その給湯器交換の見積もり、適正?プロが費用相場を徹底解説
突然お湯が出なくなると、給湯器交換の見積もりを急いで取らなければなりません。しかし、給湯器交換はどこに頼むのが一番良いのでしょうか。ガス会社や給湯器専門業者、あるいは給湯器交換をホームセンターに依頼する方法もあります。特に気になるのは費用面で、給湯器の交換費用はいくらくらいが目安ですか?という疑問は誰もが抱くものです。戸建ての場合の給湯器交換費用や、マンション給湯器交換費用相場はそれぞれ異なりますし、人気の20号タイプの給湯器交換費用も気になるところです。ガス給湯器の価格が工事費込みでいくらになるのか、給湯器の工賃込みの相場はいくらですか?といった具体的な金額を知りたい方も多いでしょう。また、給湯器を10年以上使用したら交換したほうがいいですか?という交換時期の悩みや、複数の見積もりを取った後、納得できない給湯器の見積もりを断るにはどうすれば良いかという問題も出てきます。この記事では、戸建てやマンションでの給湯器交換に関するあらゆる疑問にお答えし、安心して最適な業者を選べるよう、費用相場から見積もりのポイントまで詳しく解説します。
- 給湯器交換にかかる費用の内訳と相場
- 依頼先ごとのメリット・デメリットと選び方
- 見積もりで確認すべき重要チェックポイント
- 見積もりを賢く断る方法と注意点
目次
給湯器交換の費用相場はいくら?【戸建て・マンション別】
- 給湯器交換費用の内訳(本体価格+工事費)
- 【住居別】給湯器交換の費用相場(戸建て・マンション)
- 【号数別】給湯器交換の費用相場(20号など)
給湯器交換費用の内訳(本体価格+工事費)

給湯器交換の見積もりを理解するためには、まず費用の内訳を知ることが重要です。費用は大きく分けて「給湯器本体の価格」と「交換工事費」の2つで構成されています。
給湯器本体の価格
給湯器本体の価格は、機能や号数(お湯を出す能力)によって大きく変動します。主な機能は以下の通りです。
- 給湯専用タイプ: 最もシンプルな機能で、お湯を供給するだけです。価格は比較的安価な傾向にあります。
- オートタイプ: 自動お湯はり、自動ストップ、追いだき機能がついています。
- フルオートタイプ: オートタイプの機能に加え、自動足し湯や追いだき配管の自動洗浄機能などが搭載されています。
- エコジョーズ: 排熱を再利用する高効率な給湯器です。ガス代の節約が期待できますが、本体価格は従来型より高くなるのが一般的です。
これらの機能に加えて、床暖房や浴室暖房乾燥機に対応した「温水暖房機能付き給湯器」などもあり、機能が豊富になるほど本体価格は高額になる傾向があります。
交換工事費
交換工事費には、以下のような作業費用が含まれているのが一般的です。
- 既存の給湯器の撤去費用
- 新しい給湯器の設置費用
- ガス管・給水管・給湯管の接続費用
- リモコンの交換・設置費用
- 試運転・動作確認
- 古い給湯器の処分費用
- 出張費
これらの項目が「工事費一式」としてまとめられている場合もあれば、詳細に記載されている場合もあります。見積もりを確認する際は、どこまでの作業が工事費に含まれているのかをしっかり確認することが大切です。
【住居別】給湯器交換の費用相場(戸建て・マンション)

給湯器交換の費用は、お住まいが戸建てかマンションかによっても変わる可能性があります。設置場所や給湯器の種類が異なるためです。
戸建ての給湯器交換費用相場
戸建ての場合、給湯器は屋外の壁や地面に設置されることが多く、比較的作業スペースを確保しやすいのが特徴です。そのため、特殊な工事が必要になるケースは少ないと言われています。
| 給湯器の種類 | 費用相場 |
|---|---|
| 給湯専用 | 約8万円~18万円 |
| オートタイプ(追いだき機能付き) | 約12万円~25万円 |
| フルオートタイプ(追いだき機能付き) | 約15万円~30万円 |
| エコジョーズ | 従来型にプラス約3万円~8万円 |
※上記はあくまで目安であり、給湯器のメーカーや号数、業者によって価格は変動します。
マンションの給湯器交換費用相場
マンションの場合、給湯器はベランダの壁や玄関横のパイプスペース(PS)内に設置されていることがほとんどです。特にパイプスペース設置型は、スペースが限られているため、設置できる機種が限定されたり、作業が複雑になったりする可能性があります。
| 給湯器の種類 | 費用相場 |
|---|---|
| 給湯専用 | 約9万円~20万円 |
| オートタイプ(追いだき機能付き) | 約14万円~28万円 |
| フルオートタイプ(追いだき機能付き) | 約17万円~33万円 |
マンションでは、管理規約によって交換できる給湯器の種類や工事のルールが定められている場合があります。見積もりを依頼する前に、必ず管理組合や管理会社に確認しておきましょう。
【号数別】給湯器交換の費用相場(20号など)

