極端に安い見積もりには注意が必要です。必要な工事が含まれていなかったり、後から追加費用を請求されたりするケースも考えられます。
2. 資格と実績を確認する
前述の通り、ガス機器の設置には専門資格が必要です。業者のウェブサイトや見積書で、必要な資格を保有しているかを確認しましょう。また、施工実績が豊富かどうかも重要な判断材料です。実際の施工事例写真などを見せてもらうと良いでしょう。
3. 保証やアフターサービスの内容を確認する
工事後の保証(工事保証)や、製品自体の保証(メーカー保証)がどうなっているかを確認しましょう。万が一、設置後に不具合が発生した場合に、迅速に対応してくれる業者を選ぶことが大切です。アフターサービスの体制が整っているかどうかも、事前に質問しておくと安心です。
業者選びのチェックリスト
- □ 複数の業者から相見積もりを取ったか?
- □ 見積もりの内容(工事内容、費用内訳)は明確か?
- □ 必要な資格を保有しているか?
- □ 施工実績は豊富か?
- □ 工事保証やアフターサービスの内容は充実しているか?
まとめ:後悔しないお風呂の給湯器交換計画
【総まとめ】お風呂の給湯器交換とリフォームのポイント
この記事では、お風呂の給湯器交換やリフォームに関する費用、タイミング、注意点について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返ってみましょう。
- 給湯器本体の交換費用は15万円から35万円程度が目安とされる
- ユニットバスと同時に交換する場合の総額は70万円から150万円が相場
- エコキュート導入の初期費用は40万円から70万円程度が目安
- 設置後10年未満の給湯器はリフォーム時に継続使用を検討できる可能性がある
- 設置後10年以上経過した給湯器はリフォーム時の同時交換が推奨される
- 給湯器と浴室の同時交換はトータルコストや工期を削減できる場合がある
- 給湯器の一般的な寿命は10年から15年と言われている
- お湯の温度が安定しない、異音がするなどは交換のサイン
- 異臭や黒い煙は危険なサインのため直ちに使用を中止し専門業者へ連絡
- 省エネ性能の高い給湯器への交換には補助金制度が利用できる可能性がある
- 補助金制度は予算や期間に限りがあるため早めの確認と申請が重要
- 給湯器の交換には専門資格が必要でDIYは法律で禁止されている
- 無資格での工事はガス漏れや一酸化炭素中毒など命に関わる危険がある
- 業者選びでは複数の業者から相見積もりを取ることが基本
- 資格の有無、施工実績、保証内容を確認して信頼できる業者を選ぶことが大切
給湯器の交換や浴室リフォームは、決して安い買い物ではありません。だからこそ、費用やタイミング、安全性について正しい知識を持ち、ご自身の状況に合った最適な選択をすることが重要です。この記事で得た情報を参考に、専門家とよく相談しながら、快適で安心できるバスライフを実現してください。
参考文献・出典
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