給湯器の「号数」とは、「水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるか」を示す能力のことです。号数が大きいほど、一度にたくさんのお湯を使えます。家族の人数やライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。
- 16号: 1~2人家族向け。シャワーとキッチンでの同時使用は難しい場合があります。
- 20号: 2~3人家族向け。シャワーとキッチンでの同時使用も比較的快適に行えます。
- 24号: 4人以上の家族向け。2か所以上で同時にお湯を使っても湯量が安定しやすいです。
一般家庭で最も多く選ばれているのは20号タイプです。号数が大きくなるほど本体価格も高くなる傾向にあります。
工事費込みで約13万円~26万円が目安とされています。
現在使用している給湯器と同じ号数に交換するのが基本ですが、家族構成の変化などでお湯の使用量が変わった場合は、号数の変更を検討するのも良いでしょう。
給湯器交換はどこに頼む?依頼先別の特徴を徹底比較
- ガス会社
- 給湯器専門業者・リフォーム会社
- ホームセンター・家電量販店
給湯器交換の見積もりを依頼できる業者はいくつかあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を理解して自分に合った依頼先を選びましょう。
| 依頼先 | 価格 | 専門性 | 安心感 | 対応速度 |
|---|---|---|---|---|
| ガス会社 | 高め | 高い | 非常に高い | 比較的早い |
| 給湯器専門業者 | 安い | 非常に高い | 業者による | 非常に早い |
| ホームセンターなど | 中間 | △(工事は下請け) | 高い | 時間がかかる場合も |
ガス会社

普段利用している都市ガスやプロパンガスの会社に依頼する方法です。
最大のメリットは、何と言っても安心感です。普段から付き合いのある大手企業が多く、万が一のトラブル時も責任を持って対応してくれるという信頼があります。
一方で、給湯器本体の価格が定価に近い設定であったり、キャンペーンなどが少なかったりするため、費用は他の業者に比べて高くなる傾向があると言われています。安心感を最優先したい方におすすめの選択肢です。
給湯器専門業者・リフォーム会社

インターネットなどで探せる、給湯器の販売・工事を専門に行う業者です。
給湯器専門業者の強みは、価格の安さと専門性の高さです。メーカーから直接大量に仕入れることで、本体価格を大幅に割引して提供していることが多く、工事費込みの総額を抑えやすいです。また、知識や経験が豊富なため、最適な機種の提案やスピーディーな対応が期待できます。
ただし、業者の数が非常に多いため、信頼できる優良業者を自分で見極める必要があります。施工実績や口コミ、保証内容などをしっかり確認することが重要です。
ホームセンター・家電量販店

カインズやコーナンといったホームセンターや、大手家電量販店でも給湯器交換を依頼できます。
店舗で直接相談でき、ポイントが貯まるなどのメリットがあります。窓口が大手企業なので安心感もありますね。ただし、実際の工事は提携している下請け業者が行うことがほとんどです。そのため、担当者によって技術力に差が出たり、緊急時の対応に時間がかかったりする可能性も考えられます。
価格はガス会社と専門業者の中間くらいが一般的ですが、セール時期などを狙うとお得に交換できる場合もあります。
損しないための給湯器交換見積もりのチェックポイント
- 見積書で確認すべき必須項目
- 相見積もりの重要性とポイント
- 見積もりの有効期限と追加料金の有無
複数の業者から見積もりを取ったら、内容をしっかり比較検討することが大切です。ここでは、後悔しないために確認すべきポイントを解説します。
見積書で確認すべき必須項目

提示された見積書に、以下の項目が明確に記載されているかを確認しましょう。
- 商品名・型番: 交換する給湯器のメーカー名、商品名、型番が正確か。
- 本体価格: メーカー希望小売価格と、そこからの割引率が記載されているか。
- 工事費: 基本工事費の内容が明記されているか。(撤去、設置、配管接続など)
- その他費用: 出張費、駐車場代、古い給湯器の処分費などが含まれているか。
- 諸経費・消費税: 全ての費用を含んだ最終的な総額が記載されているか。
工事費の内訳が「一式」としか書かれていない場合は注意が必要です。どの作業までが含まれているのかが不明確で、後から「これは別途費用です」と追加請求されるトラブルにつながる可能性があります。必ず内訳を確認しましょう。
相見積もりの重要性とポイント
給湯器交換の見積もりは、必ず複数の業者から取る「相見積もり」を強くおすすめします。1社だけの見積もりでは、その価格が適正なのか判断できないためです。
相見積もりのポイント
- 2~3社から取る: 多すぎると比較が大変になるため、2~3社に絞って依頼するのが効率的です。
- 同じ条件で依頼する: 交換したい給湯器の機種や号数をできるだけ同じ条件にして見積もりを依頼すると、価格の比較がしやすくなります。
- 総額で比較する: 本体価格が安くても工事費が高かったり、その逆もあったりします。必ず「工事費込みの総額」で比較検討しましょう。
- 保証内容も比較する: 価格だけでなく、商品保証や工事保証の期間、内容もしっかり比較することが大切です。
相見積もりを取ることで、地域の費用相場を把握でき、不当に高い請求をしてくる業者を避けることにもつながります。
見積もりの有効期限と追加料金の有無
見積書を受け取ったら、以下の2点も必ず確認してください。
- 見積もりの有効期限: 見積書には通常、有効期限が記載されています。期限を過ぎると、提示された金額が変わってしまう可能性があるため注意が必要です。
- 追加料金の有無: 「見積もり以外の追加料金は一切発生しません」といった一文があるか確認しましょう。もし記載がない場合は、どのような状況で追加料金が発生する可能性があるのか(例:特殊な設置場所、配管の劣化が激しい場合など)を事前に質問しておくことがトラブル防止になります。
給湯器交換に関するよくある質問
- 給湯器を10年以上使用したら交換したほうがいいですか?
- 給湯器の見積もりを断るにはどうすれば良い?
- 見積もりだけで費用は発生する?
最後に、給湯器交換の見積もりに関してよく寄せられる質問にお答えします。
給湯器を10年以上使用したら交換したほうがいいですか?
A. 交換を検討することをおすすめします。
ガス給湯器の寿命は、一般的に10年~15年と言われています。10年を超えると、経年劣化により熱効率が低下してガス代が高くなったり、故障のリスクが高まったりする可能性があります。
また、製造から10年を過ぎると、メーカーが修理用の部品を保有しなくなるケースが多く、故障しても修理ができないという事態も考えられます。
お湯が完全に出なくなってから慌てて交換すると、業者や機種をじっくり選ぶ時間がありません。冬場に故障すれば、数日間お風呂に入れないといった不便な状況にもなります。まだ動いているうちに計画的に交換することで、自分の希望に合った機種を、納得のいく価格で選ぶことができます。
「お湯の温度が安定しない」「運転中の音が大きくなった」「排気口の周りが汚れている」といったサインが見られたら、交換時期が近いと考え、早めに見積もりを依頼すると良いでしょう。
給湯器の見積もりを断るにはどうすれば良い?
A. 電話やメールで、丁寧かつ簡潔に断りの連絡を入れましょう。
相見積もりを取った結果、他の業者に依頼することにした場合、断りの連絡を入れるのは気が引けるかもしれませんが、何も問題ありません。業者の担当者も断られることには慣れています。
連絡する際は、長々と理由を説明する必要はありません。「今回は検討の結果、他の業者にお願いすることになりました。ご丁寧に対応いただき、ありがとうございました。」のように、感謝の言葉を添えて簡潔に伝えれば大丈夫です。
断り方の例文(メールの場合)
件名:給湯器交換の見積もりについて(〇〇 〇〇)
株式会社〇〇
ご担当 〇〇様
お世話になっております。
先日、給湯器交換の見積もりをお願いいたしました〇〇です。
この度は、迅速にご対応いただき誠にありがとうございました。
社内で検討いたしました結果、誠に恐縮ながら、今回は見送らせていただくことになりました。
また機会がございましたら、その際は何卒よろしくお願い申し上げます。
—
署名
—
しつこい営業をされることは稀ですが、もし何度も連絡が来るようであれば、はっきりと「契約の意思はありません」と伝えましょう。
見積もりだけで費用は発生する?
A. ほとんどの業者では無料ですが、事前に確認が必要です。
多くの給湯器専門業者やリフォーム会社では、現地調査や見積もりの作成を無料で行っています。ウェブサイトなどに「見積もり無料」と記載されていることが多いです。
ただし、業者によっては出張費や調査費として費用が発生する場合も考えられます。特に、遠方の業者に依頼する場合などは注意が必要です。
トラブルを避けるためにも、見積もりを依頼する電話やメールの段階で「現地調査や見積もりに費用はかかりますか?」と一言確認しておくと安心です。
まとめ:給湯器交換の見積もりで後悔しないために
この記事では、給湯器交換の見積もりに関する様々な情報について解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返ります。
- 給湯器交換の費用は本体価格と工事費で構成される
- 費用相場は機能や号数、住居の種類によって変動する
- 戸建ての追いだき機能付き給湯器の相場は約12万円から30万円が目安
- マンションは設置場所により費用が変動する可能性がある
- 一般家庭では20号の給湯器が多く選ばれる
- 依頼先はガス会社、専門業者、ホームセンターなどがある
- ガス会社は安心感が高いが価格は高めの傾向
- 専門業者は価格が安く専門性が高いが業者選びが重要
- ホームセンターは相談しやすいが工事は下請けの場合が多い
- 見積もりは必ず2社から3社の相見積もりを取る
- 見積書では総額だけでなく内訳や保証内容も確認する
- 「工事費一式」の記載には注意し詳細を確認する
- 追加料金の有無や見積もりの有効期限もチェックポイント
- 給湯器の寿命は約10年で故障前の交換検討がおすすめ
- 見積もりを断る際は丁寧かつ簡潔に連絡すれば問題ない
給湯器交換は決して安い買い物ではありません。だからこそ、複数の業者から見積もりを取り、内容をしっかりと比較検討することが非常に重要です。この記事で解説したポイントを参考に、ご自身の状況に合った最適な業者を選び、納得のいく給湯器交換を実現してください。
参考文献・出典
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